第 5 章 評価実験 69
5.2 最適解との比較
5.3.5 FDS による結果と比較考察
提案手法とfault-secure設計にFDSを用いる手法との比較実験を行った.入力 として,サンプル,FIRフィルタ,EWF,ならびに,EWFをつなげて作成した ものについておこなった.その結果をそれぞれ表5.2〜表5.6に示す.実験を行う にあたって提案手法は資源制約の手法であるが,FDSは時間制約の手法であるの で比較しやすいようにFDSの手法の時間制約として4章で示した提案手法の実行 結果のステップ数を与えた.
比較考察を行っていく.サンプルを入力とした場合,FDSの手法は最適解と同 様の結果となり,提案手法はFDSの結果よりも面積オーバヘッドが大きいという 結果になった.
FIRフィルタを入力とした場合,FDSは10ステップの制約の下では乗算器数,
加算器数ともに4となっており提案手法の方が面積オーバヘッドが抑えられている.
EWFやEWFをつなげたものを入力とした場合,FDSの方が乗算器,加算器 数ともに多い結果となっている.提案手法では再計算部のエッジ分断を行ってい るため,比較器のオーバヘッド分が存在するが,演算器の数の点でも提案手法の 方が少なく抑えられている.加えて,演算素子の規模を考えても比較器は乗算器,
加算器よりもはるかに面積が小さいために提案手法はFDSと比較しても優位性が あると言える.
これらの結果を総じて考えると,サンプルの例を除くノード数の多い入力では総 じてFDSは提案手法よりも面積オーバヘッドが大きいという結果である.また4 章の結果より,本提案手法は入力のノード数が多いほどその面積オーバヘッド,時 間オーバヘッドの削減効果が高いということを考えると,本提案手法はヒューリス ティックな手法の中でも優位性が高いと言える.
第5章 評価実験
表 5.2: サンプル入力結果.
乗算器数 加算器数 比較器数 ステップ数 面積OH 時間OH
入力 2 2 0 4 – –
最適解 2 2 0 5 0 1
提案手法 2 2 1 5 1 1
FDS手法 2 2 0 5 0 1
表 5.3: FIR入力結果.
乗算器数 加算器数 比較器数 ステップ数 面積OH 時間OH
入力 2 2 0 10 – –
提案手法 3 3 1 10 3 0
FDS手法 4 4 0 10 4 0
表 5.4: EWF入力結果.
乗算器数 加算器数 比較器数 ステップ数 面積OH 時間OH
入力 2 3 0 17 – –
提案手法 3 4 3 18 5 1
FDS手法 3 5 0 18 3 1
第5章 評価実験
表 5.5: EWF2連入力結果.
乗算器数 加算器数 比較器数 ステップ数 面積OH 時間OH
入力 2 3 0 34 – –
提案手法 3 4 3 35 5 1
FDS手法 5 6 0 35 6 1
表 5.6: EWF3連入力結果.
乗算器数 加算器数 比較器数 ステップ数 面積OH 時間OH
入力 2 3 0 51 – –
提案手法 3 4 1 51 3 0
FDS手法 4 5 0 51 4 0
第5章 評価実験