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(5)単

元計画 (全5時)

。これは何かな。

・ 疑間に思 つた ところや 変だ な と思 った ところ は どこかな。

導入︵1時間︶

。「南蛮屏風」 に描かれ て い る人物や建物、動 物 な どを読み解 く。

。「南蛮屏風」の歴史史 料 の価値 を学ぶ。

。「南蛮屏風」 を読 み解 く3つの視点 を学ぶ。

「南蛮屏風」をみて疑間に 思つたこ とや変だな と思 つたことを探す。

・発表をとお して他者 の見 解を批判的に捉 える。

・読み解いた事象 を班 ごと にグルー ピングす る。

関・ 意・ 態 資料活用の技能

展 開

︵3時 間

きた南蛮人は、一体 ど こか ら来たのかな。

。なぜ遠 く離れたポル ト ガル人やスペイ ン人 と 交易 を行 うよ うになっ たのかな。

D  

<身につけさせたい知識③

>

「南蛮屏風」に高価な絵の具や金が用いられていることから豪壮な文化である「桃山文化」の特 色がみ られ、文化の担い手である大名や豪商の求めにより当時一流絵師 とされる狩野派によって 制作 されていた。

終結︵1時間︶

。「南蛮屏風」が描かれた 時代 である

16世

紀 の 時代像 をみていこ う。

。17世紀 は どの よ うな時 代 になってい くのか予 想 してみ よ う。

・ポル トガルやスペイ ン と交 易 が行 われ る中 で 宣 教 師 に よって キ リス ト教 が布 教 され る よ うにな り、異国の 文 化 で あ る 「南 蛮 文 化 」や 豪壮な「桃 山文 化 」 が 展 開 され て い た。

・ 各班で これ までに学 んだ 知識や 史資料 を生 か して

16世

紀 の 時 代像 を 自ら 捉 える。

'班ご とに解答 を発 表 し、

互 いの考察 を比較 し評価 す る。

思・判・表 知 。理

く身につけさせたい知識④

>

16世紀になると、新航路の開拓 とともに積極的な対外交易が行われ るよ うになり、ヨーロッパ諸 国が 日本にも来航す るよ うになる。 コーロッパ人 との交易やキ リス ト教の布教が行われたことに よつて異国の文化が 日本に広ま り、それを取 り巻 く文化 として大名や豪商を担い手 とする日本独 自の文化である 「桃山文化」が展開 されていた。

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南蛮屏風 を活用 した歴史授業計画 (1)― 第 1時 ―「南蛮屏風を読み解 く」

【授業 目標 】

「南蛮屏風」に描かれている内容について、疑間に思ったことや変だな と感 じたことなど を読み解 くことで「南蛮屏風」に関心を持つ とともに、「南蛮屏風」の史料 としての価値に気 付 く。

教授行為

院 問 ◆・ 指示 00説 明◎

]

学習活動・ 学習 内容 指導上 の留意点 評価 の手 立て

○「南蛮屏風」(神戸市立博物館

)を

提示す る。

◆ 「これ は何かな?」

→数人に発表 させ る。

。「南蛮屏風」には どのよ うなことが 描 かれ てい るのか を直観的に捉 え

る。

◆予想 され る生徒の反応

。貿易を している場面

。日本の昔の様子を描いたもの

。何かの物語の一場面

   

