・学校長
・教育相談コーディネーター
活動報告甲
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助言・承認
・教育相談コーディネーター
Cチーム
・生徒指導主事
・学年団担任(5, 6学年)
・養護教諭
Fig・3・2 会議型援助チームおよびその構成員
「会議型援助チーム」を基本とした体制による児童理解は,以下の点での効果が 期待される。
%ble3.2 会議型援助チームによる期待される効果
(1)教師の複眼的な視点による理解の促進
(2)多面的でより適切なアセスメントとその共通理解
(3)援助方針の共通理解と援助のための役割の明確化
(4)情報交流の促進および児童理解の知識や技能の学び合い
(5)教師間の連携意識の向上
3.2 児童理解の実践方法の確立
3.2.1 児童記録シート
会議型援助チームで活用するための記録シートとして,児童記録シートを作成し
た(Fig.3。3およびFig.3.4参照)。
年 組 番(男 ・女)氏名
これまでの記録からの情報
指導要録から 家庭調査票から
健康調査票から 前学年の資料および生徒指導記録から
情 報
観 察検査・調査面 接
ア セ ス メ ン ト
援助目標
学習面 身体面 心 理面 社会 面
自 助 源 援助が 凄な ころ
援助の 容
援助者
Fig.3.3 児童記録シート(おもて)
年 組 番(男 ・ 女 )氏名
具体的援助 実践 と 経過記録
月・日
援助実践
経過 と 変容 評 価次年度への申 し送 り 事項
Fig.3.4 児童記録シート(裏)
この児童記録シートは,「石隈・田村式援助チームシート」(田村・石隈,2003)*82を 参考に,本研究のねらいに合わせて改良したものである。現有する資料からの情報,
理解し得た児童の情報,アセスメントの内容と援助計画の立案,そして援助実践の 記録と評価という,4つの内容を1っのシートの中で記録できるように作成したも
のである。
児童記録シートは,集めた情報をもとにしたアセスメントと援助計画の共通理解,
具体的援助実践の経過の記録,さらに,実践をふり返ってその成果と課題を形成的・
総括的に評価するという目的で,主にチームでのアセスメント会議の中で活用する。
さらには,次年度への進級,進学に際して,児童に関する引き継ぎを正しい情報に 基づいて行うための資料としても活用できるようにした。
記入にあたって,教師の負担が大きくならないように,短時間で効率的に記録でき るように構成を考えた。記録は,憶測では記入しないことを留意する。あくまでも事 実に基づいて現状を把握した内容で記入し,分からないときは空欄にしておく。す べての欄を埋めるのでなく,特筆すべき事項について分かる範囲で記録していくよ うに活用したい。特に記入する事実がない場合にはr特記事項なし」としてもよい。
田村(2003)*83によると,空欄には大きな意味をもち,「現在その欄についての情 報が不足している」「その欄の情報を知っている人と連携を行う必要がある」「その 欄の援助をこれから開始する必要がある」ことを意味するとしている。つまり,空 欄は,r分かったこと」r分からないこと」rしたこと」rしていないこと」を明確に 示しており,必要に応じて不足している部分を補いながらシートを活用することが 重要である。
個別の教育的援助二一ズに沿った適切な援助方針を見い出し,かつ具体的に援助 実践を進めていくためには,児童に関する正しい情報とアセスメントが必要である。
そのために,多面的な方法で得られた児童に関する情報を記録し,チームによるア セスメント会議において,その記録に基づき,どのような教育的援助を必要とする かを検討する。そこで話し合われた内容を記録しておくことで,児童に関する多面的 な情報と援助方針を並列的に確認し,共通認識に立った援助を進めることができる。
また,具体的な援助実践を進めていく過程の中で,その経過内容を児童の様子と ともに記録し,形成的に評価していくことで,援助実践の進捗状況と児童の変容に 応じた援助内容の妥当性・有効性と,改善すべき点を明らかにして,援助内容を適 切な方向へと修正しながら進めていくことができるものと考える。
児童記録シートは,5つの領域(「これまでの記録からの情報」「児童に関する情 報」「アセスメント」「具体的援助実践と経過記録」「次年度への申し送り事項」)に
よって構成される。記録内容と方法は以下のとおりである。
(1)「これまでの記録からの情報」欄
指導要録,家庭調査票,健康調査票,前学年の記録および生徒指導記録の
*82石隈利紀・田村節子(2003),前掲書*66 率83石隈利紀・田村節子(2003),前掲書*66,p38
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Table3.3 v* O) i J ; .
