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1.概説

入札・契約手続について客観性・透明性・競争性をより一層確保するため工事実績 情報システム(CORINS)の整備を推進してきたが、より的確かつ客観的に企業の施 工能力を把握するために、工事受注時・変更時・工事完成時にデータ登録をするもの である。

工事受注データは、各建設会社の手持ち工事量や主任(監理)技術者の専任配置を 確認するために、一部データ(工事件名・工事場所・請負金額・技術者名等・・・)を 登録し、変更時データは登録内容に変更があった項目を修正・登録する。また、工事 竣工時データは、最終的な竣工データを登録するものである。(土木工事共通仕様書 第1編 1-1-5)

2.登録の対象となる工事

登録の対象となる工事は、国、県市町村等の地方自治体、及びNTT、電力、JR、

私鉄、ガス等の公益企業が発注する工事で、工事請負代金額500万円以上(単価契約 の場合は契約総額)の全ての工事とし、受注・変更・完成・訂正時にそれぞれ登録す るものとする。

例えば、同じ工事件名をもつトンネル工事であっても、第1期工事と第2期工事の ようにそれぞれ工事契約を取り交わしたのであれば、それぞれ別に2件分として工事 カルテを登録することが必要である。

(例) 第1期○○○トンネル工事 第2期○○○トンネル工事

1件ずつ2件分の工事として登録を行う。(○○○トンネル工事全体で1件とは しない。)

3.提出の期限、確認等

① 受注時は契約後、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内。

② 登録内容の変更時は変更があった日から土曜日、日曜日、祝日等を除き 10 日以 内

② 完成時は工事完成後(完成検査合格後)10日以内。

③ 訂正時は適宜。

④ 登録機関発行の「登録内容確認書」が受注者に届いた際には、その写しを直ちに 監督職員に提示しなければならない。

⑤ 変更時と完成時の間が 10 日間に満たない場合は、変更時の提示を省略できる。

⑥ 登録内容の確認は、発注機関の署名、押印、電子メールアドレスの記載が必要で あり、主任監督員の署名、押印をもって確認とする。

工事実績情報システム(CORINS)については、コリンズ・テクリスホームページ を参照。(http://www.jacic.or.jp/counter/count61.html)

3-8章.建設業退職金共済制度の掛金収納書

1.書類の目的と関連法規

建退共の対象となる労働者を使用する場合、建設業退職金組合に加入し、掛金収納 書を提出し発注者の確認を得る書類で、共済証紙を追加購入したときは、工事完成時 までに提出する。(土木工事共通仕様書第1編1-1-40)

ただし、建設業退職金共済制度の対象となる労働者がいない場合は、その旨を報告 する。

2.提出時期・部数

契約締結後1ケ月以内及び工事完成時、1部

3.留意事項

① 契約締結後1ヶ月以内とは、下請負人等の選定時間を考慮したものであり、必要 以上に共済証紙を購入することを防止する目的であるから、元請負より下請負人に 文章で建退共制度の加入状況を把握し、適切な枚数の購入を実施する。

② 特に数次に下請負人が存在する場合には、1次下請負人のみならず、最終の下請 負人の加入状況を把握し、適切に配付すること。

③ 受注者は、配布した証紙の貼付状況を定期的に確認すること。

④ なお、期限内に掛金収納書を提出できない場合には、打合せ簿により、発注者へ 申し出るものとする。

⑤ 発注者は、共済証紙の購入状況を把握する必要があると認めるときは、共済証紙 の受払簿その他関係資料(共済手帳のコピー等)の提出を求めることがある。

⑥ 提出は監督職員を経由して行う。

※参考:共済証紙受払簿記入例

4.提出様式

建設業退職金共済制度についてはホームページで確認できる。

(http://www.kentaikyo.taisyokukin.go.jp/index.html)

また、様式類は以下よりダウンロードが可能。

建設業退職金共済事業本部→ダウンロード→各種申請書

(http://www.kentaikyo.taisyokukin.go.jp/download/download01.html)

様式-30

建設業退職金共済制度の掛金収納書

支出又は分任支出負担行為担当官(官職氏名)

殿

請負者 (住所) ○○県○○市○○-○

○○建設(株)

(氏名)

