6. 実験結果
6.1 電子透かし例
予備実験を行い,透かし入り画像のPSNRが30を超えるように区間幅をΔk =0.02,透 かしの埋め込み強度をβ =0.9,スライドウィンドウ幅をK = L= 10とし,透かしの埋め 込み箇所をI(DRR−1),I(DRI−1),I(DIR−1),I(D−1II )と設定した.
6.1.1 画像編集なし
Fig.6は,透かし入り画像に対して,何も編集を施さずに透かしを抽出した実験結果で
ある.Fig.6に記載されたPSNRは,原画像と透かし入り画像間で画質の劣化を表わして
いる.透かし入り画像から抽出された透かしは,わずかに劣化しているが,一目で透かし 画像『K』という文字を識別することができる.このように,透かし画像として,2値画 像を利用することで,目視で視覚的に透かしの有無を確認できる.
PSNR=32.5257 PSNR=31.2813 PSNR=30.5129 PSNR=32.4108
Fig. 6. 電子透かし入り画像(上段)とそれから抽出した透かし画像(下段)
6.1.2 書き込み
Fig.7は,透かし入り画像に対して,書き込みを施した画像から,透かしを抽出した実
験結果である.Fig.7より分かるように,書き込みが加えられた部分は,透かし『K』がわ ずかに識別しづらいが,それ以外の部分は,一目で透かし画像『K』という文字の存在を 確認できる.
Fig. 7. 書き込みを加えた透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像
6.1.3 切り取り
Fig.8は,透かし入り画像の一部を切り取った画像から,透かしを抽出した実験結果で
ある.Fig.8より分かるように,透かし画像が劣化しているものの,切り取られた部分か
ら,一目で透かし画像『K』という文字の存在を確認できる.
Fig. 8. 190×190ピクセルに切り取った透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像
6.1.4 JPEG圧縮
Fig.9は,透かし入り画像を JPEG圧縮した画像から,透かしを抽出した実験結果であ
る.Fig.9の下に記載された数値は,圧縮率である.ここで,圧縮率とは,圧縮前のデー
タサイズと圧縮後のデータサイズの比率を意味する.Fig.9より分かるように,JPEG圧 縮された透かし入り画像は,圧縮率が約15%でも,透かし『K』がわずかに識別し難くな るが,一目で透かし画像『K』という文字の存在を確認できる.
18.88%
15.43%
19.53%
14.52%
17.41%
14.36%
21.96%
17.25%
Fig. 9. JPEG 圧縮された透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像(左から
Lenna,Woman,Boat,Pepper画像)
6.1.5 JPEG2000圧縮
Fig.10は,透かし入り画像を JPEG2000圧縮した画像から,透かしを抽出した実験結
果である.Fig.10 の下に記載された数値は,圧縮率である.Fig.10 より分かるように,
JPEG2000圧縮された透かし入り画像は,圧縮率が約10%でも,透かし『K』がわずかに
識別し難くなるが,一目で透かし画像『K』という文字の存在を確認できる.
10.81%
6.71%
9.82%
7.71%
7.56%
5.41%
10.79%
7.61%
Fig. 10. JPEG2000圧縮された透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像(左か
らLenna,Woman,Boat,Pepper画像)
6.1.6 回転
Fig.11は,透かし入り画像を回転させた画像から,透かしを抽出した実験結果である.
Fig.11より分かるように,回転操作により,透かし画像が劣化してはいるが,透かし画像
『K』という文字の存在を確認できる.
回転角:5°
回転角:25° 回転角:60°
Fig. 11. 回転された透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像
6.1.7 拡大縮小
Fig.12は,透かし入り画像を拡大縮小させた画像から,透かしを抽出した実験結果であ
る.Fig.12より分かるように,拡大縮小操作により,透かし画像が劣化してはいるが,透
かし画像『K』という文字の存在を確認できる.
Fig. 12. 拡大縮小された透かし入り画像とそれから抽出した透かし画像