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課題と今後の方向性

第 8 章 総合考察

8.3. 課題と今後の方向性

最後に本研究の限界を述べる。まず質的データ量の不十分さが挙げられる。内藤 (2012:

11) が述べるように,「特定個人を詳細に分析することは,個別的普遍性だけでなく,共通 的普遍性の解明をも目指すことになる」。しかし,その個人から収集したデータの量が,詳 細な分析のためには十分ではなかったと考える。ひとりひとりの教師に対して,より時間を かけた調査やフォローアップの調査を今後の課題としたい。また,結果の信頼性を高めるた めには,個々の教師からより多くのデータを集めると同時に,異なった環境におけるさらに 多くの教師を対象としたデータを集める必要があると考える。さらに,今回は環境要因,教 師の認知面,感情面,行動面として8つの変数を取り上げて,混合研究法による分析を行っ てきた。しかしこれらの変数によって教師の本質が捉えられたとは言えない。研究の結果か らは,教師をとりまく現実は複雑であり,多くの変数が錯綜しながら関わっていることが明 らかとなった。そうした複雑な現実を解明するには,より包括的に研究対象に迫る必要があ る。

しかしながら,そうした限界にも関わらず,この研究は質問紙調査による数値的な分析か らは読み取ることができなかった日本の小学校教師をとりまく複雑な現実の一端を明らか にすることができたと考える。そして,ここで得られた示唆は,小学校教師たちを支援する 望ましい方策や教員研修を考える上で貴重な情報となるものであると信じる。

本研究は言語教師としての小学校教師とそれをとりまく環境との関係を探究してきた。

教師のいかなる面がどのような要因やメカニズムで変化しているのかを詳細に検討するに は,大量の被験者を調べるのではなく,事例研究に頼らざるを得ない。学校は生きた組織と して,生徒や教師のメンバーが入れ替わってもその学校がもつ文化は継承されていく。その 中で個々の教師の認知,感情,行動が形作られていく。そこから,今後も似通った文脈にあ る教師のビリーフのパタンを特定していくような研究を積み重ねることが,教師の理解,し いては英語教育の理解と改善につながるものと考える。

140 謝 辞

本研究を遂行し,学位論文をまとめるに当たり,多くのご支援とご指導を賜りました。

指導教員であります,北海道大学 河合靖教授には,常に核心をついたアドバイスと多くの 貴重な示唆を賜りました。河合先生からは,研究に向かう姿勢だけでなく温かく粘り強く学 生の指導に当たられる姿から指導者としてのあり方も教えられました。心から感謝いたし ます。

またご多忙の中,たくさんの貴重なご助言やご指摘を賜りました北海道教育大学 萬谷 隆一教授,北海道大学 山田智久准教授にも心より感謝いたします。特に萬谷先生には,小 学校英語教育について多くのことを学ぶ機会を与えていただきました。私の研究のすべて の発端は萬谷先生とかかわらせていただいた研究にあります。また山田先生には,教師のビ リーフ研究の専門家として,多くの貴重なアドバイスと示唆をいただきました。本当にあり がとうございました。

また北海道科学大学 秋山敏晴教授に対し,中学校教師であった私を大学での研究とい う世界に導いてくださいましたことに,深く感謝いたします。秋山先生なくしては,今の私 はありませんでした。

そして,私の共同研究者としていつも研究に寄り添ってくださった,北海道教育大学 志 村昭暢准教授にも,深く感謝いたします。常に鋭く的確なご指摘に,どれほど助けられたこ とか図りしれません。また北海道医療大学 長谷川聡先生には,ことのほか多くのことを教 えていただきました。統計に関してのご指導をいただきながら,数字やデータの背後にある 人を見つめることの大切さを教えていただきました。本当にありがとうございました。北海 道文教大学 三ツ木真実先生には,本研究の質的分析において多大なご協力をいただきま した。心より感謝いたしております。

そして,北海道科学大学名誉教授 佐藤行敏先生は,いつも私たちの小学校英語教育に関 する研究活動を暖かく見守ってくださり,たくさんの貴重な資料を提供してくださいまし た。また北海道大学名誉教授 浪田克之介先生におかれましても,常に暖かく私の研究を見 守り,応援をしてくださいました。お二人に対しましても深く感謝いたしております。

北海道科学大学情報メディア工学科 今村泰斗氏に対しても,随所で信頼できる仕事ぶ りで研究の手助けをしてくれたことに感謝いたします。

そして,北海道科学大学機械システム工学科の教員の皆様にも心より感謝申し上げます。

博士課程に在籍している期間,いつも学科をあげてのご理解と暖かいご協力を感じており ました。ストレスなく楽しみながらこの研究を遂行することができましたことは,学科教員 の皆様のおかげであると感じております。

そして,何よりも多忙な中,本研究にご協力くださった小学校教師の皆様に心より感謝い たします。私がお目にかかった先生方はどなたも熱意ある素晴らしい先生でした。今後の小 学校教育に対して明るい未来を感じながらこの研究を纏めることができました。

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本研究は科学研究費基盤研究C (26370733) の助成を受けて行われました。深く感謝申し 上げます。

最後に,私が研究に向かっている間,常に寄り添い癒しとなってくれた母と愛犬ココ,友 人たち,そして叔母たちにも感謝の気持ちでいっぱいです。

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