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鮮度保持に関する実証試験

ドキュメント内 漁港水産物情報システム調査研究 (ページ 155-159)

(1)実証試験の概要

入船(漁獲)情報システムに関する実証試験にあわせて、市場取引におけるキンメダイの 鮮度保持に関して、魚体に温度ロガーを入れて魚体温度の推移を計測する実証試験を行っ た。

(キンメダイの市場取引)

キンメダイの市場取引の流れを図2.1に示す。キンメダイ釣り漁船は全船で40隻である。

日の出とともに操業し、釣ったキンメダイは氷を入れた海水のタルに入れ、増氷などを行い ながら鮮度保持を行い、外川漁港に帰港する。すぐにタルを陸揚げし、トラックで銚子市魚 市場へ陸送・搬入する。市場では5隻分が集まった段階で、タルからキンメダイが選別台に あけられ、選別が開始されるとともに、順次、陳列、計量、販売原票の作成、そして入札が 行われる。選別から入札が終わるまで、商品はトロ箱に施氷のない状態で陳列される。入札 後もしばらくの間、施氷なしの状態で仮置きされている場合もある。

(試験体)

サンプルとして2魚体(A・B)を用いる。魚体には漁獲直後に温度ロガーを挿入し、あ わせてタルの中にも温度ロガーを入れる。

陸送搬入時に、タルからサンプルを取り出し、場内で別途トロ箱に陳列して計測する。

サンプルA魚体:他のキンメが搬出されるときに、施氷

サンプルB魚体:他のキンメが搬出されるときにも、施氷しない

(2)実証試験の結果

2月13日に当日に市場に搬入されたキンメダイは、34隻分であった。最初のトラックは

10:02に到着し、10:09には5隻分が集まったことから、タルからキンメダイが選別台にあ

けられ、選別が開始されるとともに、順次、陳列、計量、販売原票の作成、そして入札が行 われた。

トラックによる搬入は、11:38まで続き、12:10に入札が終了した。温度ロガーによる鮮 度保持試験を依頼した鴨作丸のキンメダイを載せたトラックは 11:04 に市場に到着し、

11:05にすぐに選別が行われた。これにあわせて、試験体をタルから取り出し、同様な状態

(施氷なし)でトロ箱に仮置きしておき、落札された段階で、1つの試験体を引き続き施氷 なしの状態で仮置き、他方の試験体をタル内で施氷ありの状態で試験を続けた。

魚体温度の推移を図2.2に示す。当日の気温は6,7℃と低かったが、選別、陳列、入札 の状況に相当する時間帯での魚体温度が約25分間に3~3.5℃上昇し、さらに時間が経過す るとさらに魚体温度が上昇し、外気温に近づいていくのが見られた。再び施氷した試験体は 魚体温度の上昇が抑えられていた。

当日の市場取引において商品が施氷されていない状態の時間は、鴨作丸については約 25 分であったが、当時最後に搬入された商品では約22分、全体の作業時間から平均時間を算 出すると、約24分と推計されることから、平均的な時間に相当するものと判断できる。搬 入、選別、陳列、計量・販売、入札の各作業は、間断なく行われており、年間を通じてみる と、トロ箱で施氷なしの状態にある時間が比較的短い条件であったと言える。

夏場は、気温が高く、市場への搬入は他の漁業種と競合し、搬入・選別の待ちが発生する。

夏場での実証試験を行い、魚体温度の上昇と鮮度保持対策の検討を行う必要がある。

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図2.1銚子市魚市場第3卸売場におけるキンメダイの市場取引業務の流れ

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図2.2キンメダイ(鴨作丸)の市場取引状況に合わせた魚体温度の推移

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Ⅴ 先進地区の効果等分析

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