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1993年12月20日

ドキュメント内 昔ばなしの語り聞かせの一研究 (ページ 63-79)

   森 川   紅

参考資料①

    r=穆と 太  良B』

       原作 (採話) 関 敬吾編『日本の昔ばなし』青森県三戸郡     はなしの台本作  森 川   紅

「直播(干満)

 むかしがあったそうです。

あるところに、爺と婆とがあった そうです。爺は山さ薪とりにいっ たし、婆は川さ洗濯に行ったそう です。婆が洗濯していると、上の 方から桃こがつんぶらっんぶらと 流れて来たそうです。婆が拾って 喰って見たら、なにもかもうまか

ったそうです。 「あまりうまえ桃 こだ。おら爺なにも持っててこけ べあ」と思って、「うまえ桃こあ こつちゃ来い、にがい桃こああっ ちゃ行げ」というと、大きなうま い桃が、婆の方に流れて来たそう です。 「これあうまそな桃こだ」

といって、拾って家さもって来た そうです。そして戸棚にかこって おいだそうです。

 すると晩方になって、爺が山か ら薪を背負ってもどって来たそう です。 「ばべあ、ばべあ、いま来 たであ」 「爺な、爺な、今日川が

 むかしがあったそうです。あるところに、

爺さんと婆さんとがあったそうです。

爺さんは山へ柴刈りに行ったし、

婆さんは川へ洗濯に行ったそうです。

 婆さんが洗濯していると、上の方から桃が つんぶらっんぶらと流れて来たそうです。

婆さんが拾って食べて見たら、

なにもかもうまかったそうです。

「あまりうまい挑だ。

爺さんにも持っててあげよう」と思って、

「うまい桃あこつちゃ来い、

にがい桃ああっちゃ行け」と言うと、

大きなうまい挑が、

婆さんの方に流れて来たそうです。

「これあうまそな桃だ」と言って、

拾って家に持って帰ったそうです。

そして戸棚に入れておいだそうです。

 すると晩方になって、

爺さんが山から柴を背負って、

戻って来たそうです。

「婆さん、婆さん、今戻ったで」

「爺さん、爺さん、今日、

らうまえ桃こひろう徽そん

黷tiiからうまし㈱うてき鵬_」

r

ださ取っておいたほどに、食べし」

といって、戸棚から桃を出して来 たそうです。そうして菜盤(粗板)

に上げて切るべとすると、桃はじ ゃくっとわれてめこい男おぼこが

「ほうげあ、ほうげあ」と生まれ たそうです。爺と婆はびくたがっ て、 「いやや、これあ大へんだ」

と、大さわぎしたそうです。そし て「これあ、桃から生まれただす けあ、桃太郎どつけべし」といっ て、桃太郎とつけたそうです。爺 と婆と二入して、粥をくわせたり、

がっか(魚)くわせたりして育て たそうです。桃太郎は一ぱい食え ば一ぽいだけ、二はい食へば二は いだけ大きくなったそうです。一 つ教えれば十までおぼえて、だん だん育って力持ちになったそうで す。そうしてなんもかんもさかし い童になったそうです。それで爺 と婆はめこがって、桃太郎、挑太 郎と喜んでいたそうです。

