表5一ω「語り聞かせ」群の強集中度の度合いの変化
①+② 初 ⑦÷⑧圏1 終 回 計 i
100.0 98.〇+2.0 100.0 200
#
O H 96.0+4.0@ 61.O+38.5 99.5 84.0+15.5 99.5 199
H 樋 72.0一一}26.0 98.0 97.0+3.0 100.0 198 Y・K 99.0+1.0 100.0 98.5+1.5 100.0 200 T T 24.5+49.0 73.5 117.5+58.5 76.0 149.5 矧 N 67.5+29.5 97.0 82.0+18.0 100.0 197
で 94.67 95.92 190.58
SD 9.53 8.91 18.40
N
2 6 6 6表5一②「読み聞かせ」群の強集中度の度合いの変化.
①+② 初 回 ⑦+⑧ 終 回 計 T−F 48.0+27.0 75.0 51.5+43.0 94.5 169.50
Y4 65.0+27.0 92.0 63.〇+33.0 96.0 188.OO
lK ・ D 26.0一←44.5 70.5 28.5+49.0 77.5 148.0◎
T引 37.5+55.0 92.5 75.0+24.0 99.0 191.50 岡・・Y 58.5+37.5 96.0 86.0+14.0 100.0 196.00 85.5 27.5+63.5 91.0 176.50
この結果から、2要因の分散分析を行った。
「語り聞かせ」群と「読み聞かせ」群との間に「聞く」という要 因において有意差はなかった。すなわち、 「語り聞かせ」群と「読
み聞かせ」群との両群の間に差がないことがわかった。
「回数」という要因においては、主効果があり、初回と終回には 有意な差がみられた(F=13.297,df=1/10)。すなわち、初回と 終回の聞き方を比べると民泊に高い値を示した。終圖において、よ
く聞くようになったのである。
また、 「聞く」という要因と「回数」という要因の間に交互作用 がみられた(F==6.947,df=1/10)。
交互作用が有意にみられたということから、下位検:定を行った。
「読み聞かせ」群において、初回と終圖との間には有意差があった
(F=・ 19.72, df−1〆10)。すなわち、 「読み聞かせ」群において、
初回に比べて終回には非常によく聞くようになってきたことがわか
った。
f語り聞かせ」群は、初嗣から「読み聞かせ」群に比べてよく聞 いていたことがわかる。また、 「語り聞かせ」群は初回から終画ま で高い強集中度で聞いていた。
「読み聞かせ」群は、初回より終回によく聞いていたことがわか る。終回になると、 「語り聞かせ」群と「読み聞かせ」群との間に 差がなく、云云ともに高い強集中度で聞いていた。
このことは、被験児の年齢(平均年齢4歳8か月児)から考える と、おはなしを聞いている状態は、強直申度で聞いていたという姿 がみられた。終回では「読み聞かせ」群は「語り聞かせ」群との間 に集中度は同じ位になった。
(5)評価A・評価B・評価Cおよび強集中度についての考察 図3から、 「語り聞かせ」群において 評価A高集中度 で「聞
く」という要因について主効果がみられたことは注目すべきものが あると言える。 「語り聞かせ」において、 「読み聞かせ」群に比較
して初回から高集中度に高い相対比率(%)を示したことは、 「語 り聞かせ」群が、はじめからいかに集中して聞いていたかが明らか になった。このことは、昔ばなしを、 「語り聞かせ」と絵本の「読 み聞かせ」で聞くのとでは、どちらがよく聞くかについては、「語 り聞かせ」群の方によい結果を示した。
「読み聞かせ」に比べて「語り聞かせ」が、 「聞く」という要因 においてよりすぐれた方法であることがわかった。
しかし、被験児が4歳児であることから、強集中度で考えると、
「語り聞かせ」群と「読み聞かせ」群との闇には、聞き方に差がな く、回数において、 「読み聞かせ」群は初回より終回によく聞くよ うになった。
また、評価Cの低集中度では、初回より終回によく聞いたことか ら、 「語り聞かせ」および「読み聞かせ」ともに、各評価段階で終 わり頃には同じようによく聞くようになったことがわかった。
昔ばなしそのものに、 「語り聞かせ」および「読み聞かせ」とも に子どもを魅きつける強いカをもっているのであるが、その上に、
「語り聞かせ」は、おはなしをするとき、語り手の気持は全面的に 聞き手の方に向いている。聞き手の気持ちも語り手の方に向き、耳 を傾けて聞いている。それに対して、同じ昔ばなしであっても、絵 本の場合は読み手は絵本の活字を読みながらおはなしをしているこ とから、聞き手の方へ気持は全面的に向いているのだが「語り聞か せ」よりも弱いということであろう。
だから、 F語り聞かせ」群と「読み聞かせ」群との間に、集中力 の違いを生じさせたのだといえるだろう。
いずれにしても、昔ばなしを聞くとき、 「語り聞かせ」群および
「読み聞かせ」群の子どもは強集中度でよく聞いた。しかし、高集 中度でみたとき、 「語り聞かせ」群の子どもは高い相対比率(%)
でよく聞いたことから、 「語り聞かせ」を重視した保育を展開する ことが、よく「聞く」子どもを育てることになると考える。
2.子どもがおはなしした語句数について
「集中して聞く」という質を知る一つの方法として、 『ももたろ う』のおはなしをどの程度覚えているかを手がかりとして、子ども におはなしをした前半と後半の2回にわたって、はなし終わった直 後に、 「語り聞かせj群と「読み聞かせ」群の子どもから『ももた
ろう』のおはなしを聞いて記録した。
「今、ももたろうのおはなしを聞いたね。どんなおはなしだった か教えてくれる?」とはなしかけて、子どもにストーリーを思い出 させ、 『ももたろう』のおはなしを聞いた。なかなかはなし出そう としない子どもには、はなしやすいように、 「そして?」 「そう、
それから一…」と促したり、具体的に「ももたろうのおはなしには、
誰と誰が出てくるの?」 「ももたろうは、どこから生まれてきたの
?」などと、子どもがはなしやすいようにことばをかけていった。
そのような子どもとの応答のなかで、子どもがおはなしした内容を テープレコーダーに記録し、テープを起こして子どものことばを拾
った。
拾ったことばは、名詞、動詞、形容詞、副詞、接続詞で、助詞や 助動詞などは名詞や動詞に付属するものとして取り扱った。また、
物語に関わらない語句、たとえば、保育者のはなしかけに対して、
「わからない」 「忘れた」などといった語句や同じことばでも問い かけに対して、意味なく使われたと思われる語句は省いた。
保育者が「それから……」と問いかけたとき、 「それから」 「う
一一 とね」などと子どもが使ったことばは、後に続いて出てきたこ とばとの関係で、物語に関係があると思われることばは拾った。
その語句数の変化の結果が表6一(1)と表6一(2)である。
表6一(1)「語り聞かせ」群の子どものばなしだ
語句数の変化
初 圖 終 回 計
0・H 152 357 509
Y・M
143 123 266
H・M
84 161 245
Y・K
138 194 332
T・T