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軟骨モデルの材料特性

ドキュメント内 首都大学東京大学院 (ページ 41-46)

3. 関節軟骨のモデリングと解析手法

3.2. 軟骨モデルの材料特性

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Fig. 3-5 圧縮試験機概略図

Fig. 3-6 圧縮試験の試験片作製

Fig. 3-7 Confined圧縮試験の応力-時間線図

(i)0 – 300 s区間

(ii)0 – 1,200 s区間

PC

センサインター フェース

温度調節システム 37 ℃

アクチュエータ

ロードセル 多孔質フィルタ

側方拘束治具

ヒーター バス 試験片

XYステージ

生理食塩水(37℃)

(i) (ii)

0 0.1 0.2 0.3 0.4

0 50 100 150 200 250 300

時間[s]

応力[MPa]

0 0.1 0.2 0.3 0.4

0 300 600 900 1,200

時間[s]

応力[MPa]

ϕ4.0 mm 500 μm

生検トレパン

(内径3.0 mm)

側方拘束治具に設置

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3.2.2 引張試験,引張解析による材料特性算出

二次元の解析モデルにおいて各要素の材料特性を推定する際は,圧縮試験の力学試験デ ータに解析データを Fitting させることで各要素の物性値を求める方法が一般的に使用され

8, 12).しかし,この圧縮試験を用いた方法では軟骨のSplit lineに対して平行/垂直方向の

コラーゲン要素の弾性率をより正確に推定することが困難である.そこで,本研究では Li らの方法9)を参考に,引張試験と引張解析のFittinhからコラーゲン要素の弾性率Efを算出し た.

足立らの作製した縦型引張試験機(Fig. 3-8)14)を用いて引張試験を行い,軟骨のSplit line に対して平行/垂直方向の応力-ひずみ線図を算出した.試験片は成熟ヒツジ大腿骨内側顆 より直径5 mmの柱状に軟骨を下骨ごと切り出し,軟骨表面から約500 μmで薄切した後,

Split line の配向方向に対して平行/垂直方向に長軸 4 mm をとり,それに垂直方向に短軸 2

mmをとる短冊形試験片を作製した(Fig. 3-9).生理食塩水で満たしたバス内で試験片の両 端をチャックで挟み込み,0.01 mm/sで試験片長さの10 %の引張ひずみを付与した.得られ た応力-ひずみ線図をFig. 3-10に示す.Split lineの配向方向と平行方向は垂直方向と比較 して,応力の立ち上がりが早いことが確認され,先行研究15)と同様の結果となった.

Fig. 3-8 引張試験機概略図

Fig. 3-9 引張試験の試験片作製

PC

センサインター フェース

温度調節システム 37 ℃

アクチュエータ

ロードセル

チャック

ヒーター バス

試験片

生理食塩水(37℃)

ϕ5.0 mm 500 μm

Split lineの方向

0.5 mm

4 mm 2 mm

平行試料

垂直試料

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引張解析モデルは試験片の把持部を除く変形部分のみをモデル化し,引張試験同様に

Split lineに対して平行/垂直方向に引っ張る平行モデルと垂直モデルの2種類を作製した.

また,それぞれのモデルにおいて引張方向にのみバネ要素(コラーゲン線維)を付与した

(Fig. 3-11).コラーゲン線維以外のモデルの物性値はTable 3-1に示す.

引張解析ではモデルの両端に引張速度 0.01 mm/s でモデル長さの 10%の引張ひずみを付 与した.得られた解析データに対して実験データをFittingさせ,Split lineに対して平行/垂 直方向のコラーゲン要素の弾性率Efを算出した.

Fig. 3-10 引張試験の応力-ひずみ線図

Fig. 3-11 引張解析モデルとコラーゲン要素の配向方向

0 0.2 0.4 0.6 0.8

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1

平行試料 垂直試料

ひずみ

応力 [MP a]

MEAN ± SD (n=5)

2 mm 0.5 mm 2 mm

引張り

Split lineの方向

垂直モデル 平行モデル

z

x

y

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*Split lineの配向方向をx軸方向とした場合

引張試験データに対するFittingの結果をFig. 3-12に示す.試験データに解析結果がよく フィットしていることが確認できる.Fittingの結果から,Split lineの配向方向と平行方向の コラーゲン線維の弾性定数はEf0 = 0.2 MPa, Ef1 = 7.0 MPaとなり,垂直方向のコラーゲン線 維の弾性定数はEf0 = 0.08 MPa, Ef1 = 3.5 MPaとなった.以上の結果を基に,軟骨モデルの材

料特性をTable 3-2のように決定した.

*Split lineの配向方向をx軸方向とした場合 プロテオグリカン(+水分)

弾性率 [MPa] ポアソン比 透水率 [10-15 m4/Ns]

k = k0 exp(Mε) 4)

Em νm k0x, k0y, k0z Mx, My, Mx

0.15 0.42 3) k0x, k0y:実験値

k0z=2.17 16)

Mx, My=9.07 17) Mz=10.4 17)

プロテオグリカン(+水分) コラーゲン線維

弾性率

[MPa] ポアソン比 透水率 [10-15 m4/Ns]

k = k0 exp(Mε) 4)

弾性率 [MPa]

Ef=Ef1εf+Ef0 3) Em νm k0x, k0y, k0z Mx, My, Mx Ef0 Ef1 0.15 0.42 3) k0x, k0y:実験値

k0z=2.17 16)

Mx, My=9.07 17) Mz=10.4 17)

Ef0x=0.2 Ef0y= 0.08

Ef0x= 7.0 Ef0y= 3.5

Table 3-1 引張解析モデルの物性値(コラーゲン要素以外)

Table 3-2 軟骨モデルの物性値

Fig. 3-12 引張試験のFitting結果 0

0.2 0.4 0.6 0.8

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1

応力[MPa]

ひずみ 平行モデル 実験値

解析値

0 0.2 0.4 0.6 0.8

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1

応力[MPa]

ひずみ 垂直モデル 実験値

解析値

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