■z
― 2007 年度の事業方針 ...48
■x―コンプライアンス(法令等遵守の体制)
...48
■c
―ディスクロージャー ...49
■v
―リスク管理体制 ...49
■b
―業務運営評価制度 ...53
■n
―国際協力銀行評議員会 ...55
■m
―海外経済協力業務運営協議会 ...56
2
2007年度、当行は、内外の経済金融情勢、わが国企業 の事業動向、ODA大綱や国際的な援助潮流、開発途上 国の経済社会情勢等も踏まえながら、下記の分野について、
国民の皆さまから期待される役割を着実に果たしていきたい と考えています。
(1)国際金融秩序安定への貢献
(2)開発途上国の経済社会開発支援
(3)わが国にとっての資源の確保
(4)わが国の資本・技術集約型輸出の支援
(5)わが国産業の国際的事業展開の支援
(6)開発途上国における地球規模問題・平和構築への 対応支援
業務運営においては、「特殊法人等整理合理化計画」
(2001年12月19日閣議決定)を着実に実行するとともに、
わが国の経済金融情勢等に鑑み、民業を補完・奨励し円 滑な資金供給を確保するなど、政策金融機関としての役割 を引き続き果たしていきます。また、その時々の政府の各 種政策・方針を踏まえた対応を行うほか、事前に予測・計 画が困難な事業環境や顧客等のニーズの変化等にも機動
的に対応していきます。業務に際しては、出融資に伴う各 種リスクの適切な把握および管理、環境社会配慮の徹底、
利用者の視点に立った業務改善等、透明性が高く、効果 的・効率的な運営に努めます。また、2006年5月26日に成 立した「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革 の推進に関する法律」等に基づく新体制への移行準備を 円滑に且つ遺漏なく進めていきます。
なお、2007年度の出融資事業計画は以下の通りです。
2 ―コンプライアンス(法令等遵守の体制)
【2007年度(平成19年度)出融資事業計画】
当行では、従来より、国際協力銀行法に基づき、監事が 業務を監査しているほか、総裁直属の内部監査担当部門 として他部門から独立した検査部が、本・支店、海外駐在 員事務所に対し定期的に内部監査を実施し、法令、規程 等に則った公正かつ適切な業務運営が確保されるよう努め てきました。
当行は、わが国の政策を遂行するために国際的業務を 行う政策金融機関として、社会的・国際的に求められる価 値の実現に努める責任を認識し、明確な行動理念、高い規 範意識を通じてその価値を高めていくとの観点から、単なる 法令遵守にとどまらず、社会通念や国際社会からの期待を も対象として包含する「コンプライアンス」を経営の重要課題 の一つと位置づけ、積極的に取り組んでいます。
具体的には、全役職員に当行のコンプライアンス・ポリシー
(基本方針)および遵守すべき法令、ルール、社会的要請 等を整理・体系化したコンプライアンス・マニュアルを配付し ています。また、コンプライアンス関連事項について、役員お よび関係部室長からなるコンプライアンス委員会において決 定したコンプライアンス・プログラムに基づいて、役職員を対 象に研修を行うなど、各種の取組みを通じて役職員一人一 人のコンプライアンス意識の醸成に努めています。
なお、個人情報を含む適切な情報管理については、個 人情報保護方針(プライバシーポリシー)を策定・公表(P.188 参照)しているほか、役職員を対象に研修を行うなど、各種 の取組みを通じて役職員一人一人の情報管理に対する意 識の醸成に努めています。
(単位:億円)
国際金融等業務 10,070
輸出(プラント・船舶) 1,970
輸入・投資 6,880
(資源開発) 5,140
(一般投資) 1,740
事業開発等金融 1,160
出資 60
海外経済協力業務 7,700
直接借款 7,695
海外投融資 5
合 計 17,770
業 務 運 営 と 管 理 体 制
当行では、当行の現況を理解していただくために、業務内容、財務状況等について積極的に開示しています。
3 ―ディスクロージャー
(注)各事務所とは、本店、大阪支店、海外駐在員事務所です。
4 ―リスク管理体制
一般に金融機関が業務を行うにあたっては、信用リスク、
市場リスク(金利リスク、為替リスク等)、流動性リスク、事務 リスク、システムリスク等のさまざまなリスクを伴います。当行 は政府機関として政策目的実現のための金融を業務として おり、当行業務に伴うリスクの内容や大きさ、あるいは対処 の方法は民間金融機関とは異なりますが、金融機関として の業務の健全性および適切性の確保のため、適切なリスク 管理を行っていくことが必要です。当行は、リスク管理重視 型の金融機関経営が基本となってきている国際的潮流の
なかで、内部的なリスク管理体制の一層の整備を進めてい ます。
具体的には、リスク管理をコンプライアンスと併せて組織的 に対応すべき経営課題と位置付け、総務部内に「統合リス ク管理課」を設置しており、各部署が抱えるさまざまなリスク の総合的管理を図っています。
政策金融機関として当行が業務運営上抱えるさまざまな リスクのうち代表的なリスクに対しては、次のようなリスク管 理を行っています。
資料の種類 公表場所・方法 開示時期(予定)
財務諸表 ●官報にて公告 6月、11月
(貸借対照表、損益計算書、財産目録) ●各事務所に常備
附属明細書 ●各事務所に常備 6月、11月
決算報告書 ●各事務所に常備 7月
監事の意見書 ●各事務所に常備 7月
