• 検索結果がありません。

FASB の提案及びU.S. GAAP とのコン バージェンス

ドキュメント内 IFRS最新基準書の初見分析 (ページ 131-134)

IFRS第9号 (2009年版)

16 FASB の提案及びU.S. GAAP とのコン バージェンス

金融商品の会計処理を見直すプロジェクトは、IASBとFASBとの共同プロジェクトとして2008年から始まった。こ のプロジェクトの目的の1つは、IFRSの規定とU.S. GAAPの規定との主要な差異を削減することにあった。ただし、

両ボードは最終的に、異なる方向で進み続けることを決定した。したがって、FASBの金融商品に関する改訂ガ イダンスはIFRS第9号とは異なるものになる見込みであり、コンバージェンスは達成されない見込みである。本冊 子の刊行時点では、FASBは、金融商品に関するプロジェクトについて引き続き審議中である。FASBの審議の 経過は、以下のようにまとめることができる。

16.1 金融資産及び金融負債の分類及び測定

2013年2月、FASBは、IFRS第9号のモデルと類似した分類及び測定モデルを提案した公開草案を公表した。た

だし、分類及び測定モデル案の再審議において、FASBは、現行のU.S. GAAPの金融資産及び金融負債の分類 及び測定モデルの大部分を引き継ぎ、限定的に一部の改善を行うことで合意した。FASBの分類及び測定に関 する最終基準書は、2015年前半に公表される見込みである。

16.2 減損

2012年12月、FASBは、IFRS第9号のモデルとは異なる減損モデルを提案した公開草案を公表した。FASBの提

案する減損モデルも予想信用損失モデルではあるものの、残存期間にわたる予想信用損失に基づく単一の測 定アプローチを規定したものであった。FASBは、現在もこの減損モデル案について審議中である。FASBの最終 的な減損の規定は、2015年前半に公表される見込みである。

16.3 ヘッジ会計

FASBのヘッジ会計案は、2010年5月の公開草案で公表された。FASBの公開草案におけるヘッジ会計案とIFRS

第9号のヘッジ規定との間には、著しい差異がある。2011年2月、FASBは、一部のヘッジ会計の論点についてコ メントの募集を行い、IASBのヘッジ会計案について意見を募った。2011年8月、FASBは、このコメントの募集に寄 せられたフィードバックについて協議したものの、意思決定には至らなかった。FASBは、寄せられたフィードバッ クについて調査及び検討を行い、ヘッジ会計の再審議計画を策定する予定である。再審議に関する具体的な日 程は未定である。

本冊子について

本冊子は、KPMG International Standards Group(KPMG IFRG Limitedの一部。以下、ISG)が作成しました。

内容

KPMGの「IFRS最新基準書の初見分析(First Impressions)」と題する刊行物は、新しい基準書、解釈指針、またはその他のIFRSの規定

の重要な改訂の公表に伴い発行されるものです。新しい基準書等の重要な項目に関する検討を行い、実務の変更が行われる可能性 のある分野を明確にしています。また、新基準書等の導入による影響を検討するのに役立つよう、設例を提示しています。

本冊子は、IFRS第9号「金融商品」の完成版(2014年版)の規定について、金融資産及び金融負債の分類及び測定、並びに金融資産の 減損に焦点を当てて解説しています。このIFRS第9号の完成版の一部である一般ヘッジ会計モデルにつきましては、2013年11月に公表 されており、2013年12月に刊行した「IFRS最新基準書の初見分析:IFRS第9号(2013年版)-ヘッジ会計及び移行措置」において解説を 行っています。

本冊子の本文では、2014年8月30日現在公表されている基準書等を参照しています。左の欄には、関連するパラグラフが記載されてい ます。

企業が自社の事実、状況及び個々の取引に、IFRSを適用するためには、多くの場合、詳細な分析と解釈が必要となります。さらに、本 冊子の情報の一部は、ISGの当初の考察に基づいていますが、実務の進展に伴い、これらの考察は変更される可能性があります。

KPMGは、KPMGのIFRS実務ガイド「Insights into IFRS」に解釈ガイダンスを追加することにより、本冊子の解釈ガイダンス及び設例の

アップデート及び補足を行う予定です。

情報提供

www.kpmg.com/ifrsを利用することにより、IFRSに関する最新の動向を把握することができるとともに、KPMGの刊行物のラインアップを

閲覧することもできます。IFRSに初めて触れる方も現行のIFRS利用者も、最近の動向の概略、複雑な規定についての詳細なガイダンス、

及び開示例やチェックリスト等の実務的なツールを入手可能です。地域別の観点からの情報については、世界中のKPMGメンバー ファームが提供するIFRS情報へのリンクを利用して入手してください。

これらの刊行物はすべて、IFRS外部報告に関わる方々にとって有用なものです。「In the Headlines」シリーズ及び「Insights into IFRS: An

overview」は、監査委員会及び取締役会クラス向けに要点をまとめた概要を提供しています。

利用者の ニーズ

刊行物のシリーズ 目的

概略

In the Headlines

重要な会計上、監査上及びガバナンス上の変更点(それによる企業への影響を含む)につ

いて、要点をまとめた概要を提供しています。

IFRS Newsletters

金融商品、保険契約及びリースに関するプロジェクトにおけるIASBとFASBの最近の議論

を取り扱っており、その概要、決定の潜在的影響の分析、プロジェクトの現状及び完了ま での予想されるスケジュールが含まれています。

The Balancing Items IFRSの限定的な範囲の改訂を取り扱っています。

New on the Horizon

公開草案等のデュー・プロセス文書の規定について検討し、KPMGの考察を提供していま

す。特定の業種別の冊子も発行しています。

First Impressions

新しい基準書等の規定を検討し、実務の変更が生じる分野を明確にしています。特定の

業種向けの冊子も発行しています。

First Impressions: IFRS 9 Financial Instruments About this publication 131

利用者の ニーズ

刊行物のシリーズ 目的

適用上の論点

Insights into IFRS IFRSの実務への適用についての論点を取り扱っており、多数の解釈上の問題について KPMGが合意に達した結論を説明しています。要約版(The overview version)は、監査委

