支え方は縦横無尽
~駆け出しACTチームの実践から~
大阪府吹田市に開設(2012年6月スタート)
吹田市は人口36万人のベッドタウン、
大阪市内にも隣接していて、住宅地が多い。
キャッチメントエリア
… 車で片道30分圏内
(吹田市始め、隣接市、大阪市内も)
ACT-ひふみ
・組織図…
ACT-ひふみ
医療法人 小憩会
さわらび診療所
小憩寮
ACT-ひふみ PSW4名、Ns2名
【チーム理念】
ACT-ひふみは、あなたとともに
尊厳のある生活をいとなんでいける
ように、歩いていきたいと考えています。
ACT-ひふみ
ACT-ひふみの支援
・多職種によるチームアプローチ(往診と訪問)
・対象は重い精神障害のかた(未治療、医療中断、
頻回入退院者、長期ひきこもり状態、既存のサー ビスでは支援が難しい)
・「生活の場」でのご本人の困りごと、希望に沿った 支援 (そこから見えてくるリカバリーの視点)
・柔軟かつ手厚いサービスを24時間、365日対応
・必要な保健、医療、福祉を直接サービス
ACT-ひふみの支援
■ケース依頼先・・保健所、障害福祉課、家族依頼、相 談支援事業所、精神科の病院
(法人診療所からのケースはほとんどなし)
■新規相談内容は、さまざま・・。
医療中断、医療不信、未治療、家族の不安、代理受診 しか成立していない・・
(長期入院中の患者さんの退院支援計画から、ACT支援 が必要との見立てでの依頼で入院中からかかわってい るケースもあり)
事例①
発症から20年以上の経過。50代女性。受診はしてい たが、医療者との関係は希薄で、家族が地域サポート を希望。慢性期の病棟におられるような印象の方。コー
ヒーとタバコしか関心が向かず、かなり退行している状
態。30分一緒に過ごすのに1年以上かかる。
事例①の支援ポイント
◇とにもかくにも安心が大前提
◇経過を考えても薬物療法だけでは改善しない。そ こをご家族とも共有し、時間はかかるが人手で勝 負。
◇かかわりのきっかけはストレングス。
ご本人がいきいき出来る洋楽を楽しむことから
◇二重見当識の中で生きるご本人を受けとめ、合 わすことも、ありように寄り添うこと
事例②
経過は不詳。40代女性。母が亡くなってから話さ なくなった。現在高齢の父と2人暮らし。ジェス
チャーのやりとりで支援展開。ヘルパー事業所と 連携し週6日の生活支援。
買物支援中心から、
趣味の時間が持てるように。
事例②の支援ポイント
◇言葉が出ることが目標ではない
関係性の構築に言語的コミュニケーションは必須 ではないということ
◇ご本人の希望は、「今の生活を守りたい」
その希望を支える支援という捉え方
◇3年かけて、物理的距離が近くなり、趣味が持て、
関係機関が増やせたこと
⇒ご本人の安心感が積み重なったという証し
その人のありようをアセスメントする
病気、障害、薬についてなど どんなふうに受け止め、感じているか 妄想や被害感などの内容の根底には?
どんな時、不安が高まる?
ご本人を脅かすもの、事柄、気になること 病気の症状との付き合いかた
症状によって起こっていることは?
身体、セルフケアの状態 できなくなっていることの
理由
SOSの発信の仕方 頼れるひとの存在
過去の経験、価値観 生育歴、年齢相応の積
み重ねられた感じ 口癖、こだわり
自己評価
役割意識や、必要とされ ているという体験 夢、希望、してみたいこと
望む生活、生活能力 その実現に役立つ強み
大事にしていること 気分転換の方法 生活の潤い、趣味
ACT- ひふみの目指すところ
・柔軟かつ手厚い支援ではあるが万能ではない。(医療とし ての期待も高い・・)だからこそ、その人に必要な支援をアセ スメントし、チームだけの抱え込みに終わらせず、支援展開 していくために関係機関との連携は必須。
・ACT
-チームとしての基盤作りから、地域に使ってもらえ
る資源へ。行政、福祉、病院と連携できるネットワーク の橋渡しができるような仕組みづくりを。
(長期在院者への地域移行もチームの支援理念)
ACT-ひふみの目指すところ
・既存のサービスでは支援しきれない方の支援の入り 口としての機能。必要な支援法ではあるが、支援者は 次に繋いでいく「ひと工夫」を常に意識している
ご清聴ありがとうございました
平成27年3月7日
第22回精神科看護管理研究会in奈良 訪問看護ステーションなごみ 児島一行(精神科認定看護師)
精神科医療の変化に対応する地域ケア
-病院看護から地域看護へ(自身の体験を通して)-
保健師
1
名 看護師1
名 社会福祉士(派遣)1
名 保育士1
名 臨床心理士(非常勤)1
名 看護師(含:非常勤1
名)4
名精神保健福祉士
1
名 事務員(サービス管理責任者)1
名 事務員2
