Table−5.1 教師を対象とした「関心・意欲・態度」の評価に関する質問項目
「関心・意欲・態度」の評価尺度の構成に関するアンケート
用語の定義を見て、それぞれの質問に関して日頃の授業ではどんなところを見ているか自由記述で記入してください。
〈用語の定義〉
「関心」→「生活や技術に対する関心」、「学習事項に対する関心」
「意欲」→「自ら学ぶ意欲」、「課題解決に対する意欲」、「生活で実践しようとする意欲」
「態度」→「工夫し創造する態度」、「技術を活用しようとする態度」「実践的な態度」
1.関心がある生徒の特徴はどんなところですか。 4.意欲がない生徒の特徴はどんなところですか。
2.関心がない生徒の特徴はどんなところですか。 5.望ましい態度の生徒の特徴はどんなところですか。
Table−5.2 「関心・意欲・態度」がある態度の予備調査項目
製作学習における「関心・意欲・態度」測定尺度(予備調査項目)
1. 真剣に授業に参加する
2. 方法や分からないところを先生に聞く 3。 作業が楽しい
4. 作業においていろいろなことを試す 5. 顔を向け、説明を聞く
6. 失敗したら悔しい 7. 説明を聞くとき、うなつく
8.作業中に他の生徒と授業以外の話をすることはない 9. 黙々と作業に取り組んでいる
10.分からないところは、まず自分で調べる 11. 製作物を適当につくることがある
12. 技術の授業は何のためにやるのかわからない 13. 製作は早く終わりたいと思うことがある 14. 周囲の友達と話ばかりする
15. 教室内の品物を大切にしない
16. 先生に授業に関係のない質問をよくする 17. 製作の仕方は、自分で考えないほうだ 18. 自分で方法を調べながら作業している 19.次の作業がに進みたくて仕方がない 20. 自分は作業方法を工夫している
21. 作業において大切な事項は記録している
22.
23.
24.
25.
26.
27.
28.
29.
30.
31.
32.
33.
34.
35.
36.
37.
38.
39.
40.
授業に関わることで、日常生活で疑問に思ったこと を先生に聞く
はっきりとした目標を持って作業している
「作業しなさい」と注意されるまで何もしない 作業するときは休憩が多い
作業を効率よく行っている 授業で習ったことを実行できている 工具の正しい使い方を習得している 材料(素材)を効率よく使っている 安全面に配慮した作業ができる
自己のアイディアを製作に生かそうとする 最後まで作り上げようと努力する 主体的な活動ができない 作業を他人に任せる
失敗するとすぐに諦めてしまう 周囲に気を配って作業はできない方だ なかなか集中して作業できない
材料(素材)をなくしたり、こわしたりすることが ある
道具の使い方が雑だと思う 失敗は自分の力で修正したい
43
Table−5.3 調査対象
生徒数 男子 女子 1年 2年 3年 担当教師
A中学校 a中学校 b中学校
38 Q05
Q0准
20 y04 y09
18 P01 X2
38 U7 U7
67 U4
71 V0
30歳男性 R1歳男性 R0歳男性
5.3 尺度構成の結果と信頼性の検討
予備調査項目を対象に対して実施した結果、Table−5.4に示すような結果が得られた。こ の結果からGP分析により有意な項目として抽出した結果をTable−5.5に示す。なお、 G P 分析では本来t検定を行うが、対象の人数が多いため手続きでも述べたように分散分析を 用いている。以降、抽出した項目については、製作学習における「関心・意欲・態度」の 評価尺度とする。
信頼性の検定として尺度構成したB中学校の生徒においての調査結果は、内部一貫性の 信頼性検定において信頼性係数α=0.87であり、尺度の信頼性は確認された。また、B中学 校の調査結果と福岡県のC中学校の各学年2クラス(内訳はTable−5.3)を対象に実施した 結果、Fig−5.1に示すように項目毎の平均得点において、中学校B−cの問に相関係数r=
0.92(:F(1,27)=140.06衷密)の強い有意な相関が認められた。また、中学校B、Cにおける各学 年、男女間の相関を求めたところ、学年においては、1年一2年(Fig−5.2)の問に相関係
数r=0.90(F(1,27)=117.99**)、2年一3年(Fig−5.3)の間にr=0.91(F(1,27)=136.47**)、
1年一3年(:Fig−5.4)の間にr=0.91(F(1,27)=137.08**)のいずれも強い有意な相関が認め られた。
男女間(:Fig−5.5)においては、相関係数r=0.84(F(1,27)=66.41*歯)の強い有意な相関が認め られた。
平均
Table・5.4
標準偏差
予備調査項目のGP分析結果
F(L100)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10>
11)
12)
13)
14)
15)
16)
17)
18)
19.)
