1 的知能段 反射的でバラバラな 運動が次第に連合し:
コ
関係付けられる段階1 :
: : ,
象的思考段階
社会的記号の体系である言語が介入し 働きかける活動が内面化する段階 頭の中で対象を想い描くことができる
前操作的段階 操作 的 段階
1思考が知覚に支配されたり思1知的自己中心性から脱却して
の
1考と活動が未分化であったり1他者が納得できる様な論理的
コ ロ
1するなど知的自己中心性から1思考が可能になる段階
ロ コ
1脱し切れない段階 1
馨 l t I
コ コ ほ ロ
1概念化に向け1論理的思考の1論理的思考が1抽象的命題に
ロ コ コ コ
1ての試みが為:枠組みが出来1できるように1対しての論理
ロ ロ コ コ
:される段階 :上がりつつあ1なるが操作の1的操作が可能
ロ ロ ロ ロ
1転導的推理や1る段階 ;対象は具体的1となる段階
ロ コ ロ
1混合的推理が1知覚の束縛を1事物に限られ1
コ し ロ
1為される 1脱し切れない1る段階 l
l ■ 1 l l ■ 1 ■
i前罪的鵬i匡亟圏i匡巫圖i函
②楠見 久の『科学的思考の発達過程』(83}
楠見は幼稚園6園(515人)、小学校5校(504人)、中学校5校(601人)、高等 学校4校(776入)を対象にして、地学現象に関する科学的思考の発達過程を 縦断的に調査した。次頁の表12は、調査結果から分類された科学的思考 や自然認識の型とその発達過程をまとめたものである。
表12 楠見による自然認識の発達過程(84)
段階・年齢 同院程 ,ネ学的思考 自然認識
乳幼児期 0〜2 アニミズム的思考一〉空想的認識
幼児期
3〜5 ↓移醐 ↓移行期児童前期 6〜8 現象論的思考 ・ 感性的認識
児童後期 9〜11 ↓移心 ↓移行期 青年前期 12〜14 論理的思考 悟性的認識
青年後期 15〜17 ↓移行期 ↓移欄
成人期
18〜 創造的思考 理性的認識上の表で乳幼児期の特徴として挙げられた『アニミズム的思考』と言う のは、生命のない事物や事象にも生命や意識があるとする考え方である。
例えば、 「太陽が笑っている」「雷が怒った」 「空が泣いている」 「お月 さまがついてくる」…等の考え方がアニミズム的思考である(85)。ただし、
擬人的な表現方法として上記の言葉を使用する場合があり、混同しやすい。
擬人的な表現の場合には、アニミズム的思考と1さ違って、対象の中に魂の 存在を認めていないので明確に区別する必要がある。
児童前期の『現象論的思考』というのは、帰納や演繹などの論理的方法 によらない皮相的な思考方法のことであり、時間的に、又は空間的に近接
した事象を見ると、これらの問に因果の関係を認めようとする。例えば、
「この小石は白いから沈むんです」「お月さまは明るいから空から落ちて 来ないんです」…等の考え方が現象論的思考である(8ω。
本研究が対象とする小学校低学年は、楠見に よる自然認識の発達過程の 現象論的思考の段階に該当する。
一 80 一
③時実利彦の脳の発達段階
時実は、人間が人間であることの本質が脳の仕紐みにあるとして、人間 を形成する脳の発達段階を研究した。それによると、人間は生理的早産の 状態で誕生するが、中でも脳は全く未熟な状態で生まれてくる。しかし、
誕生時に僅か400gしかない人間の脳は、.身体のどの部分よりも急速に 発達し、6か月後には誕生時の2倍の重さになり、7・8歳で既に大人の 重さの9割にまで達する。そして、その後は緩やかに発達し、20歳前後 で完成する。このような脳の発達は、脳の重要な構成単位である神経細胞 の数が増えるためではない。何故なら、神経細胞の数は誕生時に既に最大 であり、生後は壊れて減少することがあっても分裂して増えることはない からである。それでは何故脳が重くなるのかというと、それは神経細胞が 突起を伸ばして他の神経細胞と機能的に連結し、更に信号伝達の為の髄鞘 化(軸索突起を髄鞘で包むこと)を行うからである。従って、下図の様な 脳の発達曲線は、脳の神経細胞の配線の程度を表わしていると換言できる。
脳
の
発 達
a b
\
a:ハードウェアの 発達する時期 b:ハードウェアと
ソフトウェアの 発達する時期
[==コ:脳が急激に発達 する時期
、
24681012、14161820歳
図21 11寺実による脳の発達曲線(87》図21の脳の発達曲線を見ると、脳は一一一一・ ixな速度で発達するのではない
ということが分かる。即ち、誕生から3歳頃まで、4歳から7歳頃まで、
10歳前後という3つの期間に脳は急激な発達を遂げる。この様な3段階 で行われる神経細胞の配線に於いては、その部位も大脳皮質全体にわたり 一様に為されるのではない。誕生から3歳頃までに配線が為される部位と
4歳から10歳頃までに配線が為される部位とは異なっているのである。
神経細胞の配線される部位が時期によって異なるという事実は、異なった 精神活動を営む神経細胞が時期を違えて発達していることを意味している。
即ち、誕生から3歳頃までに配線されるのは脳のハードウェアの部分であ り、4歳から10歳頃までに配線されるのはソフトウェアの部分である、
と時実は述べているくs9)。
上述の直な時実による脳の発達に関する研究成果は、ピアジェや楠見の 認知的発達段階説に驚くほど符合し、それらを裏付けるものである。即ち、
時実は脳の急激に発達する三段階を示したが、各々の発達段階の終了毎に、
より高次の認知的思考が可能となっている。例えば、脳の第1段階の発達 が終了する3歳頃には表象的思考が可能になり、第2段階が終了する7歳 頃には操作的思考が可能となる。そして、第3段階が終了する11歳頃に なると形式的操作が可能となり、表象的思考が完成する訳である。この様 に、脳の量的発達と質的発達には相関が見られる訳である。
本節では、社会的発達と認知的発達の各ライフステージを取り上げ、人間 の一生には様々なステージが存在し、各々のライフステージで発達の様相や 課題が異なっている事について述べてきた。音節では、これらの視座を踏ま えて『生涯理科』について提案する。
一 82 一
以下に、本研究の主題である『生涯理科を見据えた小学校低学年教育』を 述べるにあたり、これまで本論文で展開してきた内容を整理し、集約する。
1)問題の所在
第1章では、問題の所在として「子供達の自然離れ」の現状を取り上 げた。そこでは、核家族化・少子化・都市化・情報化…等の社会情勢の 変化に伴って「子供達の自然離れ」が生じ、①直接経験の不足、②探求 能力の低下、③自然愛好の念の稀薄化、が問題化してきたことについて 述べた。