(財務諸表および決算報告書にかかるもの)
業務報告書 ●国会提出 8月
(業務内容、業務実績、組織概要、財務内容等を掲載) ●各事務所に常備
●国会図書館、地方公共団体、経済団体等に配布
行政コスト計算書 ●各事務所に常備 6月
(本誌)国際協力銀行年次報告書(ディスクロージャー資料) ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 8月
国際協力銀行年次報告書(英文版) ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 10月
円借款活動レポート ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 9月
円借款活動レポート(英文版) ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 12月
環境・社会行動レポート ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 10月
環境・社会行動レポート(英文版) ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 10月
国際協力銀行の役割と機能(和・英文版) ●各事務所に常備、ご希望の方等に配布 随時内容を更新
ホームページ ●インターネット上に開設 随時内容を更新
(業務内容・実績、財務状況、不良債権額、 (アドレスhttp://www.jbic.go.jp/)
民間会計基準による財務諸表、円借款事業評価報告書、
調査レポート等を掲載)
信用リスクは、与信先の信用状態の悪化等により債権の 回収が不可能または困難になり損失を被るリスクのことで、融 資を中心とする当行業務にとって本質的なものです。当行与 信の信用リスクを分類すれば、外国政府等向け与信に伴う ソヴリンリスク、企業向け与信に伴うコーポレートリスク、さらに 外国企業向け与信に伴うカントリーリスク(純コーポレートリスク に付加される企業所在国に起因するリスク)がありますが、当 行が行っている対外経済取引の支援や海外経済協力のた めの金融という性格上、当行融資は外国政府・政府機関や 外国企業向けのものが多く、したがって与信に伴う信用リスク としてソヴリンリスクあるいはカントリーリスクの占める割合が大 きいことが特徴になっています。
■―個別与信管理
当行の信用リスク管理の基本は、与信決定にあたっての 与信先信用力等の評価を通じた個別与信管理です。新規 与信にあたっては、与信担当部門(営業推進部門)および 審査管理部門による融資先に関する情報の収集・分析が 行われます。また、外国政府等あるいは外国企業に関する 情報収集には海外駐在員事務所も関与しています。これら の部門が収集・分析した情報を基に、与信担当部門と審査 管理部門が相互に牽制関係を維持しながら与信の適否に 関する検討を行い、最終的にマネジメントによる与信決定の 判断がなされる体制を取っています。
外国政府等向け与信または外国企業向け与信に関して は、当行は公的金融機関としての性格を最大限に活用し て、相手国政府関係当局とはもちろんのこと、国際通貨基 金、世界銀行等の国際機関、先進国の当行類似機関とい った公的機関、さらに民間金融機関との意見交換を通じ て、与信先となる外国政府・政府機関や相手国の政治経 済に関する情報を幅広く収集し、ソヴリンリスクあるいはカ ントリーリスクを評価しています。
内外企業向け与信に関しては、融資先企業の信用力や 提供される担保の適格性等が評価の対象になりますが、特 に海外事業に関連する与信の場合には、融資対象となる 取引の確実性、融資対象プロジェクトの実行可能性等の審
査や融資先企業の属する各産業分野についても調査した うえで評価を行っています。
■―行内信用格付
当行では、行内信用格付を全行的な取組みとして制度 化しており、原則としてすべての与信先に対して行内信用 格付を付与しています。行内信用格付は、個別与信の判 断に利用するほか、後述する信用リスク計量化にも活用す る等、信用リスク管理の基礎をなすものです。
■―資産自己査定
一般に日本の民間金融機関では金融庁の金融検査マ ニュアルに沿って資産自己査定を行っていますが、当行に おいても金融検査マニュアルを基に、当行資産の特徴を適 切に査定結果に反映させるよう監査法人と協議しながら資 産自己査定を行っています。資産自己査定にあたっては、
与信担当部門による第一次査定、審査管理部門による第 二次査定、および与信監査部門による監査という体制を取 っています。資産自己査定の結果については、当行におけ る与信状況の不断の見直しを行うために内部活用するの みならず、当行財務内容の透明性向上のための資産内容 の開示にも積極的に利用しています。
■―信用リスク計量化
当行では、前述の個別与信管理に加えて、ポートフォリオ 全体のリスク量把握のため、長期的課題として、信用リスク の計量化にも取り組んでいるところです。信用リスクの計量 化にあたっては、長期の貸出や、ソヴリンリスクあるいはカン トリーリスクを伴った融資の占める割合が大きいという民間 金融機関には例を見ない当行のローン・ポートフォリオの特 徴、さらには公的債権者固有のパリクラブ等国際的支援の 枠組み等による債権保全メカニズムを織り込むことが適切 であり、これらの諸要素を考慮した当行独自の信用リスク計 量化モデルを初期開発のうえ、現在は実用化に向けての 検証を進めているところです。