 ある日、桃太郎が爺さまと婆さ まといるところへ来て、ちゃんと 坐って両方の手をついて、 「爺さ まあ、婆さまあ、わあ大きぐなっ たんだしけ、鬼が島さ鬼退治に行

二人で食べましょう」と言って、

戸棚から桃を出してきたそうです。

 そして切ろうとすると、桃はじゃくっと 割れて可愛い男の子が、

「ホウゲア、ホウゲア」

と生まれたそうです。

爺さんと婆さんはびっくりして、

「いやや、これあ大変だ」と、

大騒ぎしたそうです。そして、

「これあ桃から生まれたんだから、桃太郎と 名づけよう」と言って、

桃太郎と名前をつけたそうです。

 爺さんと婆さんと二人して、

粥を食べさせたり、魚を食べさせたりして 育てたそうですe桃太郎は、

一杯食べると一杯だけ、二杯食べると二杯だけ、

大きくなったそうです。

一つ教えれば十まで覚えて、だんだん育って 力持ちになったそうです。

そうして、なんもかんも かしこい子どもに なったそうです。それで、

爺さんと婆さんは可愛がって、桃太郎、桃太郎 と喜んでいたそうです。

 ある日、桃太郎が爺さまと婆さまのいるところ へ来て、ちゃんと坐って両方の手をついて、

「お爺さまあ、お婆さまあ、私は大きくなったの で、鬼が島に鬼退治に行きます。日本一の黍団子 を作って下さい」

きたいしけあ、日本一の黍団子よ こさつて下さえ」と、頼んだそう です。爺も婆も「どうしてうがま んだ年もとねえだしけあ、鬼ね勝 でなだで」といって止めたけれど

も、桃太郎は「だおんだおん、お ら勝でるであ」といって、きかな かったそうです。爺さまも婆さま

も仕方なくて、 「したら行って来 ね」といって、日本一の黍団子じ

つぱとこしらえて、新しい鉢巻を させて、新しい袴をはかせ、刀を ささせて、 fH本一の桃太郎」と 書いた幡をもたせて、黍団子を腰 に下げさせて、 「したら気をつけ て行って来い。鬼退治して来るの を待じでる」といって、爺と婆に 送られて立って行ったそうです。

 村はずれまで行くと、わんわん といって犬こがやって来て「桃太 郎さま、桃太郎さま、どこさおい でやります。」 「鬼が島さ鬼征伐 に行く」 「したら、わえも鬼が島 さお伴しますしけあ、どうかその H本一の黍団子な一つ下さえ」

「したら家来になれ。これよけば、

十入力になるすけなあ、んがにけ るら」といって、腰の袋から団子

 爺さんも婆さんも、

  「どうして、まだまだ小さいから、

 鬼になど勝てるわけがない」と言って  止めたけれども、

 桃太郎はf大丈夫、勝てるから」と言って、

 聞かなかったそうです。

 爺さまも婆さまも仕方なくて、

  「したら行って来い」と言って、

 日本一の黍団子を一杯こしらえて、

 新しい鉢巻をさせて、新しい袴をはかせ、

 刀をささせて、

  「日本一の桃太郎」と書いた幡を持たせて、

 黍団子を腰に下げさせて   「したら気をつけて行って来い。

 鬼退治して来るのを待ってるから」、と言って  爺さんと婆さんに送られて行ったそうです・ 1   村はずれまで行くと、ワンワンといって犬がや  って来て、

  「桃太郎さま、桃太郎さま、どこへおいでになり  ますか」

  「鬼が島に鬼退治」

  「あなたの腰につけたのは、なんですか」

  「これは日本一の黍団子」

  「一つ下さい、鬼が島にお伴します」

  「したら家来になれ。これを食べたら十人力」

  と言って、腰の袋から黍団子を一つ出して、犬に  やったそうです。

      一一一 一一一一一一一一一一 一 一一一一一一一一一一

を一つ出してやったそうです。そ して犬を家来にして山の方へ行く と、こんどは雑iがけ一んけ一んと やって来た。そしてまた犬のよう

に黍団子をもらって、家来になっ たそうです。桃太郎は二入の家来 をつれて山奥の方へ行ったそうで す。すると猿がきゃっきやと叫び ながらやって来たそうです。猿も また挑太郎の家来になったそうで す。桃太郎は大将になって、犬に 幡をもたせて、尭が島へいそいで 行ったそうです。