員会及び取締役会クラス向けの概要を提供しています。

IFRS Practice Issues

企業がIFRSの適用上直面する可能性のある実務上の論点を取り扱っています。特定の業

種別の冊子も発行しています。

IFRS Handbooks

基準書の実務への適用について詳細に説明するための広範な解釈指針及び例示が含ま

れています。

期中及び年次 財務報告

Guide to financial statements – Illustrative disclosures

架空の多国籍企業を想定し、IFRSに準拠して作成された財務諸表の様式のひとつを例示 しています。年次及び期中財務報告別の冊子、並びに業種別の冊子も発行しています。

「我が社の事業報告を改善するにはどうすればよいか。」という疑問に対する答えを導き出 す端緒として、kpmg.com/betterbusinessreportingをご利用ください。

Guide to financial statements – Disclosure checklist

年次及び期中報告期間において現行適用されている規定により要求されている開示項目 を明らかにしています。

GAAP間比較 IFRS compared to US GAAP

IFRSとU.S. GAAPとの間の重要な基準差異を取り扱っています。要約版(The overview version)は、監査委員会及び取締役会クラス向けの概要を提供しています。

業種別の論点

IFRS Sector Newsletters

特定の業種に直接的な影響を及ぼす会計上及び規制上の動向についての最新情報を定 期的に提供しています。

Application of IFRS

業種別の論点の会計処理方法及び財務諸表上の開示方法について例示しています。

Impact of IFRS IFRSによる特定の業種の主要な会計上の論点について概要を提供しており、IFRSへの移

行によりその特定の業種における企業の営業活動にどのような影響が及ぶかを解説して います。

広範にわたる会計、監査及び財務報告に関するガイダンスや文献については、KPMGの「Accounting Research Online」で参照可能です。

現在の大きく変化する環境において最新情報に精通したい方にとって、このウェブベースの会員制サービスは価値あるツールとなりま す。aro.kpmg.comで、ぜひ15日間の無償トライアルをお試しください。

日本語資料のご案内

あずさ監査法人IFRSアドバイザリー室は、国際財務報告基準に関する、日本語による解説書籍の出版、並びに解説資料及び音声解説 付きスライドを作成しています。以下のウェブサイトをご参照ください。

書籍及び刊行物 目的

詳細解説IFRS実務適用ガイドブック 国際財務報告基準の理解に資する信頼できる情報に対するニーズに応える専門書とし て、国際財務報告基準を支える基本原則や規定の内容を簡潔かつ明瞭に示すことはもと より、実務で遭遇するであろう論点もできるだけ広く取り上げ、それらを豊富な設例を用い て具体的に解説しています。

IFRSの改訂ヘッジ会計

~ケースで学ぶ新しいヘッジ会計~

国際会計基準審議会(IASB)が2013年11月19日に公表したIFRS第9号(2013年版)のヘッ ジ会計をケース・スタディ方式で解説するものです。日本基準利用者の視点から、IFRS第9 号のヘッジ会計の仕組みを具体的に説明しています。

会計基準Digest 日本基準、修正国際基準、IFRS及び米国基準のすべてをカバーした最新動向を、簡潔に 紹介しています(月刊)。

IFRSニュースフラッシュ

国際会計基準審議会(IASB)が公表する新たな会計基準や公開草案に関する最新情報を

タイムリーに紹介しています。

オンライン解説 音声解説付きのスライドにより、国際会計基準審議会(IASB)が公表する新たな会計基準 や公開草案等の概要を紹介します。

オンライン基礎講座 音声解説付きスライドにより、IFRSの主要な規定をトピックごとに、初心者にも分かりやすく 解説しています。

KPMG会計・監査AtoZ

(アプリ) 会計・監査の最新情報のチェック、及び概要をメールで送信することができます。また、動

画による解説をアプリ内で視聴することができます。

日本語訳の発行にあたって

あずさ監査法人IFRSアドバイザリー室は、国際財務報告基準の改訂や新基準書の公表に際して、適時に情報を提供することを目的とし て、ISGが公表する英文冊子のうち、日本に与える影響が大きいものについて日本語訳を作成し提供しています。

本冊子は、ISGが2014年9月に発行した「First Impressions: IFRS 9 Financial Instruments」の日本語訳です。2014年7月に公表された

IFRS第9号「金融商品」の完成版の適用に関してその概略を解説するとともに、現時点でKPMGが特定している実務的な適用上の論点

について明確化することを目的としています。本冊子が今回の改訂の概略及び適用上の論点を明らかにし、分析しようと考えている 方々に少しでもお役に立てれば幸いです。

本冊子の翻訳は、あずさ監査法人IFRSアドバイザリー室のメンバーが中心となり行いました。

ドキュメント内 IFRS最新基準書の初見分析 (ページ 131-134)