建設業退職金共済組合証紙購入報告

下記のとおり証紙を購入したので当該掛金収納書を添付して報告します。

工事名 工事箇所

契約年月日 契約金額

共済証紙購入金額

掛金収納書を貼る(契約者から発注者用)

(注) 1. 添付する掛け金収納書は中小企業主に雇われる場合は赤色、

大手事業主に雇われる場合は青色

平成○○年○○月○○日

○○長 ○○○○○

代表○○  ○○○○

○,○○○,○○○_

○○○○○○○○工事 ○○県○○市○○地内 平成○○年○○月○○日 ¥○○○,○○○,○○○_

3-9章.設計図書の照査

受注者は、契約書第18条第1項から第5項に係る設計図書の照査を行い、該当する事 実がある場合は、監督職員に資料を提出する。なお、該当する事実が無い場合には資料を 監督職員へ提示でよい。(土木工事共通仕様書第1編1-1-3)

工事請負契約書 第18条

「受注者は、工事の施工に当たり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見した ときは、その旨を直ちに監督職員に通知し、その確認を請求しなければならない。」

一 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと

(これらの優先順位が定められている場合を除く)

二 設計図書に誤謬又は脱漏があること 三 設計図書の表示が明確でないこと

四 工事現場の形状、地質、湧水等の状態、施工上の制約等設計図書に示された自然 的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと。

五 設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状 態が生じたこと。

なお、「設計図書の照査」の範囲については、『工事請負契約における設計変更ガイド ライン(案)』を参考にする。

東北地方整備局ホームページよりダウンロード可能。

東北地方整備局ホームページ(http://www.thr.mlit.go.jp/)→「建設技術関連」→「設 計変更ガイドライン(案)」

(http://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00910/h12-hp/html/sekeihenkoug.pdf)

3-10.工事測量成果表

受注者は、仮BM(仮座標点)の設置に係わる測量結果を監督職員へ提出する。

また、設計図書に示されている数値と測量結果に差異が生じた場合は、測量結果を監督 職員に提出するものとし、設計図書に示されている数値と差異がなかった場合には、測量 結果を監督職員への提示とし、受注者で保管する。(土木工事共通仕様書第1編1-1-

37)

測量結果の提出・提示の別 仮BM(仮座標点) 提 出

差異がある 提 出

差異がない 提示(受注者で保管する)

3 - 1 1 章 . 施 工 計 画 書

1 . 施 工 計 画 書 作 成 の 要 点

施 工 計 画 書 は 、 土 木 工 事 共 通 仕 様 書 第 1 編 1 - 1 - 4 で 「 受 注 者 は 、 工 事 着 手 前 に 工 事 目 的 物 を 完 成 す る た め に 必 要 な 手 順 や 工 法 等 に つ い て の 施 工 計 画 書 を 監 督 職 員 に 提 出 し な け れ ば な ら な い 。」 と 規 定 し て お り 、 次 の 事 項 に つ い て 記 載 す る 必 要 が あ り ま す 。 施 工 計 画 書 は 、 受 注 者 が 実 施 す る 工 事 手 法 の 概 要 を 作 成 す る こ と に よ り 円 滑 な 工 事 の 促 進 を 図 り 、 受 注 者 の 責 任 に お い て 作 成 す る も の で 、 発 注 者 が 施 工 方 法 等 に つ い て 指 定 す る も の で は あ り ま せ ん 。

( 1 ) 工 事 概 要

( 2 ) 計 画 工 程 表

( 3 ) 現 場 組 織 表

( 4 ) 指 定 機 械

( 5 ) 主 要 船 舶 ・ 機 械

( 6 ) 主 要 資 材

( 7 ) 施 工 方 法 ( 主 要 機 械 、 仮 設 備 計 画 、 工 事 用 地 等 を 含 む )

( 8 ) 施 工 管 理 計 画

( 9 ) 安 全 管 理

( 10) 緊 急 時 の 体 制 及 び 対 応

( 11) 交 通 管 理

( 12) 環 境 対 策

( 13) 現 場 作 業 環 境 の 整 備

( 14) 再 生 資 源 の 利 用 の 促 進 と 建 設 副 産 物 の 適 正 処 理 方 法

( 15) そ の 他

な お 、 施 工 計 画 書 の 作 成 に あ た っ て は 、 契 約 書 及 び 設 計 図 書 に 指 定 さ れ て い る 事 項 に つ い て 、 軽 微 な も の を 除 き 記 載 し ま す 。