各理解領域に関する記録は,Table3.3に示した各領域ごとの多面的な視点 に基づいたアセスメントの内容を記録する。
この視点は,距ble2.3で示した多面的理解としての児童理解の重点領域およ び内容に沿ったものである。この視点に基づいて,「自助資源」「援助が必要な
ところ」「援助の内容」「援助者」にっいてアセスメント会議で話し合い,Table 3.4の内容で記録する。
hble3.4 アセスメントの記録内容
項 目 内 容
自分で自分を支えられる資源は何か
・得意なこと
自 助 資 源
・意欲的なこと
・よさをより伸ばしていきたい点 援助が必要なところ 児童にとっての援助二一ズは何か
・どの視点からの援助を必要としているか いつ,どこで,どのような援助をするか
・いつ(どの時期にどの期問で)援助を行うか
援助の内容
・どの場所で,どの場面で援助を行うか・援助の具体的内容 だれが援助を行うか
援 助 者 ・担任だけでよいか
・場面に応じて複数の教師の援助が必要か
記録内容に自助資源を記入するのは,児童のよさを見い出して記録するこ とにより,それが援助実践を進めていく上での援助者と児童との心を通わせる ための情報となり得るためである。また,記録することでその子のよい面を意 識し,援助の際にそのよさを生かそうという援助者の意識が備わることも考え られる。その子のよさを援助に生かし,伸ばしていこうという姿勢で援助に臨 むことで,その姿勢が児童にも伝わり「自分を受け入れてくれる」という気持 ちが生じる。つまり,援助者と児童との間の信頼関係(ラポート)を築くため の鍵となる情報として有効であると思われる。
(4)「具体的援助実践と経過記録」欄
アセスメントによって援助計画が具体化したら,援助実践に入るわけである
が,この欄には,目付,援助の内容,援助によって変容が見られた児童の様子 を具体的に記録していく。実践を記録していくことで,援助効果を経過ととも に明らかにすることができる。
また,援助実践後すぐに実践のふり返り(評価)をすることで,次の援助に は何が必要であるかを明確にする。実践と評価を繰り返しながら,形成的な評 価を通して児童への効果的な援助を目指していくことが重要である。
記録は,援助に携わった教師が評価まで含めてそれぞれ記入していく。次の 援助者が前回にどのような援助をしたかを明確にして,援助実践の経過とそれ に対する評価を共通理解しながら進めることが重要である。
(5)「申し送り事項」欄
このシートは,1年問の児童記録である。そこで,年度の終わりにこれまで の援助をとおしての総括的評価を行い,次年度への申し送り事項を記録する。
今年度は何を重点的に援助してきたか,それによる児童の変容の様子,さらに 今後継続して援助が必要な事項について記録し,進級や進学の際の児童に関す
る情報を正確に引き継ぐために活用する。
この欄は,援助に関わった教師による援助実践の総括的評価の欄でもある。
児童記録シートには,児童個人の情報が記録されていくので,その管理は共通理 解のもと慎重に行うことが必要である。児童の個人情報やアセスメント会議の情報 の漏洩は絶対に避けなければならない。そのために,児童記録シートを扱う全職員 には,シートの管理の仕方や扱い方について説明会を設けて共通理解しておく必要 がある。場合によっては,公務員の服務規定に準ずる管理体制を整える必要がある。
現時点で考えられる管理の方法は以下の通りである。
・児童記録シートをファイリングして手書きにする場合には,学校長の指示のも と,常に生徒指導主事や学校教育相談主任等の分掌主任が管理責任者となり,
主任を介して受け取ったり返却したりする。主任は児童記録シートを管理する ための保管庫を設けて,常に施錠をする。
・児童記録シートを必要とする場合は,その理由と扱う場所などを主任に報告す る。主任は,ファイルの使用状況について,ファイルの使用日時,返却日時,
使用目的,使用場所などを記録する管理簿を作成する。
・児童記録シートをデジタル文書化する場合には,各クラスのフロッピーあるい はメモリカードなどを上記の方法に準じて管理する。
本研究実践においては,筆者が教育相談コーディネーターとなり,上記の管理方 法に従って管理することとした。