名訪問看護ステーションなごみ 所長 佐藤照美
相馬広域こころのケアセンターなごみ センター長 米倉一磨
NPO法人相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会
理事長 大川貴子
副理事長 相澤與一
理 事 丹羽真一・鈴木満・工藤慎吾 監 事 熊佳伸・鈴木幸治
理事会
保健師
1
名 看護師1
名 作業療法士2
名 事務員1
名相馬事務所
(新地・相馬担当)
南相馬事務所
(南相馬担当)
平成
26
年9
月からの配置精神障がい者アウトリーチ 推進事業
(震災対応型) 委託
ふくしま心のケアセンター事業
(相馬方部センター) 委託
相馬広域こころのケアセンターなごみ 訪問看護ステーションなごみ
相馬広域こころのケアセンター 南相馬事務所
メンタルクリニックなごみ
南相馬事務所
・相馬広域こころケアセンターなごみ (相馬方部センター)
・訪問看護ステーションなごみ
相馬広域こころのケアセンターなごみの活動
精神障害者アウトリーチ推進事業 (震災対応型)
ふくしま心のケアセンター事業 (相馬方部センター)
訪問看護ステーション事業
(精神科に特化)
6
なごみが行っている活動のイメージ
精神障がい者
・初期介入
・危機介入
・生活支援
(アウトリーチ)
地域保健福祉
・被災者のこころのケア
・訪問活動やサロン活動
・福祉事業所事例検討会
・アルコール関連問題 の介入
・高齢者問題
・子供のケア
地域精神医療
(訪問看護ステーション)
医 療 保健・予防
平成26年度訪問看護ステーションなごみ実績
(件) 登録者数 訪問件数
4月 15名 55名
5月 17名 115名
6月 21名 121名
早期発見
早期介入 生活の維持 予防的介入
7
震災時病院では何が起こったか
しゅ
ひまわりの家3
(
就労支援B型)・ひまわりの家、ひまわりの家2(就労支援B型)
・
H23
年3
月下旬再開 ふらっと(地域活動支援センターⅢ)・グループホーム
9
か所(ひまわりの家)H24.4
福島市にて再開あおば共同作業所(
地域活動支援センターⅢ)H23.9
から二本松市で再開コーヒータイム(就労B型)・
H23.4
再開あさがお(就労支援B型)・
H23.6
縮小再開ほっと悠(就労支援B型)・
H23.9
から就労支援Bへ移行ポニーハウス・休業グループホーム
3
か所(雲雀ヶ丘病院、小高赤坂病院)・
H23.4
再開グループホーム・ケアホーム3
ヶ所(あさがお)いわきへ移転後再開 結いの里 相談支援事業所、グループホーム)
双葉病院 休診 双葉厚生病院
休診 小高赤坂病院
休診
雲雀ヶ丘病院
23
年6
月22
日~外来、
60
床再開高野病院
再開 精神科医療保健福祉施設の分布
H25.7
現在20
キロ圏8
病院 第一原発からの距 離
震災前の 病床数
現在の 病床数
雲雀ヶ丘病院 約25キロ 254床 120床 小高赤坂病院 約17キロ 104床 休診
双葉厚生病院 約4キロ 100~140床 休診 双葉病院 約4.5キロ 350床 休診 高野病院 約22キロ 118床 106床
震災後の相双地区の精神科病院の避難
震災前 相双地区の人口1万対精神科病床数 42床(全国平均28床)
震災後 相双地区北部 12床(全国平均28床)
9
分断
約966床 北部120床 南部106床
災害が与えた障がい者への影響
10
1)他人を避け自宅に引きこもっていた人が、多勢の人が いる避難所へ急に移され、そこでの生活を強いられた 時に、病状が悪化した人がいた。
2)それまで通院していた病院やクリニックが閉鎖となり、
通院治療の場がなくなった人がいた。
3)地震と東京電力福島第一原発事故のために流通が遮
断され、病院、クリニック、薬局が閉鎖となり、それまで 服用していた薬が切れてしまい、服薬を中断せざるを得 ない人がいた。
11
4)津波被害にあったり東京電力福島第一原発事故のた めに入院していた病院が機能しなくなり、避難のため に県内外の他の病院へ転院することとなって、本人の 意思とは無関係に別の病院へ移らざるを得なかった人 がいた。
5)他地域に避難させられた人の中に精神障がいの人も いて、それらの人が見知らぬ土地での避難生活を 余儀なくされ、悪化した人がいた。
6)通っていた作業所が閉鎖となり、社会参加の場が奪 われてしまった人がいた。
7)孤立化や差別を経験し、種々の不適応を呈した自主 避難者がいた。
震災前からの問題
震災後表面化した問題
潜在的な問題
震災によって表面化したこと
・未治療、服薬中断
・人格障害等 が起こす問題
・うつ、
PTSD
・
DV
震災が与えた影 響
・居住環境の変化
・家族構造の変化
・心的不安
・失職など
・アルコール依存症