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第 I 部まとめ

ドキュメント内 人の移動に関わる情報科学的支援の研究 (ページ 69-74)

第 7 章 膝スクリューホームムーブメント計測システムの開発 48

8.5 第 I 部まとめ

歩行は重要であり,靴は人が歩行するために必須の道具といえる.歩行の支援を行うこと は,人の健康の維持・増進にも繋がるといえる.そこで,第I部では,靴製造上または靴選 択時の足サイズ計測において,簡便であり,誰もが計測することが可能であり,かつ高い精 度の計測システムの開発を行った.また,歩行時の膝関節の動きを計測するために,膝スク リューホームムーブメント計測システムの開発を行った.これらのシステムを活用すること で,人々の移動をより快適にするための靴製造および靴選択が可能になると考えられる.

第 II

情報科学技術を用いた

自動車の安全運転支援に関わる研究

第 9

序論

古来より人が生存し続け繁栄するためには,より多くの食料を獲得し,それを保存可能な 場所に輸送することが必要であった.人の移動や輸送手段としては,自身の歩行(走行)機 能によるものが基本であったが,時代の変化にともない,馬車や牛車,手押し車,船舶,鉄 道車両,自動車,飛行機など,人の歩行機能によるものよりも効率的に多くの物を輸送でき る動力が利用されてきた.このうち,鉄道車両や自動車などの,人や動物の体力に依存しな い動力による移動可能な自動車が発明されると,飛躍的に人の行動範囲は広がり,より多く の物を距離の離れた地域まで運ぶことができるようになった.このように,人類が地球上で の生存競争において優位に立ち続けてきた背景には,人や物の輸送手段の発達が大きく影響 してきたといえる.

日本では20世紀後半において自動車中心の社会になった.図9.1は日本の人口(18歳未 満含む)に対しての自動車保有台数をグラフにしたものである[39][40].自動車保有率は昭 和41年から伸び続け平成20年に最大となっている.平成23年においては,自動車保有台

数は約7,800万台であった.

9.1 自動車への輸送の依存度

近年では,人や物の輸送は自動車によって行われる割合が大きくなっている.図9.2は物 の輸送における自動車,鉄道,船舶(内航海運),航空機(国内航空)の重量での分担率を 示したものである[41].自動車は昭和60年から全輸送量の90%以上の重量を担っている.

図9.3は,貨物の重量と移動距離から見た各輸送機関の分担率を示したものであり,輸送距 離を考慮した場合でも自動車の輸送分担率は増加傾向にあり,昭和62年では約50%であっ たが,平成18年では60%を越えている.図9.4および図9.5は,人の輸送における各輸送 機関の分担率を示したもので,輸送人数においての自動車の輸送分担率は平成 7年以降73

%を超えており,人数と輸送距離の双方の視点からは自動車の輸送分担率は,平成2年以降

図9.1 日本における自動車保有率

約66%である.このように,人や物の輸送における自動車の分担率は高く,現代の社会生 活や産業において重要な役割を果たしているといえる.また,自動車の輸送における高い敏 捷性や個別対応性に関しては,他の輸送機関での代替が難しいこともあり,今後も人や物の 輸送における自動車の分担率は高い値を維持してゆくと考えられる.

図9.2 貨物輸送における各輸送機関の分担率(重量当たり)

図9.3 貨物輸送における各輸送機関の分担率(トンキロ)

図9.4人の輸送における各輸送機関の分担率(人数)

図9.5 人の輸送における各輸送機関の分担率(人・キロ)

ドキュメント内 人の移動に関わる情報科学的支援の研究 (ページ 69-74)