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①一一2一一一一③一一一一4

一一一一・

一事後

Fig.4.13 C男児の得点比較

1承認

 1 私は,先生たちからみとめられていると思います。

 2 先生たちは・私のことをよく気にかけてくれます。

 3 私はクラスの友だちからみとめられていると思います。

E 自己受容

 4 自分はすごくよい面をもっていると思います.

 5 私は自分のいいところをよく分かっています。

皿 自己実現的態度

 6 私はこまったときどうすればいいか分かっています.

 7 自分の行動や考え方を直したいところがあります。

ぜんぜん  あまり だいたい

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①一一一一2

444﹂︐44

一一一一一

一事後

Fig.4.14 D男児の得点比較

1 承認       ぜんぜん 1 私は,先生たちからみとめられていると思います。

2 先生たちば私のことをよく気にかけてくれます。

3 私はクラスの友だちからみとめられていると思います。

豆 自己受容

4 自分はすごくよい面をもっていると思います。

5 私は自分のいいところをよく分かっています。

皿 自己突現的態度

6 私はこまったときどうすればいいか分かっています・

7 自分の行動や考え方を直したいところがあります。

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輸報

Fig・4・15 E男児の得点比較

 Aは,プレテストで各項目の得点が比較的高かったため,大きな変化は見られな かった。しかし,ポストテストでは教師からの承認感,自分のよさの気づきについ て最高点に上昇した。

 Bは,承認に関する項目と自己受容に関する項目で,いずれも最高点まで得点が 上昇した。承認と自己受容に関する肯定的な意識が大きく高まったという結果と解

釈できる。

 Cは,プレテストでほとんどが最低得点であった。ポストテストの結果は全般的 に大きな得点上昇は見られないが,その中で,項目2「先生は気にかけてくれてい る」と,項目7「自分に直したいところがある」の2項目については,得点の上昇 が比較的大きく,この項目に関する意識が肯定的に変化したとみてよい。

 Dについては,Cと全く同じように,プレテストで項目6以外はすべて最低得点 であった。ポストテストでは,承認および自己受容領域でわずかな上昇は見られる が,肯定的なとらえ方には至っていない。しかし,自己実現的態度の領域において は,その項目の得点がどれも3となり,特に項目7については大きく上昇しており,

肯定的な意識に変化した。

 Eについては,プレテストでは項目2を除き,得点が低く否定的な意識傾向が見ら れたが,ポストテストでは,全ての項目で得点が上昇した。その中で,教師からの 承認の得点が高く,自己実現的態度の領域も高い得点を示した。また,項目5「自分 のいいところを分かっている」と,項目7「自分に直したいところがある」で,プレ

テストではどちらも最低得点であったが,ポストテストではそれぞれ3と4に大き く上昇し,この項目に関しては肯定的な意識へと大きく変化したものと考えられる。

(2)教師の児童理解への意識・関与への効果検証

 本実践が教師の児童理解への意識および関与にどのような効果をもたらすかを検 証するために,実践の事前と事後でアンケートを実施し,その結果を比較した。な お,事後のアンケートについては,自由記述欄を設けて,本実践に関する自由な意 見をいただいた。

 アンケート作成にあたっては,2。3の児童理解に関する調査結果に基づき,2.3.2 の児童理解意識・関与に関する調査の中で明らかとなった,3因子のうちの「児童 理解の自信」「理解のための努力」に関わる下位尺度をもとに「児童理解への意識・

関与尺度」12項目を作成した。それを援助チームの構成員に,実践の事前,事後と で5件法での回答を求め,結果を比較した。

 プレ・ポストテストの比較検討は,サンプル数が少ないことを考えて統計的検定 を加えずに,平均値による単純比較によってその変化を分析した。

 比較にあたっては,「児童理解の自信」に関する項目を「理解への効力感」と「理 解の方法獲得」とに類別し,また「理解のための努力」に関する項目を「児童への 関与」「教師の連携」とに類別し,それぞれ類別した4領域ごとに平均値を算出して 単純比較をした。その結果をFig.4.16からFig.4.19に示す。

5 4 3 2 1

2.5 3.6

pre post

Fig.4。16 理解への効力感の比較

543∩∠41

2.3 3.5

   pre     post

Fig.4.17 理解の方法獲得の比較

3.2 4.1

   pre     post

Fig.4.18 児童への関与の比較

5 4 3 2 1

4.8

pre post

Fig.4.19 教師間の連携比較

 以上の結果から,4領域ともに平均得点が大きく上昇しており,どの領域におい ても平均で1ポイント大きくなっている。

 「理解への効力感」および「理解の方法獲得」については,事前では「あまりそ う思わない」という否定的な傾向に意識が傾いていたが,事後ではrややそう思う」

という肯定的な意識へと変化した。

 「児童への関与」については,平均得点が4以上まで上昇し,児童への関わりの 意識が高まったとみることができる。

 「教師間の連携」については,事後では5に近い得点へと上昇した。事前でも,も ともと得点は高かったが,実践を通して連携がより強化されたという意識が強くなっ た結果と考える。

 次に,実践後に自由記述によるアンケートを求め,さらに聞き取り調査も行うこ とで,本実践の成果と課題に関する視点を明らかにすることを試みた。内容は以下 の4点である。

