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須賀川市立仁井田中学校屋内運動場

ドキュメント内 福島県-木造建築事例集_2.indd (ページ 173-178)

第 2 章対策② 床構造や下階天井の防振対策

28. 須賀川市立仁井田中学校屋内運動場

用途 規模(延べ面積(㎡)) 木材利用

体育館 1,279.21 RC造、一部木造(製材)

◆全体計画の解説

田園地帯の素晴しい環境の中で生徒達の夢をはぐくみ、身心の育成を助ける屋内体育館は、明日に向って 新しい世界を指向する建築でなければならない。

屋根を支える本体架構は、軽やかであり、かつ堅牢な鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)であるが、屋根 は、その上を大きくおおった曲面の木造になっている。屋根が木造であるため非常に軽く、それだけそれを 支える壁や柱が軽やかになっている。

屋根は福島県産の杉材を使うこととした。また、それを全体的に結合する方法は日本の伝統的な技術と新 しい技術を融合させ一般的な工法にしている。この屋根はやわらかな二方向の曲面となっている。また、木 材の断面は充分に太く耐久性・防火性も基準に合うものとなっている。

内部でも床・壁・天井とほとんどの部分に木材が使われており、スポーツや集会の施設として、親しく、

かつやさしく温かい素材を使用している。

◆木材利用または設計におけるポイント1

・木造の材質は、福島県産材で多量に供給可能な杉材を選択し、曲げ加工がしやすいという特徴を持つ、90mm 角杉材を使用している。安価で地元で手にはいりやすく、かつ“地産地消”の考え方に添うものである。

・木造大屋根は、クロスにダイヤゴナルアーチ梁を架け、その上に網代状に繋ぎアーチ梁(同心円状に配置)

と力垂木(繋ぎアーチ梁に直行方向配置)を架けた構造になっている。「木造網代ばり(梁)シェル構造」

・天井は上記屋根架構を生かし、杉の縁甲板(厚さ18、働巾120)を目透に貼り、その裏面に布を貼り空気 層を取り(90mm)吸音天井としています。屋根の庇は、2.4m及び2.895mと深くし、コンクリートの外 壁もやさしく守っている。庇の先に軒樋を設けず、落葉等メンテナンス上容易にし、犬走りの先に巾1200 の雨受けを設けている。屋根には、雪止めを設けそれを屋根メンテナンスに使用する。

◆木材利用または設計におけるポイント2

■屋根形状について

この体育館が立地している周りの環境を考慮し、この地域に合った緩やか(優しい)曲面のシェル構造の 屋根とした。この緩やかな曲面は、「補正楕円放物面」と言い、田園地帯にあって東側にある山の稜線を意識 している。また、山からの風に対して、体育館を優しく守っている。

補正楕円放物面は、長方形平面の大空間を覆う屋根に適した曲面である。また、構造的に屋根の頂点高さや 軒高さを低く抑えながらも、シェル構造の効果を発揮させるのに、特に有効な形状である。

シェル構造の屋根は、屋根外周が水平方向に開かないように設計することが重要である。この体育館は、

屋根に係る力をRCの梁で支えている。屋根の力をより有効に、RCの梁に伝えるため、軒付近でRCの梁の 高さに近づくように、楕円放物面に補正関数を掛けて、軽やかに下部のRC部分から浮いた感じの屋根形状 にしている。

天井伏図

第3章

◆建物概要

名称 須賀川市立仁井田中学 校屋内運動場

関係者 発注者名称 福島県須賀川市 所在地 須賀川市大字仁井田字

北明石田30

施工者名称 荒牧建設株式会社

用途 体育館 施工者の選定方法

用 途 地

無指定 選 定 方 法

詳細

指名競争入札 規模 建築面積 1,479.24m2 設計者名称 保坂陽一郎建築研究所 延べ面積 1,279.21m2 設計者の選定方法

最高高さ 12.95m 選 定 方 法

詳細

指名競争入札

軒高さ 8.95m 構造設計者名称 増田建築構造事務所

階数 地上 平屋 設備設計者名称 三和設備設計事務所

構造 構造形式 コンクリート造一部木

ス ケ ジ ュール

設計期間 平成179月~平成18 3

防・耐火 上 の 要

防火上の地域区

無し 防・耐火建築物 その他

主な外部仕上げ 屋根 カラーガルバリウム鋼 ア、0.4 瓦棒葺 外壁 コンクリート化粧打放

し、LC、半透明

開 口

アルミサッシュ、ステン カラー

主な内部仕上げ 天井 杉板 ア、18 120、OC 目透貼(目地20) 杉板 ア、24、巾150

実竪羽目貼

ブナ(大型積層)フロー リング ア、18 PP

29.須賀川市立第三中学校屋内運動場

用途 規模(延べ面積(㎡)) 木材利用

体育館 1,476.18 RC造、一部木造(製材)

◆全体計画の解説

須賀川市にある中学校の体育館で延床面積は1,476.18㎡。発注者から設計や施工が容易で、木造屋根体育 館の標準になり得るような構造を希望され、RC 造の下部構造に大スパンの木造屋根を架け渡した建物であ る。屋根には同形状のフレームを連続して繋いでいくことで設計施工を容易にした。杉の無垢材を使用して おり無垢材ならではの暖かみや香りを感じることのできる建物となっている。

◆木材利用または設計におけるポイント1

無柱空間となるアリーナのスパンは、約29m×36m。

240 角上下弦材を束と丸鋼で繋いだトラスアーチで、それが 2.575mピッチに配置されている。アーチ形 状を折線にして各折点で部材を継ぐようになっており、木材は全て 4m材で足りるため材料の調達が比較的 容易になっている。20133月に協同組合の()いわき材加工センターで取得した国産スギの大断面製材の JAS認定材を使用しており、国産材の多流用が可能となっている。

第3章

◆建物概要

名称 須賀川市立第三中学校屋内運動場 木 材 利

木材の産地 国産材

所在地 須賀川市朝日田54番地 構造材の種類 製材

用途 中学校体育館 木材使用量 93

用途地域 1種中高層住居専用地域 主な使用樹種

規模 敷地面積 22,509.8 関係者 発注者名称 須賀川市

建築面積 1,338.91 施工者名称 笠原工業株式会社

延べ面積 1,476.18 施工者の選定方法 制限付一般競争入札

最高高さ 12.97m 設計者名称 保坂陽一郎建築研究所

軒高さ 7.65m 構造設計者名称 山田憲明構造設計事務所

階数 地上 平屋 設備設計者名称 創スペース株式会社

構造 構造形式 鉄筋コンクリート造+小屋組木造

トラスフレーム 木材供給者名称 製材 株式会社ダイテック

構造計算ルート ルート1 ス ケ ジ

ュール

竣工年 平成267

最大スパン 29m 設計期間 平成248月~平成253

防・

耐火 上の 要件

防火上の地域区分 なし 施工期間 平成256月~平成267 防・耐火建築物 準耐火建築物(ロ準耐・令 109

-3-1)

主 な 外 部 仕上げ

屋根 カラーガルバリウム鋼板 ア0.4一文 字葺き(粘着工法)

外壁

コンクリート打放しランデックス コート、コンクリート打ちの上珪藻 土塗

開 口

アルミサッシュ ステンカラー 主 な 内 部

仕上げ

天井 杉板 ア12目透し張 自然塗料塗 杉板 ア 12 本実竪羽目貼及び目透

貼、コンクリート打ちの上珪藻土塗 大 型積 層 ブ ナフ ロ ー リン グ 18

ポリウレタン塗装3回塗

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