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第 4 章 新サボ分離方法の開発

4.3 空力分離/固体衝突併用方式 ( ハイブリッドサボ分離法 )

4.3.2 空気力学的分離評価実験

評価実験には図4-7に示す試験模型,サボを用いた.試験模型はφ10 [mm], 全長30 [mm]の円柱で,その質量は 6.18 [g]である.サボの断面は幅及び高さが25 [mm]の正方形で,長さが30 [mm]である.試験模型はサボの中に25 [mm]

入るようになっている.サボ質量の違いによる影響を調べるために中央角柱部の高さが異なる 2 種類のサボを製作し た.それぞれの質量は5.6 [g] と11.0 [g]である.

(a) Projectile

(b) Light weight sabot

(c) Medium weight sabot

図4-7 サボ分離評価実験用の試験模型及びサボ

実験ではマッハ数1.4から 2.0で試験模型が飛行するように駆動ガス圧力を1.4 [MPa]から4.3 [MPa],試験チャンバ 圧を30 [kPa]から60 [kPa]まで変化させた.

以降実験結果について述べる.まず,制御変数をどのように設定すると飛行マッハ数がどのように変化するかにつ いて調べた.

加速部での試験模型及びサボの運動方程式は摩擦抵抗を無視すると以下の様になる.

( )

sabot projectile

front rear

m m

P P dt

x d

+

= A

2 2

(2)

ここでは,サボと試験模型が分離せずに一体として飛行しているので分母にサボだけでなく試験模型の質量も関係し てくる.図4-8にレーザーで計測した試験模型の飛行マッハ数に制御変数がどのように影響したかを示す.

図4-8をみると,試験模型の飛行マッハ数は駆動ガスの圧力及び試験模型とサボの質量の和が支配的である事 がわかる.逆に抵抗として働く試験チャンバ圧力に関しては,試験模型の飛行マッハ数を決定する事に関して支配的 で無い事がわかった.このグラフが得られた事により,駆動ガス圧力及び試験模型とサボの質量の和が分かると,試 験模型が飛行するマッハ数を導ける.

入るようになっている.サボ質量の違いによる影響を調べるために中央角柱部の高さが異なる 種類のサボを製作し た.それぞれの質量は と である.

図4-7 サボ分離評価実験用の試験模型及びサボ

実験ではマッハ数 から で試験模型が飛行するように駆動ガス圧力を から ,試験チャンバ 圧を から まで変化させた.

以降実験結果について述べる.まず,制御変数をどのように設定すると飛行マッハ数がどのように変化するかにつ いて調べた.

加速部での試験模型及びサボの運動方程式は摩擦抵抗を無視すると以下の様になる.

( )

+

=

ここでは,サボと試験模型が分離せずに一体として飛行しているので分母にサボだけでなく試験模型の質量も関係し てくる.図4-8にレーザーで計測した試験模型の飛行マッハ数に制御変数がどのように影響したかを示す.

図4-8をみると,試験模型の飛行マッハ数は駆動ガスの圧力及び試験模型とサボの質量の和が支配的である事 がわかる.逆に抵抗として働く試験チャンバ圧力に関しては,試験模型の飛行マッハ数を決定する事に関して支配的 で無い事がわかった.このグラフが得られた事により,駆動ガス圧力及び試験模型とサボの質量の和が分かると,試 験模型が飛行するマッハ数を導ける.

図4-8 飛行マッハ数,駆動圧/サボとプロジェクタイルの質量の関係

図4-9はサボ分離部に設置された圧力センサの時間履歴を示している.この時の初期駆動ガス圧力は2.8 [MPa], 初期試験部圧は60 [kPa],サボ質量は11.0 [g]で試験模型の質量は6.18 [g]であった.圧力センサの示す1つめの圧力上 昇は加速部で発生した選考衝撃波による圧力上昇であり,2つめの圧力上昇はサボのピストン効果によって誘起された 圧力上昇である.その後の圧力が急激に低下する部分でサボが圧力センサを通過している.ここで,圧力が低下する のはベント部で駆動ガスが排出された為である.圧力変化の前後100 [ms]を平均した値を分離部でのサボ前面圧力とサ ボ背面圧力とした.

図4-9 分離管内の圧力時間履歴 1.3

1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2 2.1

0 100 200 300

Mach number

Pdriver [MPa] / (mprojectile+msabot) [g]

Test chamber 30 kPa Test chamber 40 kPa Test chamber 50 kPa Test chamber 60 kPa

0 100 200 300 400 500 600

Over pressure [kPa]

Time

#10 sensor #11 Sensor

1 [ms]

図4-10 分離管直後におけるサボと試験模型の様子

図4-10はサボ分離部下流端を可視化した時の画像である.図中の中心の影の部分が試験模型で,白い矢印の部分 がサボの先頭である.各実験でこのような瞬間の画像から分離距離を計測した.まず試験模型の先頭がサボの先頭か ら何[mm]離れているのかをピクセルから計測する.試験模型はサボからもともと5 [mm]出ているので,計測した値か

ら5 [mm]引いたものを分離距離とした.

