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16.01 米国国務省2011年4月8日発表の2010年人権状況に関するカントリーレポート (USSDレポート2010)は、ビルマにおける人権状況に関して次のように記している。

「政府は、言論と報道の自由を厳しくかつ組織的に制限している。当局は、政府に 批判的な意見を発表する者、反政府の意見が記載された出版物を配布又は保持す る者を逮捕し、拘束し、罰を科し、投獄している。治安部隊も、反政府の意見を 持つと思われる者を監視し、ハラスメントを与えたりしている。」[7a] (セクション 2a)

16.02 上記レポートには次のようにも記されている。「政府は、体制に批判的なすべて の発言やイベントの開催のすべてを禁じるために実力を行使し、脅しをかけてい る。政府はこの方針を若干の例外を除き一貫して堅持している。2009年とは違っ て、政府は、人権の日の記念式典を禁止しなかった。しかし、人権活動家によれ ば、プレーでは自宅で式典を開いていた喫茶店主が地方当局による制裁を受ける という事件があった。」[7a] (セクション 2a)

16.03 外務・連邦省(FCO)の2010年人権と民主主義に関するレポート(2011年3月31 日付け)は、次のように記している。

「ビルマのメディアは2010年もかなりの検閲を受けていた。すべての出版物は、

法により、承認を受けるためにプレス検閲登録委員会に提出する必要がある。ジ ャーナリストは自己検閲を行っている。そうしないと投獄やライセンス取り消し や停止などのおそれがあることを知っているからである。ブロガーの活動もしっ かり監視されている。2004年の電子取引に関する法律によれば、政府は、体制批 判の情報を流布する者を投獄することが出来る。国の監視の脅威の広がりにもか かわらず、インターネットの使用に対するコントロールは甘く、ビルマ国民はイ ンターネットへのアクセスにさしたる制約を感じていないのが実状である。フェ イスブックその他のソーシャルネットワーキングファシリティーも利用可能であ る。」[5y] (p142)

16.04 BBC は、カントリープロファイル:ビルマ(2011年3月30日更新)にて、次のよ うに言っている。

「ビルマのメディアは、1962年の軍事クーデター以来、厳しいコントロール下に ある。詩から映画にいたるまですべてが検閲され、政府批判のものに限らず、ほ とんどの悪いニュースもふるいにかけられる。自然災害に関するニュースレポー トや時にはフットボールのナショナルチームが敗れたというニュースなども検 閲の対象になったりする。

「国は、主な放送局の番組や出版物をコントロールしている。ニュースや記事 は、ほとんどが将軍たちの公式行事や宗教式典への臨席に関する公式レポート、

政策実施の進捗報告、ビルマに対する英米の陰謀の疑いに対する糾弾などで占 められている。

「外国のラジオが貴重な情報源となっている。BBC、ボイスオブアメリカ、米 国のバックアップを受けたレイディオ・フリー・エイシア、ノルウエー拠点の 反政府ラジオ局デモクラティックボイスオブバーマなどがビルマのリスナーを 対象にした番組を放送している。

「裕福なビルマ人は、海外のテレビや一部の国際出版物にアクセスしてい る。」[28a]

16.05 ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は、2010年報道への攻撃:ビルマと題するレポー ト(2011年2月15日発行)にて、2010年11月の総選挙への準備状況につき次のよ うに記している。

「9月14日(2011年)、国家選挙委員会は、立候補者が国営テレビ・ラジオで演 説を行う場合のトピックには制限がある旨の通達を発した。禁止の対象は、幅広 く、“治安、法ルール、および社会の安定を損ねる”スピーチのすべてとされて いる。また、候補者は、政策を議論したり、国家および国軍のイメージを’汚す

‘などのメディア声明を行ったりすることも禁じられている。」[15a]

16.06 また、CPJ は次のように言っている。「当局は印刷物の出版に対するすでに厳し い検閲指針を更に厳しいものとしている。これまでずっと、出版物の発行は、政 府の検閲に必要な時間を考えて週単位で行うよう強制されてきた。ビルマメディ ア協会の11月(2010年)の報告によれば、政府の検閲機関は、アウン・サン・ス ー・チーの解放を集中的に報じた10の出版物を発禁とした。」[15a]

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インターネットの使用

16.07 フリーダムハウスのネットの自由2011と題するレポート(2011年4月18日発刊)

は、ビルマのインターネット事情につき次のように述べている。

「新憲法は、…インターネットの自由を保証していない。憲法には、ただ、“国 家の安全のために制定された法、法と秩序の維持、社会の平和と安寧、あるいは 公共の秩序と道徳規範に反しない限り、すべての国民はその信状と意見を発表す る権利を行使することが出来る。”とだけ述べられている。…電子取引に関する 法律の第33条は、インターネットを不正使用した者は7年から15年の懲役刑および 罰金刑が科されると定めている。ここに言う不正使用とは、国家の安全、法と秩 序、社会の平和と安寧、国家の団結、国民経済、あるいは国民文化に“害を及ぼ す行為”であり、具体的にはそれらに関する“有害情報の授受および流布”を指 す。」[14c] (p9)