…な ど

・ 具体的な読 み解 きで は な く、生徒 が 史料 を見 て感 じた ことな どを問 う。

・ ワー クシー トを配布す る。

「南蛮屏風」の製作年代や展 示 されている場所、また「南 蛮屏風」について説明す る。

「疑間に思つた ところや変だ な と思 つた ところは どん な ところかな。た くさん書 き出 してみ よ う:」

。「南蛮屏風」は

90点

余 りの作例 が あ り、最 も早期の 「南蛮屏風」は16 世 紀末 〜

17世

紀 初 頭 に製作 され た もの といわれている。

・最 も早期 に製作 された「南蛮屏風 」 の

1つ

は神戸市立博物館 に所蔵 さ れ てお り、その他 は大阪城天守 閣

と九州国立博物館 にある。

。「南蛮屏風」の読み解 きが、16世

紀 を読 み解 く手かが りとなる。

。屏風の仕組み (六山一双な ど)に

つ いて学ぶ。

◆予想 され る生徒 の反応

・ 黒い服 を着ている人た ちは誰か。

・ 派手な服 を着 ている人た ちは どこ の国の人だ ろ う。

・ 建物の中では何 が行 われ てい るの だ ろ うか。

・ 黒 い船 か ら港 に運 ばれ ている物 は

「南蛮屏風」の歴史的な史 料の価値については本時 で学び、文化的な読み解 きやその価値については 4時で取 り扱 う。

・「南蛮」の概念 について説 明する。

。大阪城天守閣蔵、九州国 立博物館蔵の「南蛮屏風」

を提示する。

◆評価の手立て

。問いをた くさん書き出す ことができる。

【関・意 。態】

・史料の読み解 きに繋がる 問いが考え られている。

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○個人で読み解 いた ことを班 の 中でそれ ぞれ発 表 させ る。

「班で発表 し合 つた ことを も とに して、類似 してい るもの 同士 を

3つ

か ら4つに グルー ピング してみ よ う。」

◎ 各 班 の グル ー ピン グ内容 を 発表 させ、生徒 が着 日 した箇 所 を 「南蛮屏風」を見 なが ら 再度確認す る。

◆「左隻 と右隻 はそれぞれ どの よ うな場面 を描いた もので、

どの よ うな違 いが見 られ る か な。」

→ 班 ごとに発表 させ る。

何だ ろ う。

・ 誰が書 いた屏風だろ うか。

・ 動物 は何 のために運 ばれてきたの

だろ う。 。な ど

・ 他者 が どの よ うな視 点で「南 蛮屏 風」を読み解 いたのか を知 り、新 た な視点で「南蛮屏風」を提え る。

◆予想 され る生徒の反応

。人物や人物の様子

・異国の人々の衣服

・動物や 品物について

,建 物や船 に関す ること

 

… な ど

。初 めの読み解 きとは異なる視 点で 再度 「南蛮屏風」 を観 察 し、個 人 や班 ごとの読 み解 きでは気付 か な か つた点 を提 える。

今予想 され る生徒 の反応

・右隻は 日本の港町に外国の船 がや つて きた場面だ と思 う。

・ 左隻は 日本 を訪れ′ていた船が帰 つ て きた様子 を描 いてい る場面。

・ 左 隻には像や犬が描 かれてお り、

右隻 に描 かれ てい る動物は檻 に入 れ られ てい る。 な ど

【資料活用の技能】

班活動 を行 う。

(以下、班活動)

こ こでの グルー ピン グは 生徒 による 自由な枠 組 み で行い、 ワー クシー トに 記入 させ る。

「南蛮屏風」に描かれてい る内容をクラス全体 で確 認する。

16世

紀の時代像を読み解 くためには右隻が適 して いることを述べる。

本授業では右隻のみ を使 用 し、以後はこれを「南蛮 屏風」と表記する。

◎ 「南蛮屏風」 を読み解 くた め の3つの視点 を述べ る。

① 交易 ② キ リス ト教 ③ 文化

◎次時へ の展望

。「南蛮屏風」を3つの視点か ら読 み 解 か ら、交易、キ リス ト教、 当時 の文化 について学ぶ ことで、16世

紀 の時代像 を読み解 くことがで き る ことを学ぶ。

・次時の学習では 「交易」がテーマ であるこ とを把握す る。

。今後の学習で取 り上 げる テ ーマ (3つの視 点

)を

明確 にす る ことで 、学習 の意味を理解 させ る。

次 時のテ ー マ を明確 に し て本時を終結す る。

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(2)― 第

2時

―「南蛮屏風にみる交易」

【授業 目標】

「南蛮屏風」より交易を中心に読み解いた事象や、予想・仮説の検証 として活用す る補 助資料などをもとに、新航路の開拓や中国における海禁政策な どを踏まえた視点から16世 紀における 「南蛮貿易」 とは どのようなものであったのかを捉 える。

教授行為

[発

問◆・ 指示〇・ 説明◎

]

学習活動・ 学習 内容 指導上の留意点 評価 の手立て

導 入

◎ 「南蛮屏風」を提示 し、本時 のテーマを述べ る。

○「南蛮屏風Jを 見て、交易 につ いて新たに気付いた こ とを再 度 発表 させ る。

1つ

目の視点である「交易Jに 日し、「南蛮屏風Jを読み解いてい くことを捉 える。

黒 い船 が港 に停 まっている。

黒人が船 か ら積荷 を降 ろそ うとし てお り、陸では積荷 を運んでい る。

トラな ど檻 に入 つた動物が港 に描 かれている。

派手 な服装 をしてい る人たちが港 を歩いてい る。

     

