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麺類

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第 5 章 業種別ポイント

5.6 麺類

前には有機農産物を使用した共洗いが必要になる。共洗いに供する有機農産物の量は機械 設備の規模やパイプラインの長さによって変わるので、どのくらいの量で設備全体に行き 渡るかをあらかじめ計測しておく必要がある。

共洗いに使用した有機農産物は有機性を失っているので、非有機製品として取り扱わね ばならない。

5.5.6 格付

格付に際しては原料が有機農産物であることを原料入荷記録で、有機原料が使用された こと、食品添加物を混入させなかったこと、有機原料の歩留まり率が適切であること、袋 詰工程では有機製品以外のものが混入しなかったこと、適切なJAS表示の付いた包装袋を 使用していることなどを製造記録で確認する。

そこで見落としてはならないのが清掃と衛生管理に関する記録である。有機原料が投入 される前にラインの清掃が行われ、有機農産物を使用して共洗いがなされたか、そのとき できた製品は一般品として収納されたかを確認する。そして有機原料や製品が保管される 倉庫や工場内の消每作業はいつ行われて、そのとき有機品はそこになかったかを確認しな ければならない。

包装時に格付表示が付いた袋に製品を入れた場合、包装終了後に格付の検査が実施され る。検査の結果有機製品として適合しないものがあった場合、速やかに格付の表示が付い た袋を破棄しなければならない。

いるリン酸塩などは掲載されていないので使用できない。かんすい購入時に注意する必要 がある。

そばを製造するにはそば粉だけを原料にする場合もあるが、ほとんどはつなぎと称して 副原料を加える。つなぎに使用されるのは主に小麦粉だが、他にも山芋、卵白、海藻など を使用するものもある。卵白は有機畜産物加工食品が、山芋は有機農産物があるが、海藻 (水産物)には有機JASマーク付きのものはない。

麺類は製造時に麺線同士が付着しないように打粉や植物油が使用される。粘着防止材と して有機の小麦粉やそば粉を使用すれば問題は無いが、その他のものを使用する場合には 注意が必要である。片栗粉やコーンスターチなどを使用する場合はそれらのでんぷん原料 作物が遺伝子組換え技術を使用したものでないこと、また植物油の場合も有機植物油であ ることが望ましく、尐なくとも原料作物が遺伝子組換え品種でないことが証明されたもの でなければならない。(ジャガイモ、トウモロコシ、綿実、ダイズ、ナタネは外国で遺伝 子組換え品種が栽培されている。現時点ではゴマやオリーブ、国産のジャガイモは遺伝子 組換え品種はない。)

(2) 原材料の管理

同じ工場で有機加工食品と同種の一般加工食品を製造する場合、有機原材料と一般用原 材料とが、また有機加工用の食品添加物と一般用添加物とが倉庫に混在して置かれている ことが多い。有機専用の倉庫が用意できない場合は有機用と一般用が取り違えられること がないよう明確に区別できる状態で保管されなければならない。

5.6.2 水

加える水は水道法で定められた飲料水の基準を満たしていなければならない。麺を水に さらす工程がある場合、さらし水の中に消每や漂白を目的とした薬剤を投入してはならな い。素麺や冷麦を製造する工場内の湿度を高くする、パスタを乾燥させる前に生地表面を 加湿するなどの目的で、ボイラーの蒸気を使用することがあるが、この蒸気にボイラー添 加剤が残留することが無いようにしなければならない。

5.6.3 原材料の配合割合

製麺に使用される原材料のうち、主原料である小麦粉、そば粉は有機加工食品でなけれ ばならない。もっとも単純に製造すれば有機原材料の配合率は100%となる。しかしうどん 類の製造工場では打粉や植物油が使用される。また変わり麺としてヨモギやホウレンソウ などの粉末が加えられることもある。これらがすべて有機農産物であれば問題は無いが、

一般の農産物やその加工品である場合は原材料の総重量の 5%を超えて使用することは出 来ない。打粉や植物油の使用量については製造開始前の重量と製造終了後の残存量を計量 して、原料小麦粉の量に対しての使用量を割り出しておくことが必要である。

そば粉はもちろん有機JASマーク付でなければならないが、つなぎも原材料の総重量の

5%を超える場合は有機JASマークが付いたものでなければならない。一般的なそばの場合、

小麦粉は原材料の10~60%を占めるので当然有機JASマーク付きでなければならない。ま た山芋は有機農産物としてJASマーク付きのものを使用するなら重量に制限はないが、一 般品の山芋や海藻、鶏卵を使用する場合は原材料の総重量の5%以下しか使用できない。

5.6.4 製造方法

麺類は原材料を混合、混捏、圧延、切断、乾燥、茹で、蒸しなどの工程はすべて物理的方 法で加工される。製造ラインは原料の投入口から製品の出口まで連続していることが多い。

したがって有機品がまだ製造ライン上にあるときに一般品の製造を開始すると途中で混合 されてしまう恐れがある。

また有機麺を茹でる工程で使用する湯は非有機品を茹でたものを再利用してはならない。

茹で汁には非有機品の成分が溶出していると考えられる。

麺製造の途中に熟成やねかせと呼ばれる工程が存在する。これは容器に入れた製造途中 の生地や麺を一時的に保管することである。数時間にも及ぶ場合もあり、このとき有機品 と一般品が同じ場所で保管されるとすれば取り違えを防止する方策を必要とする。容器に 有機品であることを明記した看板をつける、容器の色を分けるなどの方法が考えられる。

麺を乾燥させるときも取り違える危険性があるので乾燥台に看板を付けるなどの対策が 必要である。また、麺をかける棒や送りラインにシリコンなどを塗っている場合、それが 有機麺に付着したりする危険性がないか確認し、シリコン等が有機品に付着しないように しておくことが必要となる。

乾麺類は製造終了後に半製品として一時保管され、出荷量に合わせて包装ラインに持ち 込まれることが多いようである。一時保管場所での有機品の汚染防止、取り違え防止に注 意が必要である。

5.6.5 清掃洗浄

麺生地は付着性が強く、混合機や混捏機の内側、圧延機のローラー部、押し出し機のダイ ス部、切断機の刃、乾燥機のハンガーやメッシュまであらゆる部分に付着する。有機専用 ラインでない限り、有機品の加工前に徹底した洗浄が必要である。特に乾燥機関係ではそ れらが乾固して取れにくくなっている。

機械や器具はチェックリストなどでもれなく洗浄されているという管理がされているこ とが重要で、たとえば素麺乾燥中に行われるさばき工程で使用される棒の洗浄も忘れては ならない。

製麺工場は穀物粉や生地が存在し、湿度も高いので微生物や虫類、鼠などの有害生物を 招き寄せる危険性が高い。これらを防除しようとしても有機品の製造時には揮発性防殺虫 剤など別表2に掲載されていない薬剤は使用できない。したがって工場内の完全な清掃と

同時に、出入り口を開放しないこと、窓には網戸を設置することなどの対策が重要である。

5.6.6 格付

格付は製品完成後出荷されるまでの間に実施されねばならない。乾麺や半生麺は出荷ま でに比較的時間の余裕があるが、生麺、茹で麺、蒸し麺は日配品であり、製品完成後出荷 までの時間は短いと思われる。有機生麺等の製造と同時進行で記録類を作成し、麺の完成 と記録類の完成がほぼ同時でなければ格付の検査は出来ないと考えられる。作成しやすく、

確認しやすい記録書式を製作することが望まれる。

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