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5. 現実に近い状況における共助システムの効果

5.4. 両者実験の分析結果及び考察

5.4.4. 責任と貢献

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責任に関する複数回答では、全ての被験者が自分自身(受援者)に責任がある と答えている。共助システムの自動化レベルが異なっても、自分、相手、衝突 対象を選択した人数に殆ど差は無かった。システムに着目すると、半自動では 選択する被験者が殆どいないのに対し、自動では1/3の被験者が選択している。

この結果から、受援者の立場であっても支援者側の実験と同様に、共助システ ムの自動化レベルが高すぎると好ましくない責任の移譲が起こり易くなるこ とが確認できた。なお、単一回答では結果に大きな差は見られなかった。

図 5-18受援者の立場から見る事故回避に関する貢献の所在(複数回答)

図 5-19受援者の立場から見る事故回避に関する貢献の所在(単一回答)

13 13

1214 1315 1114

12

1 0 1

0 3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動 選

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

5

3 4

3 3

7 7

9

4

0 0 0

0 3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動 選

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

100

貢献に関する複数回答では、半自動に比べ自動において相手(支援者)が貢献 しているという意識を持つ被験者が少なくなっている印象を受ける。これは単 一回答において同様の傾向が見られるが、自動では特に相手(支援者)を選択す る被験者が少ない分、システムを選択する被験者が多い。この結果から、共助 システムの自動化レベルが高すぎると他者からの支援を受けていること、他者 と助け合って安全を確保しているという意識が弱くなる可能性があると考え られる。

図 5-20 は支援者の立場から見る事故に関する責任の所在を複数回答で、図 5-21 は単一回答で調査した結果を示している。また図5-22は支援者の立場か ら見る事故回避に関する貢献の所在を複数回答で、図 5-23 は単一回答で調査 した結果を示している。(その他を選択した被験者は0人)

図 5-20 支援者の立場から見る事故に関する責任の所在(複数回答)

図 5-21 支援者の立場から見る事故に関する責任の所在(単一回答)

8 8

6

1 2

5

1313 14 13

12 12

0 3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

3

1 2

0 0 1

9 10

9

3 4

3 0

3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

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責任に関する複数回答において、自分自身(支援者)、相手(受援者)、衝突対象 に責任があるという意識を持つ被験者の数に大きな違いは見られなかった。一 方で、システムに着目すると、自動化レベルⅡとⅢでは選択する被験者が殆ど いないのに対し、レベルⅣでは 1/3 の被験者が選択している。この結果から、

支援者の立場であっても受援者の立場と同様に、共助システムの自動化レベル が高すぎると好ましくない責任の移譲が起こり易くなることが確認できた。な お、単一回答では結果に大きな差は見られなかった。

図 5-22 支援者の立場から見る事故回避に関する貢献の所在(複数回答)

図 5-23支援者の立場から見る事故回避に関する貢献の所在(単一回答)

15 14

9

1214 1314 1413

1 0 1

0 3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動 選

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

7 8

3 2 4

5 5 6 5

0 0 0

0 3 6 9 12 15

ガイド無 ガイド有 自動 選

択 人 数( 人)

①自分 ②システム

③相手(受援者or支援者) ④衝突対象

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貢献に関する複数回答においては、システム、相手(受援者)、衝突対象が衝 突回避に貢献したという意識を持つ被験者の数に大きな違いは見られなかっ た。一方で、自分(受援者)に着目すると、自動化レベルⅡとⅢでは殆ど全ての 被験者が選択しているのに対し、レベルⅣでは1/3の被験者は貢献の意識を持 つことができず、半自動と自動の間には大きな差があると考えられる。単一回 答においては、レベルⅣでは特に相手(支援者)を選択する被験者が少ない分、

システムを選択する被験者が多い結果が得られた。

これらの結果から、責任と貢献に関する仮説D)は採択できる。自分が他者の 安全確保に関わっており、また自分の安全確保には他者が関わっているという 共助の意識を強くするためには、完全な自動ではなく自主的な部分を残した自 動化レベルⅡやⅢが好ましい。

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