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野菜・果実加工品

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第 5 章 業種別ポイント

5.1 野菜・果実加工品

についてはまだ確定していないようである。

有機原材料を保管する場合は非有機品との取り違えや混合を防止することが必要であ る。特に倉庫の床にバラで置く場合、有機と非有機が接触することがあってはならない。

床面を確実に区切るために板壁等の設置が必要である。できればプラスチックコンテナに 入れて保管することが望ましい。さらに荷山には有機品であることを明記した看板等を設 置することで出庫時の取り違えを防止する。

有機原材料を保管する場合は日付、品名、数量の入出庫の記録をつけ、当該原材料を使 用した製品の出荷の日から1年以上(事業者自らが定めた記録の保管期間、以下この章に おいて同じ)保持していなければならない。

5.1.2 水

工場には飲料水として使用することのできる水が十分に供給できることが必要である。公 営上水道または井戸水を使用するところがほとんどであるが、井戸水の場合は必ず水質検 査を受けるとともにその水が飲料水として適切である検査結果の証明書類を保持しておく ことが必要である。

水を使用する工程で見落としがちなのが有機農産物(原材料)を洗浄する水槽の水である。

水槽内に水を貯めた状態で連続的に洗浄するシステムの場合、一般の農産物を洗浄した水 をそのまま有機農産物に流用することはできない。洗浄水に溶解した物質で有機農産物が 汚染される危険性があるからである。有機農産物を洗浄する前には水槽の水を抜き、水槽 を洗浄した後、新しい水を貯めてから作業を開始し、洗浄水を入れ替えたことを記録に残 すことが必要である。同様の理由で冷凍有機農産物を水槽で解凍する場合も水の交換が必 要である。

5.1.3 原材料の使用割合

日本農林規格では原材料(加工工程で添加する水と食塩、加工助剤を除く)のうち非有機 原料(食品添加物を含む)の割合が重量換算で5%以下であることが定められている。さらに 使用する有機農産物と同一の非有機農産物は使用できない。

(1) 漬物の例:有機白菜を主原料に、食塩、昆布、乾燥唐辛子、米ぬかを加えて作る場合 は、

(昆布の重量+唐辛子の重量+米ぬかの重量)÷(有機白菜の重量+昆布の重量+唐辛子 の重量+米ぬかの重量)×100

で得られる数字が5以下でなければならない。糠漬けのように大量のぬかを使用する場 合には有機JASマーク付の米ぬかを用意しなければならないことになる。

なお食塩については有機 JAS 規格で認められていない添加物を加えたものが市販され ているので注意が必要である。(2.2.2(P20)を参照)

(2) ジャムの例:有機冷凍イチゴを原料にイチゴジャムを作る場合、砂糖はイチゴと同量

以上に加えるので、当然有機砂糖でなければならない。酸味を加えるために(有機で は手に入らなかった)非有機レモン果汁を加えるときは、レモン果汁の重量÷(有機冷凍 イチゴの重量+有機砂糖の重量+レモン果汁の重量)×100 で得られる数字が 5 以下で なければならない。

なお有機砂糖に一般の砂糖を混合することや、代替物として水あめ(酸糖化あめ)や果 糖ブドウ糖液糖は使用できない。また、有機JAS規格別表1に掲載されている食品添 加物のペクチンやクエン酸を加える場合は、これらの食品添加物も他の非有機食品と合 計して5%以内に限って使用できるものである。

(3) みかん缶詰の例:主原料の有機みかんをシラップづけ缶詰にする場合は、もちろん有 機みかんと有機砂糖を使用しなければならないが、内果皮(じょうのう)を除去するため に一般的に使用されている水酸化ナトリウムは有機JAS規格では砂糖類と穀類の加工 にだけ認められているものなので使用できない。また中和するための塩酸も別表1に 収載されていないことから有機みかんシロップ漬け缶詰の製造は困難である。

5.1.4 製造方法 (1) 原材料の下処理

原材料を適切な大きさに切断したり、不要部分を切除する場合に使用するまな板や包丁 は清潔であることは当然であるが、非有機農産物を処理した道具を兹用する場合は有機農 産物を処理する前に完全に洗浄されていなければならない。処理済みの有機農産物を入れ る容器も同様である。

