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工程管理

第6編

第6編

(白紙)

6-1章.工事履行報告書

1.書類の目的と関係法規

監督職員が工事の履行状況、施工方法等についての状況、工程管理状況などを把握 し、必要に応じ工事促進の指示を行うための書類(工事請負契約書第11条、土木工 事共通仕様書第1編1-1-24)

また、中間前金払制度対象工事については、認定請求の認定資料となるものである。

(平成10年11月27日、建設省厚発第47号、建設省技調発第227号、建設省営監発 第84号)

2.留意事項

① 予定工程が数回変更となる場合は、左から当初計画、第1回変更計画、第2回変 更計画という順序に記載し当初計画工程と比較ができるようにすること。

② 工程を見直した場合、その理由を簡単に備考欄又は記事欄に記載すること。

【文例1】 ○○日付け一部変更指示に基づき工程見直し

【文例2】 ○○日付け工事一時中止の指示に基づき工程見直し

【文例3】 ○月○日変更契約に基づき工程見直し

【文例4】 工程見直し(この表現は極力使用しないよう努める。)

③ 工事履行報告書は、工事契約書第29条(不可抗力による損害)の判断資料とさ れることから、常に見直し、必要に応じて変更すること。

④ 前記以外の場合は、土木工事共通仕様書第1編1-1-8に基づき、特記仕様書 に定めのある場合を除き、特別の事情がない限り、契約書に定める工事始期日以降 30日以内に着手しなければならない。

3.提出時期・部数

毎月5日までに前月分を主任監督員へ1部提出する。

また、受注者は中間前払金の支払いを請求しようとするときはあらかじめ、発注者 又は発注者の指定する者の中間前払金に係わる認定を受ける必要があることから、認 定請求書とともに主任監督員へ提出する。(工事請負契約書第34条第4項)

発注者は、請負者から中間前払金に係わる認定の請求があったときは、前払金を支 払う条件に値するかの調査を実施し、その結果が妥当であると認めるときは認定調書 を請負者に交付するため、請求書は認定調書交付の後となる。

4.様式

①工事履行報告書

②中間前払金認定請求書

様式-5

月分)

(記事欄)

監督員 現 場

監督員 現 場 代理人

主 任

(監理)

技術者 主 任

監督員      7月         (100)

     6月     (100)(95)

     5月  100 (95)(90)   90 5月○日第2回変更契約      4月   90 (85)   85

     3月   80 (70)   70

     2月   70 (65)   60 2月○日第1変更契約

平成○年 1月   55   55

    12月   35   30

    11月   20   15

    10月   10    8

平成○年 9月    5    5

月  別 予定工程 %

( )は工程変更後 実施工程 % 備  考

工 事 履 行 報 告 書

平成○○年○○月○○日 平成○○年○○月○○日 日付

○○○○○○工事

工事名

工期

平成○○年○○月○○日

(記事欄)には当該月の実施工程に関する事項について記載する。

変更は右側へ変更回数に応じて 追加記載する。

様式-64

年月日:

支出又は分任支出負担行為担当官(官職氏名)

殿

請負者 (住所)

(氏名)

認  定  請  求  書

工事請負契約書第34条第4項に基づき、下記工事の中間前金払の認定を請求します。

契  約  日

工  事  名

工     期

工 事 場 所 ○○県○○市○○地内

請 負 代 金 額

契 約 額 金 額

(注)1. 国庫債務負担行為に基づく契約の場合は契約額金額の欄に各年度の 出来高予定額を記入すること。

2. 主任監督員へ提出すること。

平成○○年○○月○○日

○○○○○○○○工事

○○○,○○○,○○○

○○○,○○○,○○○(国債工事は備考1,参照)

平成○○年○○月○○日 平成○○年○○月○○日

平成○○年○○月○○日

○○長 ○○○○

代表○○  ○○○○

○○県○○市○○-○

○○建設(株)

注意事項を参照

6-2章.計画・実施工程表

1.書類の目的と関係法規

請負工事の工事計画及び管理方式の合理化、かつ適正化を図るために実施するもの で、工程計画管理は常によりよく現場を反映している状態に保つために工程管理を行 い、履行報告の根拠となるものである。

受注者は、工程管理を工事内容に応じた方式(ネットワーク(PERT)又はバーチャ ート方式など)により作成した実施工程表により行うものとする。但し、応急処理又は 維持工事等の当初工事計画が困難な工事内容については、省略できるものとする。(工 事請負契約書第9条及び第11条、土木工事共通仕様書第1編1-1-24、土木工 事施工管理基準5(1))

2.工程管理の目的

工程管理は、施工計画で選定された工法、資機材の調達計画等を基に作成された計 画工程表を用いて、工事の進度管理を通じて施工計画と施工実態の差異を把握、修正 する実施工程により、適正な施工条件と工事進度を確保し、もって、工期内に完成さ せることを目的として行うものである。

また、工程管理は受注者の責任において管理するものであるが、発注者の側からみ れば工期内に適切な進度で、十分な品質・精度のもとに施工されていく工事過程の把 握、確認をする行為である。

一方、受注者側から考えれば、更にこれに工事経営の要素が加えられ、最小の費用 で最大の生産をあげるために工事を管理して進めていくことであるといえる。

土木工事の場合は、受注者において当初の計画工程を慎重に立案しても途中に何回 となく検討修正され完成に導かれることもあることから、これらの修正は契約変更時 点とは関係なく、事態に則して行う必要がある。

