3. 受援者に与える効果
3.2. 受援者実験の方法
3.2.3. 受援者実験の概要
以下に実験の概要を記す。
日程
2012年6月9日~7月1日
被験者
報酬が支払われた外部からの参加者
男性10名、女性6名、計16名(23~25歳[学生2名])
場所
国立大学法人 電気通信大学
東2号館 512 ドライビングシミュレータ室
実験装置
三菱プレシジョン製の室内定置ドライビングシミュレータ
システム構成図(図3-5参照)
ドライビングシミュレータとスクリーンの位置関係(図3-6参照)
ドライビングシミュレータの外観(図3-7参照)
図 3-5 ドライビングシミュレータのシステム構成図
主計算機
映像作成用 計算機
運転装置
正面用 プロジェクタ
右側面用
プロジェクタ
29
図 3-6 ドライビングシミュレータとスクリーンの位置関係
図 3-7 ドライビングシミュレータの外観
ドライビング
シミュレータ ( 運転席 )
前スクリーン
(120-inch)
被験者
45 °
30
シナリオ
市街地を模したコース上に 5 種類の20~25分程度で完走できるシナリ オを用意し、各シナリオには以下に示す4種類の右直事故が起き易い状況 をイベントとして組み込んだ。図3-8にそれぞれの状況を示す。
(1). 通常
支援者の同一車線後方より衝突対象が接近する。
(2). 歩行者有り
右折先の横断歩道に歩行者がいる。ドライバは歩行者に注意を奪われ、
右直事故に対するリスク認知が難しくなると考えられる。
(3). サンキュー事故
死角を作る対向車両に道を譲られる。受援者は支援者からのパッシン グによって右折を促され、衝突対象に対する注意が薄れると考えられる。
(4). 片側2車線
片側2車線の交差点を右折する。死角を作る支援者の陰に直進・左折 車線を走行する車両が隠れている。
図 3-8 各シナリオに組み込んだ4種類のイベント
右直事故
No.3 サンキュー事故
No.2 歩行者有り
No.4 片側 2 車線 No.1 通常
右直事故 道を譲る
右直事故
注意力分散 右直事故
31
実験順序
被験者にはドライビングシミュレータでの走行に慣れてもらうための 5 分程度の練習走行の後、合計 5 回の走行実験を実施した。5 回の走行のう ち、1 回目と 5回目は共助システムが存在せず警告提示がないシナリオ、
2~4 回目は共助システムが存在し警告提示あるシナリオである。2~4 回 目の走行では1.5~2.5秒前、2.5~3.5秒前、3.5~4.5秒前という警告提示 タイミングの異なる3つのシナリオを走行した。2~4回目の走行はデータ 分析時に順序効果の影響を小さくするために被験者ごとにシナリオ順序を 入れ替えて実施した。警告提示タイミングは図 3-9 に示すように、衝突対 象となる車両が衝突予測位置に到達するまでの時間を用いて表現している。
図 3-9 警告提示タイミングの定義
教示内容
実験中、被験者は実験実施者からの指示に従い進路を変更するが、それ 以外はドライビングシミュレータ上で再現されている交通標識に従って運 転するように指示を出した。
被験者には1回目と2回目の走行の間に図3-3及び図3-4を印刷した紙 を用いて想定システムに関して説明した。その際、車体の色が変わること で他車両から警告が提示されることは説明するが、その警告が右直事故の リスクに対する警告であることは伝えていない。
~1.52.5~2.5秒前の警告秒前の警告 2.52.5~~3.53.5秒前の警告秒前の警告 3.53.5~秒前~の警告4.5秒前の警告
32