切断後褐変の防止やアク抜きの目的で浸漬する水は非有機農産物に使用した場合は交 換しておく必要がある。また浸漬水に添加できるのは別表1に収載されているクエン酸、

L-アスコルビン酸などの褐変防止用材である。漂白作用のある亜硫酸塩や亜塩素酸は使 用できない。

(2) 加熱

冷凍野菜を製造する前にブランチングが行われるが、スチームでこれを行う場合でボイ ラー水に添加する薬剤(清缶剤)が混入する場合は注意が必要で、混入させない対策が必要 である。ジャム製造時の蒸煮工程も同様である。(缶詰類の加熱殺菌をする場合や二重釜 での加熱の場合のように、水蒸気や水蒸気加熱した水が食品に直接接触しない場合は問題 ない。)

(3) 漬け込み

漬物を製造する場合、下漬けから本漬に移行するまでに一定期間保管する場合がある。

このとき保管中に汚染されないよう、また取り違えることのないように注意が必要である。

梅干の場合は塩漬後に干し、また梅酢に戻す作業を繰り返すが、このとき、有機梅の漬け 液と他のものを混合したり、取り違えたりしないことが必要である。そのためには容器に 内容物を表記しておくことが大切である。

(4) 記録の作成と保管

食品製造工場の場合、使用原材料の量と製品出来高量のバランスや品質の管理は確実に 行われているのが普通である。有機加工食品の場合はそれらに加えて移動するたび、形が 変化するたびにそのことを記録しておく必要がある。いつ、どれだけの原材料を使用し、

いつどのように加工し、いつどこへ保管し、どこへ移動させたかといった情報を記録し、

その記録を製品出荷の日から1年間以上保持しなければならない。記録の作成方法は各工 場で使用しやすいシステムを作ればよいが、現在使用している作業日報等を改良すること で間に合う場合も多い。

5.1.5 清掃洗浄

一般の農産物も加工する工場で、有機農産物の加工を行う場合、使用する機器類は食品 衛生上問題がないだけでは不十分である。有機加工食品に混合してはならない物質(非有機 原料や別表1にない食品添加物)が除去されなければならない。そのために有機農産物の加 工に使用するライン上の機器類は洗浄できる構造であることが望ましい。加工の中心とな る機械類は分解洗浄されていても、原料投入口や昇降機、原料ホッパーなどは比較的おろ そかにされがちである。特に同一原料で有機と非有機を扱う場合には注意が必要である。

原材料の入口から製品の出口までのすべての機械類と道具類をリストアップし、洗浄(も しくは清掃)の方法を決め、有機農産物の加工前に洗浄できているかを確認し、チェック 表に記録することが必要と思われる。

工場内や倉庫(原料・中間製品・製品)の清掃も実施されなければならない。食品残渣が 床や排水溝に存在すると害虫や鼠を誘引することになり、駆除のために薬剤を使用せざる を得なくなる。有機性を保つためには完全な清掃が必要である。

5.1.6 格付

格付の検査は製品が完成し、出荷するまでに実施しなければならない。最終包装する前 (半製品)の状態で予備的に検査を実施しても良いが、完全な製品となってからの検査を必 ず実施しなければならない。

使用原材料と製品の量が適切であるかを確認するとき、例えば沢庵漬のように、原材料 段階では重量で管理されてきたもの(例:大根)が製品として個別包装された段階で本数 管理に変わる場合(例:沢庵漬)は注意が必要で、製品量を重量換算するなどの工夫が必 要である。

有機製造過程での保管中の防虫防鼠作業の記録の確認も見落としがちなので、格付担当

者は有機原材料や製品が薬剤等に汚染されている可能性がなかったかを必ず確認すること が必要である。

また格付担当者は製品の表示事項について現物を確認することも必要である。使用する 包装袋が有機製品と非有機製品で同じものを使用し、シールの貼付で有機表示する場合、

一括表示欄の名称や原材料の表示も適切であるかを確認しておくことが必要である。

格付の検査を実施したらすぐに格付の記録に検査実施日時、検査した製品名とその量、

適合製品量、不適合製品量を記録し、生産行程管理責任者に当該製品の出荷の可否及び不 適合品の処分について連絡しなければならない。

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