3.計画工程

計画工程は、施工方法の選定とともに工事計画の核をなすものであり、単に着工か ら完成までの各工種について時間計画を作るものではなく、施工計画で検討された工 法と資機材の調達計画等を具体化して、適正な組合せ及び配置を決め、ムリ、ムダ、

ムラを除いた工程表を作成する。

計画工程の作成は、施工計画の一環として施工方法の選定等と同時に行われるが、

作成手順としては一般に次の手順で行われる。

1) 工種の分類に基づき各工種別工事について施工手順を決める。

2) 各工種別工事の適切な施工期間を決める。

3) 施工条件、工程条件等を考慮しつつ、全部の工種別工程の調整を行う。必要 に応じて施工方法等の変更を検討する。

4) 全工期を通じて、労務、資材、機械の必要数をならし過度の集中や待ち時間 が発生しないよう工程を調整する。

5) 以上の結果を工程表に表す。

計画工程を立案するにあたって、制約条件として整理すべき事項は次のものがある。

① 契約条件による計画工程の拘束要因

着手時期の条件、中間技術検査、既済(完済を含む)部分検査、部分使用等、

完成時の条件、用地条件、その他仕様書で条件明示のある事項。

② 現場条件による計画工程の拘束要因

気候(梅雨、台風シーズン、降雪時等)、作業時間の制約(関係機関及び地元 との調整、施工条件等)、作業不稼働日に関する事項(法規制、正月休み等)、

他の工事との調整(近接工事、占有工事等)など。

③ 調達条件による計画工程の拘束要因

労務管理に関するもの(正月休暇、夏期休暇等)、資材管理に関するもの(転 用計画、納入時期等)、機械管理(特殊機械等の納入時期)など。

各工種ごとに標準作業量、天候の影響の有無、施工の短縮可能作業・不可能作業の 区分、追加機材等の難易、各工種の作業の連続性等を考慮して、主要工種、数量の多 い工種、特殊な技術を要する工種を中心に、工程上のネックを明確にし、なるべく主 要工種、数量の多い工種などでネックを作らないようにする。

4.工程表及び工程管理

工程表の作成は、工事に見合った様式により実施工程表を作成する。ただし、応急 工事や維持工事(補修的工事)等の当初計画工程の策定が困難なものについては実施 工程表は省略することができる。

工程管理は、進度管理や作業量管理の手法を使い、単に工期内完成を目的とするだ けでなく、これらの管理を通じて、施工計画の問題点の把握や改善策を図ることによ り、適正な作業量、作業時間を確保し、もって安全で所定の品質の確保、経済的な工 事を行わせる重要な土木工事施工管理基準の一項目である。

5.実施工程

実施工程は、計画工程に工程管理にて進度管理や作業量管理を行い、受注者が実際 現場の工程を日々管理して作成するものであり、留意事項として次のようなものがあ る。

① 実施工程表は現場事務所の見やすい場所に掲示し、常に工事の進捗状況を 把握しておくこと。

② 実施工程表は、受注者が円滑な工事実施とその統制を図るためのものであるこ とから監督職員への提出は必要とせず必要な場合提示を行う。

③ 計画工程と実施工程の実績出来高率との差が 10 %程度以上となった場合 や工期に影響をおよぼす予測を生じた場合は、その原因と対策を検討し実施 工程を変更(フォローアップ)するなど対策を講ずる必要がある。(差が 10

%以上にこだわらずその差が小さくても、工事の内容によっては、実施工程

表を変更する必要がある。)また、監督職員の確認が必要な場合は、提示を

行う。

④ 実施工程表は、受注者が実際現場の工程管理で作成しているものを提示するこ とでよい。

⑤ 契約変更前に一部変更指示等で増工や減工となった場合(ただし、工事の 増減金額が小さな工種等で工程管理に影響の少ない場合は除く)または、工 期の途中で契約変更があった場合は実施工程に反映させ、当初と変更区別が 分かりやすいよう工夫する必要がある。

⑥ 工程管理は発注者が管理するものでなく受注者が管理するものであるた め、検査時等に再作成(浄書等)する必要はなく(普段管理している実施工 程表で良い。)、様式は任意のものでよい。

6.ワンデーレスポンス対象工事

ワンデーレスポンスの対象工事(平成21年度以降全工事)については、「受注者 は計画工程表の提出にあたって、作業間の関連把握や工事の進捗状況等を把握できる 工程管理方法について、監督職員と協議をおこなうこと。」(東北地方整備局 土木 工事共通特記仕様書第1編1-1-9)とされている。

東北地方整備局「ワンデーレスポンス」実施要領(案)に基づき実施する。

【参考】東北地方整備局「ワンデーレスポンス」実施要領(案)抜粋 第1編 目的

2.工事の効率化

公共事業の請負者、発注者に課せられた使命は「良いものを、早く、安全に、

適正な価格で国民に提供すること」といえる。個々の公共工事現場において、請 負者、発注者それぞれにメリットがあり、かつ誰でも取り組むことができる共通 目標のひとつに、「速やかに工事を完成させる」ことがあげられる。

安全と品質を確保したうえで、請負者と発注者が協力して適切な工程管理をお こなうことにより、速やかに工事を完成させ、早期に供用開始をおこなうことで メリットが発生する。

(http://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00910/kyoutuu/onedey.pdf)