22.01 globalgayz.comのウェブサイトにあるビルマ紹介のページに2011年3月15日に アクセスしたところ、以下の記載があった。
「ビルマ政府が権威主義的であるため、LGBTのビルマ国民の法的・社会的地位に 関しては、正確な情報が得にくい。性感染症の伝染を禁じる法律が多数あり、“公 序良俗を乱すことや、‘わいせつな’表現物などの作成・販売・配布、18歳未満の 人物による売春とそれ対する買春、すべて個人や社会、公共の風紀に悪影響をも たらすもの”は、禁じられている。現在の政治的な雰囲気にあっては、組織化さ れた LGBT の政治的・社会的生活は考えられない。ビルマの、人間の性に関する 社会体質は、“極度に保守的な”ものと言われてきた」 [54a]
22.02 Purple Dragonという旅行代理店は、アジアの10か国を対象にするゲイの旅行社
向けの旅行代理店としては、アジア最大・最古の代理店だと主張している。この 代理店のウェブサイトに2011年3月16日にアクセスしたところ、ビルマについ て次の報告があった。「ミャンマーではゲイやトランスジェンダー(性転換)の人々 が一目でそれと分かることは、めったにない。例外は霊媒師たちで、畏敬を受け ているナトという霊を呼び出しそのエネルギーを引き出す人たちである。服装や 行動からは、その人のセクシュアリティは分からないだろう。タイの国境地帯で は、レディーボーイたちを頻繁に見かけ、またタイ社会では許容されているのだ が、ビルマではほとんど見かけない」 [17] (ミャンマーにおけるゲイの生活)
参照した情報源からは、ビルマにおける性転換者の立場については、具体的な情 報が得られなかった。性転換者に関する上記以外の記事は、Globalgayz のウェブ サイトに掲載されている場合がある。 [54a]
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23. 障害者
23.01 2011年4月8日発行の米国国務省人権状況カントリーレポート2010 (USSD レ
ポート2010) によれば、ビルマにおいては:
「法の下での平等や、障害者への差別も含む差別からの一般的な保護のための法 律が、存在していない。憲法の下ではすべての国民が医療や教育を受ける権利を 有することになっている。政府は、雇用、教育や医療を受けること、その他の国 家からのサービス提供に関して、障害者に対する差別を積極的に行ってはいない。
だが、障害者を支援する公的なリソースが、ほとんど存在していない。建築物や 公共交通、政府施設の利用のしやすさに関して、それを義務付ける法律が存在し ていない」
「障害のある人々の医療リハビリテーションについては保健省の管轄であり、職 業訓練に関しては社会福祉省の担当になる。政府が運営している視覚障害者のた めの学校が3箇所あり、聴覚障害者のためには 2箇所、障害のある成人向けのリ ハビリテーション・センターは 2 箇所ある。障害のある児童向けのリハビリテー ション・センターは、2箇所である。だが、障害者向けの学校やプログラムのため の政府からの資金が、不適切である」
「障害のある退役軍人には優先的に手当てが支給され、それは公務員給与に匹敵 する。民間人の障害に対する政府からの手当てといえば、基本的に、一次的な障 害の場合には1年間の収入の2/3、恒久的な障害の場合には課税されない給付金が 支払われる。だが、民間の労働者が障害を持つようになった場合には、政府は雇 用を守るための措置を講じていない」 [7a] (セクション6)
23.02 モン族人権財団の公式ウェブサイトは2008年6月1日に、ビルマの障害者に関し
て以下のように報じている。
「ビルマでは障害のある人々には、開発諸国におけるような各種の支援サービス が利用できない。さらに障害のある人々の就労となると、難しい。このため、障 害のある人々が施しに頼る場合も珍しくなく、彼らの姿を目にするといえば、祭 やバス停、鉄道の駅、その他人通りの多い場所に限られる。カネを恵んでもらい やすい場所、ということである。仕事の求人があっても、その多くはペットボト ルやガラス瓶の回収など、低賃金のものである ・・・ 障害に関して正式な教育が行 われていないため、いまだに社会で広く信じられている“障害は前世での行いが 悪かったため、その罰である”との迷信を払拭できない。このため障害のある人々 が無視され、異常な存在として蔑視される」 [34a] (パラグラフ VI – VII)
23.03 上記のウェブサイトには、障害のある児童向けの教育も限定されているとの記載
がある。 [34a] (パラグラフ VIII)
23.04 国際赤十字委員会 (ICRC) は、年次報告 2009: ミャンマーにおいて、次のよう
に報じている。「身体障害のある人々は今も、フパアン成形リハビリテーション・