… な ど

・ワークシー トを配布する。

1時で活用 したワー ク シー トを再度活用 し、「交 易」に焦点 をあて 「南蛮 屏風」を読み解かせ る。

展 開

「南蛮船で 日本にやつてきた 南蛮人は、一体 どこか ら来 たのかな。」

○班 ごとに予想 を発表 させ 、南 蛮人 が どこか ら来たのか を述 べ る。

「なぜ遠 く離れたポル トガル やスペインと交易を行 うよ

うになったのかな?」

◆予想 され る生徒の反応

・服装がアジア系 とは異 なるので欧 米周辺 の国。

・ 鼻 が高 くて顔 が 自いので ヨー ロッ パ 人 で あ る。 …な ど

南蛮人はポル トガルやスペイ ンか ら来た人物であることを学ぶ。

◆予想 され る生徒の反応

・宣教師が商人を出迎えている様子 が描かれているので、 日本は交易 の拠点 として利用 されていた。

。日本の品物を目当てにポル トガル やスペインの商人が交易のお願 い

にきた。 …な ど

1時で示 した 「南蛮」

の概念を踏 まえて 「南蛮 船」。「南蛮人」を語句 と

して使用す る。

以降、班活動を行 う。

ポル トガル とスペイ ンの 位置を地図で確認す る。

◆評価 の手立て

。「南蛮屏風」の事象の読 み 解 きを活用 し、根拠 を示 して仮説 を立てるこ とが

できる。

 

思 。判 。表】

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○各班の仮説 を発表 させ る。

○補助資料 を配布 し、仮説 の考 察・修 正 を行 わせ るために以 下の問 いを発 問す る。

「補助資料 をもとに、再度な ぜ 日本 が ポル トガル や ス ペ イ ン と交 易 を行 った の か を考 えてみ よ う。」

○班 ごとに考察、修正 した仮説 を再度発表 させ る。

◎南蛮屏風を提示 し、南蛮商人 であるカピタン 。モールにつ いて説明する。

他 班の仮説 を批判的 に捉 え、

の予想 。仮説 と比較す る。

FyIの仮説 の正 当性 を考察 し、

が あれ ば修正 を行 う。

自班

必 要

◆予想 され る生徒 の反応

・ 中国が海 禁政策 を行 っていたので ポル トガル を介す ることで中国 の 品物 を手 に入れ よ うとした

。新たな航路が開拓 されて 自由に行 き来で きる よ うになったか ら。

。日本は支払いを銀で しているので ポル トガルや スペイ ンが 日本 の銀 を欲 しか つた。 …な ど

他 班の仮 説 を批判的 に捉 え、 自班 の仮説 と比較す る。

南蛮屏風にはカピタン 。モール と 称 され る人物が描かれてお り、 こ の人物がポル トガル船の リーダー であつた。

。生徒の仮説 を板書する。

・補助資料

16世紀の航路図J

「交易品の資料」「年表」

◆評価の手立て

・補助資料 を活用 して根拠 を示 し、間に対する仮説 の強化、修正 を行 うこと ができる。

資料活用の技能】

生徒の仮説 を板書す る。

第 3時で カ トリック教 会 と関連 させ ることがで き るた め、本 時ではカ ピタ ン・ モール を交易の視 点 か ら取 り上 げてお く。

16世

紀 の交易 の相手 国 と交 易 の 目的 (身につ けさせ たい 知識)を述べ 、ワー クシー ト

にま とめ させ る。

◎次時への展望

◎身につけさせたい知識

。ヨーロッパを中心として世界の諸 地域で交易が行われていた。

・ ポル トガルやスペイ ンは香辛料 を は じめとす るアジアの物産を求 め て交易を行つていた。

・ 日本は中国の生糸や陶磁器を輸入 し、大量の銀を輸出 していた。

。次時では 「キリス ト教」に着 目し て読み解 きを行 うことを知る。

◎評価 の手立 て

。教 師が説明 した内容 につ い て、 自身 の言葉で ワー ク シー トに整理す るこ と が で きる。

【 知識。 理解】

2つ

目の視 点 を明確 に し てお く。

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