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活性微生物量推定法の検討 第4節

反復回分実験結果に基づく推定 4-1

本節では、 式(9)を基礎とした活性微生物濃度推定の具体的な方法について述べ る。

図3・5に示すような反復回分実験結果から活性微生物濃度を推定することがで きる。反復回分実験とは、 最初の基質が一旦消費された後、 再度同一基質を添加 する実験である。基質消費速度は1回目と2回目とで異なり、 2回目の消費速度が 速くなる。これは、 1回目の基質消費により微生物が増殖して、 2回目においては 消費活性が増大するためである。

2回目基質添加

�---Á

S02l2

1回目基質添加

S01

c/)

住民 軍当

基質濃度Sと反応時間tの関係を示す式(9)は、反復回分実験の1回目と2回目の基 質消費においてともに成立し、その比をとることにより式(11)が導かれる。

lnX01 +(�)1-S1) y� ln X01+(�)1-So1/2) Y x

旦旦旦1 _ X01 _ X0� .____ ...(11)

μm2t2 ln X02+(So2・�)Y� ln X02+(So2-So2i2) Y x

X02 X02

_x01+�x_x01+ Y x(SOl-Sf)

2- r - r f ...(12)

ただし、rは基質再添加による初期微生物濃度の希釈度を意味し、添字0は各回 分実験の初期、1は1回目、2は2回目、fは最終をそれぞれ示す。t1、t2は、例とし て、それぞれの初期基質濃度の50%(Sl=SO/2、S2=SO!2)に達した時の反応時間と した。

増殖収率YXは他の実験から推定可能であり、基質濃度SOl、Sf、Sωは測定値で、あ る。また、実験期間中、最大比増殖速度μmは一定であり、μml-μm2となる。し たがって、式(11)において、ある濃度Sに到達する反応時間比t/t2を与え、また、

2回目の初期微生物濃度X02が式(12)のように1回目の初期微生物濃度X01を用いて 表わされるため、未知数はX01だけとなる。したがって、試行錯誤的に初期微生物 量X01を決定することができる。また、式の形から判断できるように、X01とX02が 大きく異なるほど結果として反応時間比が大きくなり、感度良く微生物量を推定 することが可能となる。したがって、前述のように実験条件としてl回目の初期 微生物濃度XOlを、基質消費に伴い増殖する微生物濃度ムXに比べ十分小さくする ことが望ましい。

この推定法は、基質消費データだけでなく代謝産物生成データにも適用でき る。すなわち、式(10)に示されるように、生産物収率Ypを導入することで反応時 間tと生産物濃度Pの関係が導かれ、上記と同様に生産物濃度経時変化からも活性 微生物濃度が推定可能となる。

以上のように、未知数をl回目の初期微生物濃度のみにできることから、図3-6 に示した推定手順で初期微生物濃度が推定されるとともに、その活性微生物濃度

図3-6 初期微生物濃度および 最大比増殖速度の推定手順

を基礎とした最大比増殖速度μmも推定可能となる。

また、式(11)の分母・分子を増殖収率YXで割ればわかるように、本推定法では XrfYxの値を推定していることになり、yxが2倍になれば、推定される初期微生物 濃度X。の値も2倍となる。

4-2単一回分実験結果に基づく推定

4-1節でまとめた活性微生物量推定では、反復回分実験を行うことにより、基 質濃度が飽和定数より十分高い領域を2回確保し、それぞれの初期微生物量の違 いを反応時間の違いに読みかえて推定を行っている。 図3-7に示す様に、単一の 回分実験においても、基質が十分に存在する領域では微生物量推定の基礎式であ る式(9)、(10)を常に満足している。 したがって、 この領域内で2組の反応時間と 基質濃度(S1とt1、S2とら)を与えると、式(13)が得られる。

So

ω世終値糊 S1

t2

男堅

士H P1

t2

反応時間t

図3-7 単一回分実験概略図

lnXO+(So-SI)Y

x

11= X0 ...(13)

t2

ln

XO+(So-S2) Y

x

x。

式(13)において未知数は初期微生物濃度X。だ、けとなり、 両者の反応時間比t/t2を 満足するような初期微生物量X。を一義的に求めることが可能となる。 以下同様 に、 図3-6のフローチャートにしたがって最大比増殖速度μmも推定可能となる。

4-3 希釈倍率の違いに着目した推定

図3-8に示す様に、 無希釈およびある既知の倍率rで希釈した懸濁液を用いた回 分実験から得られる基質消費カーブからも、 活性微生物量を推定することが可能 である。r倍に希釈した懸濁液を用いた回分実験では、 基質除去速度が遅く、2つ の特徴的な基質消費カーブを得ることが可能である。 それぞれの基質消費カーブ の任意の反応時間と基質濃度を与えることにより、 式(14)が得られる。

一一一一 原液 一一一ー バ音希釈液 50

S2

cf)

援S1

出直 補1

VA

VA

XMm照套川明憲 12

Xo XoIr

/ / ... 戸' J"

--

-反応時間t

図3-8 希釈倍率の遣いに着目した推定方法の概略図 lnXO+(SO-Sl) Y

x

11= X0 ...(14)

t2 ln

Xr/r+( So-�)Y

x

Xo/r

式(14)において未知数は初期微生物濃度X。だけとなり、 両者の反応時間比tんを 満足するような初期微生物量X。を一義的に求めることが可能となる。

第5節 総括

本章では、従来総括的微生物量指標であるss.vss.タンパク質濃度に代わる活 性微生物量を推定するための基礎式およびその適用条件を示した。 この活性微生 物量推定法はその利用基質に着目し、その種類にしたがってそれぞれの微生物群 の微生物量を動力学的に推定しようとするものである。 本章を総括すると以下の ようである。

l)Monod式を基礎とした活性微生物量推定式を提示した(式(9)、(10))。 すなわ ち、回分実験から得られる任意の反応時間と基質濃度あるいは代謝産物濃度を 与えることにより、活性量を評価できる。

2)その際、 初期基質濃度So は飽和定数ksよりも十分に大きくなければならず、 ま た、実験条件として、初期微生物濃度X。を微生物増殖ムXに比べ十分に低く設 定する必要がある。

3)この評価法により推定される活性微生物量は、利用基質に着目したものであ り、利用基質ごとの微生物量である。 しかも、従来のように不活性物質を含 み、さらにあらゆる微生物群種をも含んだ指標ではない。 いわば、モデル上で の微生物量指標である。 また、種々の微生物量指標に応じて、本来普遍である べき増殖定数に違いが生じてくることが示唆された。

4)活性微生物量推定式を用いて一義的にその微生物量を推定する方法を提示し、

活性微生物量をもとにした最大比増殖速度μmも推定可能である。

の活性微生物量の推定

nu

nv nuw

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Vial No.P

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第4章 完全混合槽内の浮遊微生物中の

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