次の図4-11 に11番センサでのサボ前後での圧力差をサボ質量で割ったものに対する分離距離のグラフを示す.

図4-11 サボ分離距離とサボ前後の差圧/サボ質量の関係

図4-11より,飛行マッハ数が速い場合に多少分離距離が短くなっているケースがあるが,サボの前後圧をサボの 質量で割ったものが分離距離と比例している事が確認でき,サボ分離部内での運動方程式がおおむね現象を表してい ることが確認できた.

そこで,サボ前後の圧力が制御変数とどのような関係にあるか知る必要がある.

まず,分離部内でのサボ背面圧について検討する.サボの背面の圧力は駆動ガス圧力及び飛行マッハ数によって変 化するものと考えられる.

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

0 10 20 30

Separation distance [mm]

| Prear - Pfront | [kPa] / m_sabot [g]

M1.4 M1.7 M2.0

図4-10 分離管直後におけるサボと試験模型の様子

図4-10はサボ分離部下流端を可視化した時の画像である.図中の中心の影の部分が試験模型で,白い矢印の部分 がサボの先頭である.各実験でこのような瞬間の画像から分離距離を計測した.まず試験模型の先頭がサボの先頭か ら何 離れているのかをピクセルから計測する.試験模型はサボからもともと 出ているので,計測した値か ら 引いたものを分離距離とした.

次の図4-11 に 番センサでのサボ前後での圧力差をサボ質量で割ったものに対する分離距離のグラフを示す.

図4-11 サボ分離距離とサボ前後の差圧サボ質量の関係

図4-11より,飛行マッハ数が速い場合に多少分離距離が短くなっているケースがあるが,サボの前後圧をサボの 質量で割ったものが分離距離と比例している事が確認でき,サボ分離部内での運動方程式がおおむね現象を表してい ることが確認できた.

そこで,サボ前後の圧力が制御変数とどのような関係にあるか知る必要がある.

まず,分離部内でのサボ背面圧について検討する.サボの背面の圧力は駆動ガス圧力及び飛行マッハ数によって変 化するものと考えられる.

図4-12 サボ背面圧と駆動ガス圧力を飛行マッハ数で割った値との関係

図4-12にサボ背面圧と駆動ガス圧力を飛行マッハ数で割った値との関係を示す.試験模型を早いマッハ数で飛 行させるためには,駆動ガスの圧力を上げる必要がある.その影響無視するために,駆動ガス圧力を飛行マッハ数で 割った値と,サボ背後の圧力は 10番センサ及び 11 番センサのそれぞれで比例の関係にあることが実験結果より示さ れた.この時点で,飛行マッハ数は駆動ガス圧力とサボと模型の質量の和から求めることができ,駆動ガス圧力も制 御変数で分かっているので,それぞれのセンサ位置でのサボ背面圧力を求めることができる.

次にサボ前面圧力について検討する.分離部内の圧力センサで計測されたサボ前面圧力と速度及び試験チャンバ圧 力の関係を図4-13に示す.

図4-13 サボ前面の圧力と試験チャンバ圧と飛行速度の関係

図4-13よりサボの質量に関係なく,試験チャンバ圧力と飛行速度の 2 乗を掛け合わせた物とサボ前面の圧力はほ ぼ線形の関係になっているという結果が得られた.これにより,試験チャンバ圧及び飛行マッハ数はわかっているの で,サボ前面の圧力が制御変数から求めることができる.

また,10番センサ及び11番センサで同様の傾向が確認された.サボ前方の圧力上昇はサボの移動により誘起されて いるので,サボの速度がサボ前面圧力に影響している.また,圧力上昇割合はサボの速度できまるが,その上昇量は

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

0.0 1.0 2.0 3.0

Prear [kPa]

Pdriver [MPa] / Mach

#10 Sensor, Light Sabot

#10 Sensor, Medium Sabot

0 100 200 300 400 500 600

0 50 100 150 200

Pfront [kPa]

Pchamber [kPa] x Mach2

#10 Sensor, Light sabot #10 Sensor, Medium sabot

#11 Sensor, Light sabot #11 Sensor, Medium sabot

元の圧力で決まるので,試験チャンバ圧が影響している事も確認できた.

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