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4-1 養生シート撤去直後の表面状況 4-2 養生シート撤去後の乾燥開始時の 表面状況

第5章 浸水養生の定義とアクアカーテン養生システムの開発

写真 5. 4-1 養生シート撤去直後の表面状況 4-2 養生シート撤去後の乾燥開始時の 表面状況

5.4.2 試験内容

(1)エフロレッセンス対策の検討 1)織布等の採用

養生中に炭酸化したエフロレッセンスがコンクリート面に付着することを防止するため,図

5.4-1 に示すようにコンクリート面に織布等をあてがい,さらに気泡緩衝シートで覆うことに

よってエフロレッセンスの析出を織布面に生じさせることを狙ったものである.極めて薄い透 水性の織布等(布,織布,不織布,スポンジ等)を貼り付けた上に気泡緩衝シートを設置する.

エフロレッセンスの析出は,織布等とコンクリート面の間に生じ,浸水養生終了後,織布等 を撤去するとこれに付着したエフロレッセンスを同時に除去できるという発想に基づく.

2)養生水のアルカリ化

養生水は,浸水養生開始後,半日程度でpH12程度の強アルカリとなる.このアルカリ性は,

セメントから溶出される水酸化カルシウムがイオン化し,炭酸カルシウムの析出と水酸基イオ ンの生成によって強アルカリとなると思われる.ここで,イオン化傾向がカルシウムよりも小 さいナトリウムで養生水を飽和させておくと炭酸ナトリウムとなり,炭酸カルシウムの析出を 阻害させるのではないかという発想に基づく.

実験は図5.4-2に示すように,給水タンクに貯めた養生水に水酸化ナトリウムをあらかじめ 溶かし,pHが11.5程度となったことを確認し養生水として用いる.

3)間欠通水

今回の供試体試験では,浸水養生期間中の全てにおいて連続的に養生水の流下と吸引を継続 した.しかし,コンクリート面と浸水シートの間が浸潤していれば,常時通水する必要は無い.

浸水養生開始時点では,コンクリートの吸水量が多く,数時間は連続通水が必要と思われるが,

数時間後以降は,6時間ごとに30分程度の通水によって浸潤状態は保たれるものと想定される.

これにより,エフロレッセンスの析出時間を短縮し,結果的にエフロレッセンス対策となるこ とが期待できるという発想に基づく.

間欠通水の方法は,給水ポンプの電源にコンセントタイマーをセットし,作動・休止時間を 設定する.

4)3層シート

養生シートとして用いている気泡緩衝シートの3層品を使用する.円形もしくは亀の甲羅 状の形状が現れないように,両面とも平滑面を有する3層シートを,コンクリート面に当て 凹部への養生水の侵入を防止し析出物を発生させないという発想に基づく.

(2)試験方法

試験は前述のエフロレッセンス対策を大型試験体の適用し,その効果を確認する.使用した コンクリートの配合を表5.4-1に示す.大型試験体は,横180㎝,高さ90㎝,幅6㎝とし,

コンクリート打設後3日~4日養生した後,型枠を取りはずし,直ちに浸水養生を開始する.

試験ケースを表5.4-2,試験用の型枠および対策方法割付図を図5.4-3~5.4-4に示す.

粗骨材 の最大 寸法

(㎜)

スランプ (㎝)

空気量 (%)

水セメント 比 W/C

(%)

細骨 材率 s/a (%)

単位量(kg/m3) 水 セメント 砂

粗骨材 混和

15-5 20-15 剤 20 12±2.5 4.5±1.5 55 45.8 165 300 852 606 404 3.00

給水孔

排気孔 浸水シート

内面織布等

浸水シート エフロ析出

湿潤養生水 循環養生水

図 5.4-1 織布等によるエフロレッセンスの除去

浸水養生シー

ト 給水管

汲上ポンプ 給水タンク

集水タンク

水酸化ナトリウム溶解

水酸化ナトリウムで飽和

図 5.4-2 アルカリ水を用いた養生方法

表 5.4-1 コンクリートの配合

表 5.4-2 試験ケース

CASE 試験目的 通水

方法 気泡 緩衝 シート

シートの特徴

1 織布比較 連続 2 層 木綿織布2層,木綿織布 1 層,ナイロンメッシュ 2 間欠比較 間欠 2 層 木綿織布2層,木綿織布 1 層,ナイロンメッシュ 3 3層シート比較 間欠 3 層 木綿織布 1 層,ナイロンメッシュ

4 アルカリ水比較 連続 2 層 シート対策なし

5 不織布比較 連続 2層 不織布

6 不織布比較 間欠 2層 不織布

合板型枠

転倒防止用ボルト(コンクリート埋込み)

1800

900

転倒防止横材 合板型枠

図 5.4-3 試験用型枠