センターで処置を受けており、このセンターはミャンマー赤十字社がICRCの支援 の下で運営しているものである」 [40a] (p209)
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24. 女性
概観
24.01 ビルマの亡命政権であるビルマ連邦国民連合政府(NCGUB)の調査と文書部門で
ある人権文書ユニット(HRDU)では、2009年11月にビルマ人権年鑑2008を公 表している。これには、以下の記載がある。
「SPDC(ビルマの国家平和発展評議会)は、女性の権利という話題になると必ず、
ビルマの女性たちは生まれた瞬間から完全な権利を享受しており、特に同国では 女性たちが比較的自立的な役割を伝統的に演じてきていると主張している。だが、
ビルマ社会における女性の役割に関しては、父権主義的な先頭が強く、そのため に女性の権利や機会均等を目指す動きを実質的には阻害してしまうような雰囲気 ができてしまっている。女性の能力は限界あるものと見られており、彼女らの活 動にも制限が加えられている。さらに最近の動向のため、ビルマの女性たちが真 の平等を勝ち取る機会は、破壊されてしまった」 [51a] (p787)
24.02 英国外国・連邦省 (FCO) は2011年3月31日付のHuman Rights and Democracy
Report 2010(人権と民主主義レポート2010)で、以下の記載を引用している。
「村の会合など公的生活の場での女性の参加は、今も大変少ない。社会のネット ワークへの参加や利用についても、同様である。ビルマ政府の言うところでは、“ミ レニアム開発目標”に取り組むとしており、さらに女性児童の就学率などの男女 平等の目標を達成する途上にあると主張しているが、実際に廃止決定を下す組織 そのものから、女性は日常的に排除されている。さらに、ジェンダーがらみの暴 力行為を今も軍部は犯しており、特に憂慮すべき問題になっている。ことに紛争 がからむ少数民族地域では、この問題が深刻である」
「市民団体と国際的 NGO、そしてビルマの社会福祉省の協働により、National Action Plan for the Advancement of Women (女性の進出のための国家アクション プラン)を策定した。だがその真の目的は、2011年に新政府を国民に承認させる ことにある」 [5y] (p144)
24.03 ビルマは、1997年に締結された「女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関す
る国連条約」 (CEDAW) の加盟国となっている。(国連条約一覧のウェブサイト、
2010年3月10日にアクセス) [32d]
24.04 国連の在ミャンマー駐在・人道コーディネーター事務局による、2010 年 3 月 12
日付のレポートには、2008 年のサイクロンナルギスによる被害や死亡者を受け、
次の記載がある。「・・・ 100 世帯のうちおよそ 14 世帯で、世帯主が女性である。
その過半数は夫に先立たれた女性である。女性は世帯主の世帯は、被害を受けや すい。そうした世帯の 60%が不満足なシェルターに居住しており、また低収入階 層の最大グループも、こうした世帯である。また女性が世帯主の家族の児童は、
経済的制約から就学を続けられなくなることも多い」 [48]
法的権利
24.05 米国国務省の人権に関するカントリーレポート2010(USSDレポート2010)は、
m2011年4月 8日に公表されたものであるが、それには次の記載がある。「法律 上は、女性は男性と同じ法的権利を受けるはずである。これには、財産や相続権 なども含まれる。だが、そうした法律を果たして政府が執行したのか否かとなる と、曖昧である」 [7a] (セクション6)
24.06 ビルマ人権年鑑2008によれば、母親には26週間の育児手当が支給されるはずな
のだが、現実には育児休暇が認められる場合や執行されるケースは稀である。 [51a]
(p787)
24.07 Mizzimaニュースでは2010年10月23日付でWomen’s League of Burma(ビル マ女性連盟)のティン・ティン・アウンとのインタビューを引用しているが、そ こでアウンはビルマの新憲法について、「・・・ 男女間の平等を保障するような規定 が、皆無だ。さらに、教育や就労機会で女性を差別するような具体的な規定すら ある」と述べている。 [33a]
24.08 この憲法の第352条には、以下の記載がある。「ミャンマー連邦は、所定の資格が
満たされた場合に、公務員の任務の割り当てや任命にあたり、ミャンマー連邦共 和国のいかなる国民についても人種や出生、宗教、性別による優遇や差別を行っ てはならない。ただし、本条のいかなる規定も、男性のみに適切な職位に男性を