JBIC 2OO7
■―目的
一般の金融機関と競争しないことを旨とし、わが国の輸出 入、海外における経済活動の促進、または国際金融秩序の 安定に寄与するための貸付等、ならびに開発途上国等の経 済および社会の開発、または経済の安定に寄与するための 貸付等を行い、もってわが国および国際経済社会の健全な 発展に資することを目的としています。
■―業務内容
当行の業務は、国際金融等業務および海外経済協力業 務の2本の柱から構成されており、国際協力銀行法上、両 業務の経理および勘定は明確に区分されています。
当行の業務の概要
わが国の輸出入もしくは海外における経済活動の促進、ま たは国際金融秩序の安定に寄与することが主目的です。
●輸出金融
日本企業が、発電・通信設備、船舶等のプラントや技術 を輸出する際に必要な資金の貸付等。
●輸入金融
石油、LNG 、鉄鉱石等の重要物資を輸入する際に必要 な資金の貸付等。なお、資源関係以外については航空 機輸入等、真に必要なものについては、保証制度を活用。
●海外投資金融
日本企業が、海外において、現地生産、資源開発等の 事業を行う際に必要な資金の貸付等。
●事業開発等金融
わが国の貿易、投資等、海外経済活動のための事業環 境整備や、開発途上国等が行う構造調整等に資する、
日本からの資機材の調達を条件としない資金協力。
●保証
民間金融機関等の融資、開発途上国政府等の公債発 行、および現地日系企業による社債発行等に対する 保証。
●ブリッジローン
国際収支上の困難を抱えた開発途上国政府の対外取 引に対し、外貨資金繰りを手当するために必要な短期 資金の貸付。
●出資
海外において事業を行う日系合弁企業等に対する出資。
●調査
上記業務に必要な調査。
開発途上国等の経済社会基盤整備や経済の安定等の 自助努力を支援する資金提供が主目的です。
●円借款
経済社会基盤の整備を進める開発途上国に対して、低 金利で返済期間の長い資金を提供し、開発途上国の
「自助努力」による経済発展、経済的自立を支援。
●海外投融資
開発途上地域において開発事業を行う民間企業等の 支援のための出融資。
●調査
上記業務に必要な調査。
国 際 協 力 銀 行 の 業 務 内 容
当行は、出融資所要資金の原資を財政融資資金借入 金、政府保証債、政府出資金、政府交付金等の多様な手 段によって調達しています。また、財投機関債の国内資本 市場での発行も行っています。
当行の収入支出予算は、国の予算の一環として国会に 提出され国会の承認を得ています。
2 ―出融資の原資
当行の資金調達構造
(注)2002年12月の政府発表「債務救済方式の見直しについて」を受け、従来の、円借款の債務国からの返済後に、政府より債務国に返済と同額の無償資金を供与(債務救 済無償の供与)する方式に代えて、当行の円借款債権の放棄による債務救済を実施していくこととなりました。
■―政策金融機関としての業務運営
当行は、わが国および相互依存の進む国際経済社会の 健全な発展のため、わが国の対外経済政策・経済協力を 担う政策金融機関として、財務大臣(役員および職員その 他の管理業務ならびに国際金融等業務・勘定に関する事 項)および外務大臣(海外経済協力業務・勘定に関する事 項)の監督のもと、国際協力銀行法をはじめとする関連諸 法令等および国会の議決を経た各事業年度の予算に基 づき、健全で効率的な業務運営を行っています。なお、財 務大臣および外務大臣の有する監督権限のうち、業務に かかる損失の危険の管理(リスク管理)に関するものについ ては、他の政策金融機関と同様、同大臣から金融庁長官 に委任することができることとされています。
■―民間金融機関の補完・奨励
国際協力銀行法では、民間金融機関との競争の禁止を 規定し、民間金融機関の行う金融を補完・奨励することとし ています。
■―財務の健全性の確保
国際金融等業務については、償還確実性および収支相 償の原則を踏まえ、政策金融機関として健全かつ効率的な
出融資保証業務の重点推移(承諾額)
運営に努めています。海外経済協力業務については、譲許 的な資金の融資を行うため、効率的な運営に努めるとともに、
政府からの出資金や交付金を受け入れることで財務基盤の 強化を図っています。なお、2003年度以降、債務救済方式 の見直し(注)による当行の財務への影響を緩和すべく、海外 経済協力勘定において、償却費用の一部に充てる目的で毎 年度一般会計からの交付金を受け入れており、2007年度に は200億円の交付金が予算計上されています。
■―リスク管理体制の整備
信用リスク管理の一環として金融検査マニュアルに準拠 し、監査法人とも協議しつつ資産自己査定を実施している ほか、コンプライアンス(法令等遵守)への対応も含め、政策 金融機関として適切なリスク管理を進めていくことに努めて います(P.49参照)。
■―業務運営評価制度の実施
目標管理型の業務運営評価制度を導入し、業績の達成 度を公表しています。これにより、政策金融機関としてのよ り一層のアカウンタビリティ(説明責任)を確保するとともに、
透明性の高い業務運営を目指しています(P.53参照)。
国 際 協 力 銀 行 の 業 務 内 容
当行は、相手国政府との交渉・政策対話ならびに国際金 融機関および民間金融機関との協調融資も行いつつ、両
業務の各種機能を総合的に活用し、わが国および国際経 済社会の健全な発展のため、課題に取り組んでいます。
4 ―総合的なアプローチ
国際金融等業務では、さまざまな出融資・保証機能を活 用して、わが国のプラント等の輸出支援、資源・エネルギー等 の重要物資の安定的確保、わが国産業の国際的事業展開 支援および基盤整備、国際金融秩序の維持等の政策目的 の実現を図っています。