また、まちかど子育てサポートルーム・子どもルームの開設状況を区域別にまとめると、
下表のとおりである。
区
まちかど子育て サポートルーム
設置数 A
子どもルーム
合計 C=
A+B
参考
校区数
設置数 B
就学前 児童(人)
D
就学前児童 1,000人あたり
設置数 C/D×1,000
堺区
1 4 4 5 6,767 0.73
北区
1 4 4 5 9,861 0.50
中区
1 2 2 3 7,395 0.40
南区
1 3 3 4 8,007 0.49
西区
1 1 1 2 8,135 0.24
東区
1
― ―1 4,286 0.23
美原区
1
― ―1 2,162 0.46
計
7 14 14 21 46,613 0.45
※ 就学前児童数は、平成23年4月1日現在の人数である。
就学前児童
1,000
人あたりで単純に比較すると、子育て支援拠点の整備状況には区によ ってバラツキが存在する。特に子どもルームは、任意団体やNPO
等への補助金支給という 形態の事業であり、各地域の子育て支援団体の数自体にバラツキがあることも影響し、結 果的には、補助金の交付要件を充たす子どもルームの開設が全くない区も存在している。各区域の面積や地域性はそれぞれ異なり、また上記以外に、地域住民で構成される各校 区福祉委員会が「小地域ネットワーク活動」として自治会館・地域会館等で実施する「子 育てサロン」、保育所等で行われている「園庭開放」、北区で小学校施設を利用して行われ ている「校区別あそぼう会」等が存在する上に、大阪府立の大型児童館「ビッグバン」(南 区)等の堺市以外が運営する公立の施設もあるため、偏りの状況について一概には判断で きない。
しかし、上記の状況は、各区域の子育て世帯のニーズを踏まえ、各施設の必要性や重複 の有無について十分検討された上で設置された結果なのか、疑問である。
例えば、利用状況では、一部の「子どもルーム」については、幼児とその保護者の利用 者数よりも、小学生の利用者の方が多いところがあり、乳幼児とその保護者が交流する場 として実施されるべき、地域子育て支援拠点としての役割を十分に果たしているとは言い
125
難い状況である。(下表〈子どもルームの利用者数(平成
22
年度)〉を参照)地域子育て支 援拠点事業は、児童虐待の未然防止として、子育ての孤立化の解消、子育ての不安感や負 担感の軽減などが求められており、国が掲げている「子ども・子育てビジョン」において も、地域子育て支援拠点事業の設置を促進するとともに、個々の家庭の実情に応じた利用 者支援の役割を果たすことが求められていることから、堺市としても就学前家庭への支援 をより強化する必要があるのではないかと考える。<子どもルームの利用者数(平成
22
年度)> (単位:人)区 校区 名称 乳幼児と保護者 小学生 計 堺区 新湊 子どもルーム憩の家
632 3,864 4,496
錦綾 錦綾子どもルーム
315 2,635 2,950
浅香山 浅香山のびっとルーム3,993 1,053 5,046
神石
ハピネス・ハーク内 子どもルーム
(平成
22
年9
月開設)974 709 1,683
中区 東陶器 よつばルーム
3,643 1,964 5,607
深阪みのり
(平成
22
年7
月開設)559 979 1,538
西区 福泉上 福泉上子どもルーム1,793 549 2,342
南区 赤坂台 赤坂台子どもひろば1,915 3,107 5,022
新檜尾台 ふたばルーム4,147 1,041 5,188
御池台 みいけ子どもルーム2,559 452 3,011
北区 金岡 堺市金岡子どもルーム5,944 4,612 10,556
五箇荘 五箇荘子ども学びルーム904 789 1,693
新金岡東 しんかな子どもルーム(平成
22
年9
月開設)1,227 346 1,573
新浅香山はるかぜ子どもルーム
(平成
22
年12
月開設)447 43 490
計
29,052 22,143 51,195
※ 平成22年度途中開設の4箇所については、開設日からの実績となっている。
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また、施設面においては、美原区では、就学前児童数は他区に比べて少ないが、区役所 別館内に「まちかど子育てサポートルーム」が設置され、それ以外に公営施設の美原こど も館が区内に
6
箇所(分園2
箇所を含む)存在している。これら6
施設は旧美原町より引 き継いだものであり、親子交流の場を提供するのみならず、放課後児童対策事業を実施す る等、それぞれが近隣に密着した子育て支援拠点として一定の役割を果たしている。ただ、堺市が運営する「まちかど子育てサポートルーム」や、行政が補助する「子どもルーム」
と比較して、施設の老朽化が進んでおり、他の区との行政サービスの公平性との課題もあ り、これら
6
施設のあり方を検討する時期がきていると考える。ハ.運営管理体制の見直し
国の「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめ」では、地域子育て支援拠点 事業を含む「地域子育て支援事業(仮称)」について、市町村が地域のニーズ調査等に基づ き実施する旨を法定し、需要見込・見込量の確保策を計画に記載して提供体制を計画的に 確保すること、また、地域子育て支援拠点事業は実施主体である市町村と事業実施者が連 携し、個々の子育て家庭に身近な立場から、その事情に応じた利用者支援の役割を果たす こととされている。
地域における子育て支援拠点は、それぞれの役割を明確にし、設置する各区域のニーズ に合わせて効率的な予算配分を行い、設置運営を行う必要がある。主に子育て家庭に対す る相互扶助機能の向上を目的とし、地域の子育てを支援する「子どもルーム」に対し、人 件費を含む運営費や施設借上げ料などを負担し続けることは疑問であり、再検討の必要が ある。その際の堺市の役割としては、行政の立場から各区域における子育て支援の中心的 な役割を果たしつつ、地域の子育て支援団体の活力をサポートする方が効率的である。
現在、堺市では、子育て支援室の設置を進めるにあたり、「地域子育て支援センター」と
「まちかど子育てサポートルーム」を子育て支援室に組み込み、一元的な子育て支援の体 制強化を図っているところである。今後、多様な市民ニーズに対応すべく、行政が行うべ き事業と子育てサロンやその他の地域の自主活動との役割分担を行った上で、「新しい公共」