1.学校教育相談体制のあり方について 2.児童理解の方法について

3.コンサルテーション,アセスメント会議について 4.児童理解の教育的効果について

以下にそれぞれの内容について出された意見をまとめる。

1.学校教育相談体制のあり方

  ・教育相談は,単に児童の悩みや不安について理解したことをもとに,面    接によって教師が個別に児童の相談にのるための機能ととらえがちであ    る。したがって,目常ではその活動が見られず,学校でも担当者の役割    が明確でなく,実際は担任まかせになっている面がある。

  ・教育相談の体制を整備した上で,教師の共通理解のもとで計画的に進め,

   全児童を対象とした援助の機能としていくことが重要であり,生徒指導    の推進の中で,早期対応のための重要な役割を担う活動として位置づけ    ていくことが,今後の学校教育相談の課題である。

  ・本実践の中で,学校教育相談の体制を整備して,ねらいや組織,役割な    どを明確にして活動を進めていったことは,積極的に教育相談の活動を    進めるという点で,また,教師の協働化を図るという点で有意義なもの    であった。このような思い切った取り組みがなければ,児童理解をねら    いとした取り組みや,児童への面接はなかなか行うことが少ない。

2.児童理解の方法について

  ・実践をとおして,児童理解の新たな方法を理解できた。

・児童理解モニターチェックリスト表の活用については,斬新な試みでなか  なか馴染めなかったが,毎日繰り返すことで要領を得られるようになっ  た。しかし,記録していくうちに,どうしても全員についてふり返ろうと  してしまい,短時問で簡潔に記録するという趣旨からは外れたような気  がする。毎日の記録は,理想としては大切なことであるが,できれば週1  回など,記録の回数を減らせるように開発できないかと期待する。しか  し,これまで目常の児童の様子を記録するということがなかなかできな  かったことを考えれば,このような取り組みの導入は必要なことである。

・モニターチェック表によるふり返りによって,目を向けている児童,あま  りそうではない児童,関わりが少ない児童が明確となった。そのために,

 次に目を向けるべき児童が確認できた。

・モニタリングをとおして教師の関わりが少ない児童に気づき,積極的に  関わるようになった。児童への声かけも多くなった。

・モニターチェック表へ記録を重ねていくうちに,児童に目を向けた理解  領域を確認すると,理解の視点に偏りがある傾向に気づいた。そのため,

 多くの側面へ目を向けるように意識するようになった。

・学級生活満足度尺度は,学級集団の状態や個人の適応度を客観的に判断  するのに適していた。今後も続けることで,児童や集団の状態を把握し  ながらその変容を分析し,学級経営や個人への援助へ生かしていけると

 考える。

・文章完成法テストは,児童の内面を直接理解する手立てとして有効であ  るが,訴えたいという思いの児童とそうでない児童にとって,書き方に差  が見られた。rなし」としか書かない児童をどう判断してよいか難しい。

 やはり,観察や他のテストとの総合的な判断が重要になってくる。

・児童記録シートは児童全員分は必要がない。二次的な援助が必要になっ  た児童のみについて,アセスメントの記録や援助の経過を記録していく  ものである。今回は対象とならなかった児童についても,今後援助が必  要になる児童も出てくるであろう。その時に,その児童について作成す  ればよい。

3コンサルテーション,アセスメント会議

  ・コンサルテーションでは,取り組みの方法について専門的に学び合うこ    とができ,共通理解に立った取り組みへの準備ができた。

  ・会議では,他の学級の児童についての知識や学級の状況のイメージがな    いと,単なる担任からの報告会で終わってしまう。学年団をチームとし    た会議では,学年団による共通の活動の機会が多く,また高学年担任団    は,委員会やクラブ,課外活動などで他の児童と関わる機会が多いため,

   児童に関するある程度の知識が備わったメンバーによる多様な視点から    の情報交流が可能である。学年団を中心としたコラボレートチームとし    ての組織による生徒指導体制は妥当である。

  ・会議を通して,教師との情報交流を進めながら,担任だけでなく,他の    意見もふまえて多面的にアセスメントしたことで,児童のよりよい援助    のあり方について,形式ではなく,具体的な話し合いができた。また,意    見を交流することで,問題解決の視点のずれを修正し合うことができた。

4.教育的効果について

  ・児童理解を進めていくうちに,児童へ積極的に関わっていこうとするよ    うになった。この関わりが,日常の場面での自然な形での援助につながっ    ているものと考える。また,この繰り返しが教師と児童との好ましい関    係作りにつながっていくであろう。

  ・理解することが最終目的でない。その後の援助実践が最も重要であり,児    童理解は援助実践を支える基盤づくりである。その基盤をしっかりした    ものとするために児童理解は重要であり,援助の成否がかかっている。

  ・観察だけでなく,客観的な手法や面接によって,日常では知り得なかった    児童の問題に焦点を当てることができた。

  ・不適応や問題傾向が見られる児童について話し合うことにより,担任以    外の教師も,その児童を注意して見るようになった。援助場面でも,共    通認識に立った援助が可能になるものと考える。

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