16.08 さらに、上記レポートには次のように書かれている。

「政府は、体制とその活動に批判的な在外亡命ビルマ人の運営する政治的色彩を 持ったウェブサイトやメディアサイトをブロックしている。政府は、”ビルマ”、

“麻薬”、”軍事政権”、”民主主義”、”学生運動“、”8888(1988年8月8日 に始まった抗議運動をこう呼ぶ)“、”人権“などの疑わしき言葉を含むすべて のメディアサイトをブロックしようとしている。YTP( 国営のウエブ・ポータルで

あるヤタナルポンテレポート)は、亡命ビルマ人のメディアや海外のビルマ語のメ ディア報道とブログ、および数多くの外国新聞・テレビネットワークのサイトを ブロックしている。国際的人権団体のウェブサイトもブロックされている。」[14c]

(p6)

16.09 ビルマにおけるインターネット利用者の数については、時点は異なるが、ソース ごとに様々な数字がある。BBCのビルマカントリープロファイル(2011年3月30 日付け)によれば、「2009年9月時点で108,900人のインターネット利用者がいる

(InternetWorldStats )。ネットへのアクセスは厳しくコントロールされており、

劣悪な通信状況と不安定な電力供給状況がネット環境の妨げになっている。RSF

(国境なき記者団)は、ビルマを、“限りなくイントラネットに近い”システム を持った”ブラックホール“と呼んでいる。」[28a]

16.10 国境なき記者団(RSF)は、2011年インターネットの敵:ビルマと題するレポート

(2011年3月11日付け)にて、ビルマには30万人のインターネット利用者がいる とし、次のように述べている。

「体制はインターネットの広く厳しい検閲を強化している。ビルマのファイヤー ウォールは、反政府のコンテンツが排除されたインターネットの利用のみに限定 している。ブロックされるウェブサイトには次のようなものがある。在外亡命ビ ルマ人のメディアサイト、プロクシーなどの検閲回避ツール、一部の外国メディ ア、海外留学奨学金を提供するというブログやサイト、などである。…政府にブ ロックされておらず、ワールド・ワイド・ウエブにアクセスできるのは12,284 のIPアドレスのうち118だけである。」[16a]

16.11 2011年ネットの自由というレポートは次のように言っている。「国際通信連盟に よれば、2009年時点のインターネット利用者数は11万人で、人口の0.2%に相当す る。MPT(ミャンマー郵便電気通信公社)の報告では、ビルマのインターネット 利用者は40万人となっている。」[14c] (p2)

16.12 しかし、上記ソースによれば、「ビルマでは、一般のインターネットの接続料金 はきわめて高い。地域差はかなりあるものの、人口の32%は貧困ライン以下の生 活をしているというビルマにおいては法外な額である。」[14c] (p2)

16.13 2011年ネットの自由というレポートは次のように言っている。

「政府は、いくつかの国際的サイトを散発的にブロックしている。ヤフー!メー ル、MSNメール、Gメール、ビデオシェアリングサイトのユーチューブ、ソーシ ャルネットワークのメッセージサイトの目玉であるフェイスブック、グーグルの ブログスポット、マイクロブログサービスのツイッターなどである。…(p4) 多 くのインターネットカフェでは、店員が客のスクリーンを見られるようになって おり、当局から指導されているのだが、インターネットアクセス規制を回避でき るソフトツールを使ってアクセス規制回避を試みようとする者を探知すること が出来る。しかし、インターネットカフェ店員の多くは、客を引き留めるために プロキシアドレスを客に提供している。」[14c] (p5)

16.14 更に、上記レポートによれば、2010年までに登録したサイバーカフェ数は520軒で、

2~3の主な町に限られている。[14c] (p2)

16.15 USSDレポート2010には、次のように書かれている。「e-メールなどの電子フォー ラムに政治的、宗教的、反体制的な意見を発表する者を政府があからさまに告発 することは稀であるが、そのようなアクティビティーを取る者を別件逮捕で起訴 することがよくある。」[7a] (セクション 2a)

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ジャーナリスト

16.16 CPJ は、2010年プレスへの攻撃:ビルマにて、ビルマで投獄されているジャーナ リストは2010年12月31日時点で13人おり、世界で4番目に多い、と言っている。

同レポートは次のように記している。「軍政は電子法の厳しい適用を進めている。

この法律は、国外への情報発信のためにインターネットを含む電子メディアを使 用することを広く禁じており、外国通信社や亡命者のニュース団体に働くレポー ターたちを抑圧し、脅えさせている。国内のメディアは厳しい検閲制度の中で運 営しているため、反政府報道やコメントにかかわるニュースギャップは亡命メデ ィアや外国メディアが埋めているのが実情である。」[15a]

16.17 政治囚支援協会(ビルマ)(AAAP)は、2010年アニュアルレポート:ビルマの政 治囚(2010年1月14日付け)にて、次のように言っている。「ビルマでは、ジャー ナリスト、ブロガーおよびライターたちに対する激しい抑圧と検閲が続いている。

2010年12月31日の時点で、42人のメディア活動家がビルマの刑務所に収監されて いる。2009年末には41人であったから2010年に1人増えたことになる。」[44b] (ジ ャーナリスト、ブロガーおよびライター)

16.18 USSDレポート2010によれば、そのような囚人には最高35年の懲役刑の判決を受 けているものも何人かいるという。[7a] (セクション 2a)

政治的所属:政治囚のセクションも参照。

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