■―事務リスク
事務リスクとは、役職員が正確な事務を怠る、あるいは事 故・不正等を起こすこと、または外生的事象により損失を被 るリスクです。当行では、事務リスクの軽減のために、事務 手続きにおけるプロセスチェックの徹底、マニュアル等の整 備、研修制度の充実、機械化・システム化の促進等を通じ、
事務処理の正確性確保に努めているほか、総裁直属の内 部監査担当部門として他部門から独立した検査部が、本・
支店、海外駐在員事務所の内部監査を実施しています。
債等の多様な資金調達手段を確保することに加え、資金繰 りの管理を十分に行うことによって流動性リスク回避に万全 を期しています。
■―システムリスク
システムリスクとは、コンピュータシステムのダウンまたは誤 作動等、システムの不備等に伴い損失を被るリスク、さらに コンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリス クです。当行においては、情報システムへの依存度が高ま るなか、わが国企業や外国政府等との情報交換を通じた 当行業務の円滑な遂行の観点からも、内部における情報 管理に関する役職員の意識向上、外部からのネットワーク を経由した当行の情報システムへの不正アクセスへの対応 等、情報セキュリティに関するリスク管理を重視し、「情報セ キュリティポリシー」を策定しています。また、役員および関 係部室長で構成する「情報セキュリティ委員会」を設置し、
情報セキュリティの継続的な確保に努めています。
なお、当行では、事務リスク、システムリスク以外にも、当 行業務に付随する直接的、間接的なさまざまなリスクが存在 することを認識し、このようなリスクの把握、分析および管理 を積極的に進めていく方針です。
業 務 運 営 と 管 理 体 制
5 ―業務運営評価制度
■―業務運営の透明性向上と成果重視の業務改善を目 指して
当行は、国民に対する説明責任の徹底と成果重視の業 務運営の推進等を目的に、2002年度から「業務運営評価 制度」を導入しています。
本評価制度の枠組みは、国際協力銀行法上の設置目 的を換言した「使命」、それに基づく業務運営上の方針であ る「業務方針」、中期的に取り組むべき「課題」等を設定す る「業務戦略」、および各年度の活動を具体化した「年間事 業計画」からなります(図1参照)。当行は本評価制度の下 で、自ら業務運営の方向性・目標を定め(Plan)、目標達成 に向け業務を行い(Do)、その結果を評価し(Check)、業務 の改善および目標の見直し等を行う(Action)、PDCAサイ クルを通じて、業務運営の自律的な改善を図っています
(図2参照)。
具体的には、これまで、「業務戦略」および「年間事業計 画」について、各々評価を行い、その結果を次の業務運営 のサイクルに反映しています。当初の「業務戦略」(2002年 3月策定・公表)については、当該期間中の業務への取組 み状況や当行を取り巻く事業環境等を分析・評価し、その 結果を「業務戦略評価報告書」として2005年2月に公表し ました。2005年3月には、評価結果を反映して、また、パブ リックコメントの募集を行ったうえで、「業務戦略」を改定・公 表し、2005年度からこれに沿って業務運営を行っています。
「年間事業計画」については、「業務戦略」の下で、各年度 の計画を策定・公表し、各年度終了後、業務改善を主眼 として計画への取組み状況や達成度合いを評価し、その 結果を「年間事業評価書」として公表しています。
図1―業務運営評価制度の枠組み
を高めるため外部有識者委員会(座長:F木勇三公認会計 士)を設置しています。同委員会による評価手法・結果の妥 当性および評価制度の今後の運用改善等に向けた意見を 取りまとめた「意見書」を、評価結果とともに公表しています。
なお、本評価制度は、「特殊法人等整理合理化計画」
(2001年12月19日閣議決定)における「政策金融について 評価手法を検討し、その結果を事業に反映させる仕組み を検討する」との指摘や、「行政機関が行う政策の評価に 関する法律」(政策評価法、2002年4月施行)に基づく中央 省庁の政策評価の実施を踏まえた当行としての取組みで もありますが、「簡素で効率的な政府を実現するための行 政改革の推進に関する法律」(2006年5月26日成立)等に 従い、新組織や業務のあり方を踏まえつつ、適切に見直さ れることとなります。
また、「特殊法人等整理合理化計画」で示された保証機 能の積極的活用、貸付け資産等のリスク管理の適切な実 施等の事業の見直しについては、「業務方針」、「業務戦略」
に反映されています。
「業務戦略」および「年間事業計画」の具体的内容や、こ れらの評価結果、本評価制度の詳細は、当行ホームページ に掲載しています。
業 務 運 営 と 管 理 体 制
6 ―国際協力銀行評議員会
当行は、各界の有識者から当行業務運営について意見 を聴取することを目的として、2005年4月より国際協力銀行 評議員会を設置しております。また、透明性向上の観点か
ら、同評議員会の議事概要を当行ホームページに掲載して 公表しております。
【評議員会の概要】
●評議員:国際金融、貿易投資、開発援助等について学識経験のある者のなかから総裁が任命。
●定員:10名以内
●任期:2年(再任可)
●開催時期:年2回程度
●公表:議事の概要について当行ホームページに公表
【評議員名簿】(2007年3月末現在。五十音順。敬称略)
今井 敬 新日本製鐵(株)相談役名誉会長 貝塚 啓明 京都産業大学客員教授
行天 豊雄 (財)国際通貨研究所理事長 小島 明 (社)日本経済研究センター会長 斉藤 邦彦 民間外交推進協会理事長
【2006年度開催実績】
第3回(2006年4月13日)
●政策金融改革における本行の在り方の決定について
●新組織体制への移行準備について
佐々木 幹夫 三菱商事(株)取締役会長 嶌 信彦 ジャーナリスト
竹内 佐和子 京都大学客員教授/外務省参与・大使 畠山 襄 (財)国際経済交流財団会長 三木 繁光 (株)三菱東京UFJ銀行取締役会長
第4回(2006年12月14日)
●平成19年度概算要求について
●改正JICA法及び新JICAの制度設計のポイント
●新政策金融機関について
●2006年度「わが国製造業企業の海外事業展開に関す る調査報告」について
【海外経済協力業務運営協議会の概要】
●定員:関係行政機関の職員15名以内
●任命:外務大臣が委員を任命
●会長:会長は委員の互選で選出
●公表:議事の概要については、当行ホームページに公表
【委員名簿】(2007年3月現在。敬称略)
外務事務次官 谷内 正太郎 内閣府事務次官 内田 俊一 総務事務次官 松田 利 財務事務次官 藤井 秀人 文部科学事務次官 結城 章夫
【2006年度開催実績】
第1回(2006年12月15日)
●年次報告書2006、円借款活動レポート2006について
●国際協力銀行の平成19年度予算要求
●平成17年度海外経済協力業務実績
●貧困削減における地方開発の役割
当行では、国際協力銀行法第22条に基づき、外務大臣 が任命した関係行政機関の代表を委員とする「海外経済 協力業務運営協議会」を設置し、総裁の諮問に応じて海外
経済協力業務の運営に関する重要事項について審議して いるほか、当行の海外経済協力業務の具体的な実施状況 について報告をしています。
厚生労働事務次官 辻 哲夫 農林水産事務次官 小林 芳雄 経済産業事務次官 北畑 生 国土交通事務次官 安富 正文 環境事務次官 田村 義雄