第 3 章 解適合格子細分化結果(静粛超音速研究機モデル)
3.1 解析条件
3.1.1 解析対象および解析条件
本解析に用いたモデルは図3.1に示す静粛超音速機形状(S3TD形状)を用いる.図3.2図に示すようにモデル全長を1と して初期格子を生成した.初期格子点数は約125万点である.
流体解析条件はHexaGridを用いて行われた際の解析条件(表3.1)とし,マッハ数M=1.6,迎角α=3.5degで行った.
初期格子における定常解のCp分布を図3.3および図3.4に示す.他の解析対象と同様に衝撃波の減衰が生じている.モデ ル下面のCp分布をみると,先端部の衝撃波による高圧部後方に比較的弱い圧縮領域(A),翼根の中腹の高圧領域(B),後 部胴体の揚力発生部(C)と複数の衝撃波の発生し,圧力場は複雑になることが予想される.
圧力波形取得はモデル直下と円周方向で行い,それぞれに適した解適合格子の設定および解析を行う.モデル直下
方向はh/L=0.5,1.0,2.0における圧力波形の取得を行い,h/L=2.0の圧力波形はHexaGridを用いた解析データとの比
較を行う.円周上の解析ではR=L円周上の中心角θ=0,15,30,45degにおける圧力波形の取得を行う.
表3.1 流体解析条件 主流マッハ数 1.6
迎角 0°
圧力波形取得位置
h/L=0.5, 1.0, 2.0 (モデル直下) θ=0, 15, 30, 45 (R=1円周上)
図3.1 静粛超音速研究機モデル(S3TD)3.5次形態
(d) モデル直下圧力波形取得位置 (e) 波形取得位置(R=L円周上) 図3.2 S3TD形状初期格子および圧力波形取得位置
図3.3 初期格子定常解(Cp分布)
h/L=0.5 h/L=1.0
h/L=2.0
θ4=45deg.
θ3=30deg.
θ2=15deg.
θ1=0deg θ
R=L
h/L=1.0
h/L=2.0 h/L=0.5
(a)モデル上面
(a)モデル下面 (c)格子全体図
モデル直下圧力波形取得位置 波形取得位置 円周上 図 形状初期格子および圧力波形取得位置
図 初期格子定常解 分布
θ θ θ
θ θ モデル上面
モデル下面 格子全体図
図3.4 モデル下面Cp分布
3.1.2 解適合格子法設定
本解析において,直下方向と円周上の圧力波形の2種類の解析を行う.モデル直下の解析には箱型の細分化領域を 用いる.円周上の解析には扇形の細分化領域を用いて解析を行う.解適合格子法の設定は表3.2の通りである.
細分化後の格子点数は,細分化判定領域の中に含まれる細分化領域に依存するため,複雑形状ほど多くの衝撃波・
膨張波が生じるため最終的な格子点数が増加する.同形状は低ブーム設計のために複数の衝撃波が発生し,細分化後 の格子点数が大きく増加することが予想される.格子点数増加を抑制するために,h/L=2.0前後までの解析であれば緩 衝領域の広さの影響が小さい事を考慮し,図3.5に示すように緩衝領域の広さを0.2とした.また,フィルタ指標の閾値 をモデル直下方向(Case1)で0.02に,より近傍の解析を行う円周方向(Case2)で0.03にそれぞれ引き上げた.
表3.2 解適合格子設定
Case1 Case2
フィルタ指標 EdgeError
フィルタ閾値 0.02 0.03 非等方性の考慮 ○
最大伸長率��ℎ� �7(≈2.6)
疎化 ○
最小格子幅 0.005 細分化内部反復数 3
判定領域形状 箱型 扇形
判定領域
0.0≤ � ≤10.0 R=1.2
−2.2≤ � ≤ 0.0 0≤ � ≤45 0.0≤ � ≤ 0.3 オフセット量0.3 緩衝領域広さ 0.2
A B C
(a) Case1 (b) Case2 図3.5 細分化領域設定図(xy断面)