ま た 、 施 工 計 画 書 の 内 容 に 重 要 な 変 更 が 生 じ た 場 合 に は 、 そ の つ ど 当 該 工 事 に 着 手 す る 前 に 変 更 に 関 す る 事 項 に つ い て 、 変 更 施 工 計 画 書 を 作 成 し 提 出 し ま す 。

た だ し 、 数 量 の わ ず か な 増 減 等 の 軽 微 な 変 更 で 施 工 計 画 に 大 き く 影 響 し な い 場 合 は 、 変 更 施 工 計 画 書 の 提 出 は 要 し ま せ ん 。

監 督 職 員 は 受 注 者 に さ ら に 詳 細 な 施 工 計 画 書 を 求 め る に あ た っ て は 、 必 要 性 を 十 分 検 討 し た 上 で 指 示 し な け れ ば な り ま せ ん 。

2 . 施 工 計 画 書 の 作 成 例

受 注 者 が 作 成 す る 施 工 計 画 書 の 記 載 内 容 例 及 び 留 意 点 を 以 下 に 示 し ま す 。

な お 、 本 作 成 例 は 、 最 低 限 の 内 容 で あ る こ と か ら 、 個 々 の 工 事 の 施 工 方 法 や 留 意 事 項 等 を 取 り 入 れ た 施 工 計 画 書 で あ る こ と の 確 認 が 必 要 で す 。

( 1 ) 工 事 概 要

工 事 概 要 に つ い て は 下 記 の 例 示 内 容 程 度 を 、 ま た 工 事 内 容 に つ い て は 工 事 数 量 総 括 表 の 工 種 、 種 別 、 数 量 等 を 記 入 し ま す 。 こ の 場 合 工 種 が 一 式 表 示 で あ る も の 及 び 主 要 工 種 以 外 に つ い て は 、 工 種 の み の 記 載 で も か ま い ま せ ん 。

な お 、 工 事 内 容 は 設 計 図 書 の 数 量 総 括 表 の 写 し で も よ い も の と し ま す 。

【 例 】 工 事 概 要

工 事 名 ○ ○ 工 事

河 川 名 ( 又 は 路 線 名 ) 一 級 河 川 ○ ○ 川 ( 又 は 一 般 国 道 ○ ○ 号 ) 工 事 場 所 自 ○ ○ 県 ○ ○ 市 ○ ○ 地 先 N o . ○ ○ ~ N o . ○ ○

至 ○ ○ 県 ○ ○ 市 ○ ○ 地 先 L = ○ ○ m 工 期 自 平 成 ○ ○ 年 ○ ○ 月 ○ ○ 日

至 平 成 ○ ○ 年 ○ ○ 月 ○ ○ 日 請 負 代 金 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 円

発 注 者 ○ ○ 事 務 所

T E L ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○

○ ○ 出 張 所

T E L ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○

○ ○ 建 設 監 督 官 詰 所

T E L ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○ 請 負 者 ○ ○ 建 設 株 式 会 社

所 在 地 ○ ○ 県 ○ ○ 市 △ △ - □ □ T E L ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○

○ ○ 作 業 所

所 在 地 ○ ○ 県 ○ ○ 市 △ △ - □ □ T E L ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○

【 例 】 工 事 内 容

工 事 区 分 工 種 種 別 細 別 単 位 数 量 摘 要

道 路 改 良 道 路 土 工 掘 削 工 土 砂 掘 削 m 3 ○ ○ ○ ○ 擁 壁 工 既 製 杭 工 鋼 管 杭 本 ○ ○ ○

( 2 ) 計 画 工 程 表

計 画 工 程 表 は 、 各 種 別 に つ い て 作 業 の 初 め と 終 わ り が わ か る ネ ッ ト ワ - ク 、 バ - チ ャ - ト 等 で 作 成 し ま す 。 作 成 に あ た っ て は 、 気 象 、 特 に 降 雨 、 気 温 等 に よ っ て 施 工 に 影 響 の 大 き い 工 種 に つ い て は 、 過 去 の デ - タ 等 を 十 分 調 査 し 、 工 程 計 画 に 反 映 さ せ ま す 。