 鬼が島に行って見ると、大きな 黒い門が立っていたそうです。猿 が門をどんどんと叩いた。すると、

中から「ど一れ」といって、赤鬼 が出て来たそうです。桃太郎は  「俺は日本一の桃太郎だ、鬼が島

さ鬼退治に来たすけあ、みんな覚 悟しろ」といって、刀を抜いてか かった。猿は長い槍もって、犬と 雑は刀をもって斬ってかかった。

そこらにいた小さな鬼は大さわぎ して、奥の方へ逃げて行った。奥 では鬼どもは酒盛のさいちゅうだ ったそうです。そして桃太郎が来 たのをきいて、 「なに、桃太郎だ

 そして犬を家来にして山の方に行くと、今度は 猿がキャッキャッと叫びながらやって来た。

「桃太郎さま、桃太郎さま、どこへおいでになり

ますか」

「鬼が島に鬼退治」

「あなたの腰につけたのは、なんですか」

「これは日本一の黍団子」

「一つ下さい、鬼が島にお伴します」

「したら家来になれ。これを食べたら十人力」

と言って、腰の袋から黍団子de一一つ出して、猿に やったそうです。猿も犬のように桃太郎の家来に なったそうです。

 そして、犬と猿を家来にして山奥の方に行くと 今度は雑がケーンケーンとやって来たそうです。

「桃太郎さま、挑太郎さま、どこへおいでになり

ますか」

「鬼が島に鬼退治」

「あなたの腰につけたのは、なんですか」

「これは日本一の黍団子」

「そんなら一一一一つ下さい、鬼が島にお俘します」

「したら家来になれ。これを食べたら十人力」

と言って、腰の袋から黍団子を一つ出して、誰に やったそうです。維も犬や猿:のように、桃太郎の 家来になったそうです。

 桃太郎は大将になって、犬に幡を持たせて、鬼 が島へ急いで行ったそうです。

 鬼が島に行って見ると、大きな黒い門が立って いたそうです。猿が門をどんどんと叩いた。する

て来たそうです。こっちの四入は 日本一の黍団子をくっているので、

何千人力にも強くなっているので、

鬼どもはみんな敗けてしまったそ

うです。

1 そして、鬼の大将の黒鬼は、桃

1

太郎の前に手をついて、大きな目 から涙をぼろぼとたらして、 「と

ってもかないまへんしけあ、命ば かりは助けて下さや、今から決し て悪いことしまへん」といって、

桃太郎にわびたそうです。桃太郎 は「したら今から、わりいことし ねなら命ばかりは助けてやる。」

臣獄∴ご黎鵬

宝物を桃太郎にやったそうです。

 桃太郎は宝物を車につんで、犬、

猿、雑にえんやらえんやら曳かせ て、爺婆の土産にもってもどって 来たそうです。爺婆も大よろこび で、桃太郎をほめたそうです。そ のことが天子さまに聞えて、いっ ぱい褒美をいただいて、爺婆に一一 生妥楽させたそうです。

   どっどはらい。

       ]

と中から、 「ど一れ」と言って、二二が出て来た そうです。桃太郎は、 「俺は日本一の桃太郎だ、

鬼が島へ鬼退治に来た。みんな覚悟しろ」と言っ て、刀を抜いてかかった。猿:は長い槍持って、犬

雛は刀を持って轍か倣・そこらさこいた

小さな鬼は大騒ぎして、奥の方へ逃げて行った。

 奥では鬼どもは、酒盛の最:中だったそうです。

そして桃太郎が来たのを聞いて、

「なに、桃太郎がなんだ」とばかにしてかかって 来たそうです。こっちの四入は日本一の黍団子を 食べて、何千入力にも強くなっているので、

鬼どもはみんな敗けてしまったそうです。

 そして、鬼の大将の黒鬼は、

桃太郎の前に手をついて、

大きな目から涙をぼろぽとたらして、

「とってもかないません、命ばかりは助けて 下さい。今から決して悪いことはしません」

と言って、桃太郎にわびたそうです。桃太郎は、

「したら今から、悪いことしないなら命ばかりは 助けてやる」そう言うと、

鬼は「宝物はみんなあげます」と言って、

あるだけの宝物を桃太郎にやったそうです。

 桃太郎は宝物を車に積んで、犬、猿、推に えんやらえんやら曳かせて、爺さん婆さんの土産 持って戻って来たそうです。爺さん婆さんも大喜 びで、桃太郎を誉めたそうです。

そして爺さん婆さんに一生安楽させたそうです。

 どっどはらい。

ドキュメント内 昔ばなしの語り聞かせの一研究 (ページ 63-79)

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