3.06
2.73
2.63
2.63
198
2,75
2.63
3.06
2.12
3.73
2.75
2.86
2.22
2.14
1.71
2.22
2.00
2.39
2.25
0.89
0,63
0.99
0.56
0.83
0.74
0.77
0.85
0.81
0.56
0.76
0.93
0.9准
0.84
0.82
0.77
0.66
1..01
0.81
3.68
28,.97
23.40
75.35
40.72
37.19
8.70
41.83
60.98
3.84
32.41
44.04
49.86
5.24
17.16
39.37
37,42
35.39
50.74
平均 標準偏差 F(1」00)
20)
21)
22)
23)
24)
25)
26)
27)
28)
29)
30)
31)
32)
33)
34)
35)
36)
37)
1.86
t75
1.59
3.00
准.90
2.35
2.73
1.88
3.06
2.55
2.29
3.00
2.61
2.16
2.80
2.55
2.33
2.78
0.56
0.79
0.72
0.74
0.66
0.81
0.89
0.90
0.70
0.67
0.69
0.86
0,77
0.83
0.82
0.72
0.83
0.89
75.03
8.03
5.68
49.33
38.03
47.65
4,30
20.62
4嘘.75
24,29
55.73
8.73
29.99
52,30
8.947
25.43
38,01
47.31
**
**
**
**
**
**
*
**
**
**
*.*
**
**
**
**
**
**
**
*央 <0.01、 噛「<0.05、 †<0.1
45
Table・5.5 分析による有意な項目
抽出した項目
2)
3)
4)
5)
6)
8)
9)
11)
12)
13)
15)
16)
17)
18)
19>
真剣に授業に参加している
方法や分からないところを先生に聞く 集中して作業に取り組んでいる 分からないところは、まず自分で調べる 製作物を適当につくることがある 作業する事が楽しい
作業においていろいろなことを試す 説明している人の方を向いて話しを聞く 失敗したら悔しい
製作は早く終わりたいと思うことがある
作業中に他の生徒と授業以外の話をすることはない 製作の仕方は自分で考えないほうだ
自分で方法を調べながら作業している 次の作業に進みたくて仕方がないことがある 作業するときに休憩が多い
20)
23)
24)
25)
27)
28>
29)
30)
32)
33)
34)
35)
36)
37)
自分は作業方法を工夫している
「作業しなさい」と注意されるまで何もしない 作業を効率よく行っている
失敗するとすぐに諦めてしまうほうだ 授業で習ったことを家庭などで実行できている 道具の使い方が雑だと思う
工具の正しい使い方がわかっている 材料(素材)を効率よく使っている 安全面を考えた作業ができる
自己のアイディアを製作に生かそうとする 最後まで作り上げようと努力する 自分自身で考えて活動ができない 作業を他人に手伝ってもらう事が多い 失敗は自分の力で修正したい
排除した項目
1)
7)
10)
14)
21)
先生に授業に関係のない内容の質問をよくする 技術の授業は何のためにやるのかわからない
教室(技術科室や家庭科室)の品物をわざと傷つ けたりすることがある
説明を聞くとき、うなついている 作業において大切な事は記録している
22) 授業に関わることで、日常生活で疑問に思ったこ とを先生に聞く
26) 周囲に気を配って作業はできない方だ
31) 材料(素材)をなくしたり、こわしたりすること がある
4
3.5
3
鴬 2.5
2
1.5
4
3,5 経 3 卦
α】2.5
2
1.5
t522.533.54
A中学校
Fig−5,1 構成尺度の中学校間における相関
◆
◆
◆
◆ 3
r=090
1,522533.54
1年
Fig・5.2 構成尺度の1年2年間の相関
4
3.5
3
蓄 2.5
2
1.5
◆
◆
8
4
3.5
3
嵩 2.5
2
1.5
◆◆
○
◆
r=0.91
r=0,91
1.522.533.54
1年
Fig−5.4 構成尺度の1年一3年間の相関
t522.533,54
2年
Fig・5.3 構成尺度の2年一3年間の相関
4
3.5
3
2,5
2
t5
◆、
◆ ◆ 窃 ◆
◆
◆3◆ 「ニα84
准.5 2 2.5 3 3.5 4
男子
Fig・5.5 構成尺度の男女間の相関
47
5.4 結言
本研究において製作学習における「関心・意欲・態度」の評価尺度を構成することがで きた。しかし、この尺度を用いた具体的な方法は検証されていない。今後、「関心・意欲・
態度」の評価における具体的な研究が望まれる。今後の方向性としては、評価尺度に関す る妥当性の検証、評価尺度の信頼性向上、評価尺度を用いた具体的評価法の開発が考えら れる。まず、評価尺度の妥当性及び信頼性の検証事項としては、繰り返し調査に耐えられ る尺度であるか。また、尺度から得られるものが製作学習における「関心・意欲・態度」
があるか否かを客観的に投影することができるかなど、教育現場における調査によって尺 度の精度を向上させる必要がある。また、評価尺度を用いた具体的な評価法の開発につい ては、少なくとも現状の評価における問題点(1.3.2に述べるような)を改善できるような 方法を開発する必要がある。
以上のように基礎的研究における現状を把握し、これからにおいては方法の開発を行っ ていきたいと考える。
〈文献>
1)新村出(編)広辞苑(第四版)岩波新書 1996 2)小林篤 体育の授業研究 大修館書店 pp 170−222 3)井上二世 技術要素別解析・評価法の適用研究 pp.269−275 1990
1978
日本産業技術教育学会誌Vbl.33