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4 被災者の生活再建支援

今回の対応実績

◎ 被災者支援チームの設置

● 7月14日~

防災担当副知事をチームリーダーに、県庁各部局の次長級職員で構成する被災者支援チーム

(以下「チーム」)を設置。被災者支援に迅速かつ的確に対応できるよう、チーム会議の場で情報 の共有を図り、連携・協力して取組みを進めた。(チーム会議開催:9月末までに25回)

【主な取組み内容】

(1)被災者の生活再建支援

住宅相談、県営住宅・公営住宅・みなし仮設住宅等への受入れ、仮設住宅の建設、

健康管理、児童・高齢者・障がいのある人の福祉施設等への受入れ、災害ボランティ アへの支援等 など

(2)被災された商工業者、農林水産業者の事業継続支援

相談窓口の設置、低利融資の実施、観光に関する風評被害対策、農産物等地場産品 の販売促進 など

(3)被災自治体の行政運営支援

県、市町村職員の派遣(避難所運営・物資仕分け、罹災証明関係業務、災害復旧業 務支援等)、災害廃棄物処理対策における関係団体との調整等 など

(総合政策課)

評価できる点

◎ 県庁内各部局が連携して迅速な支援ができた

● 被災者支援チームとして副知事をトップに各部局次長級職員が一堂に会するため、チーム会 議の場で、各部が持つ被災地の状況、課題等を共有した上で、迅速に支援の方針等を決定するこ とができた。また、必要に応じて各部連携した支援を円滑に行うことができた。(総合政策課)

課題

◎ より効率的・効果的な支援のために、被災者支援チームの設置時期、組織をあらかじめ決めて おくことが必要

● 今回、急遽チームが設置されたことに伴い、事務局もその時点で対応可能な部署が臨時的に担 うこととなった。しかしながら、今後は、災害の発生が業務の繁忙期と重なるなど臨時的な対応

(1)被災者支援チーム

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が困難となる事態も考えられる。また、今回は、当該部署が災害対応業務に直接関わっていない ことなどから、事務局の役割は連絡調整が基本的となっていた。チームが確実に設置され、より 効果的に運営できるよう今後の体制等について検討が必要。

● また、チームが急遽設置されることとなり、各部においては、災害対応に追われる中で、短期 間でチーム立ち上げの準備作業を行うことが求められ、大きな負担となった。円滑な災害対応の

ためにも、被災者支援をどの段階でどのような手順で進めるのかを定めておくことも必要。

(総合政策課)

対応策

◎ 被災者支援チームを組織

● 今回のような大規模災害において被災者支援を円滑に行うために、全庁体制で方針等を決定 する「被災者支援チーム」を組織する。

今回の対応実績

◎ 被災者住宅支援窓口の設置、県営住宅等への一時入居受入れ

● 住宅が全壊、半壊等の被害を受け、住宅に居住することが困難となった被災者を支援するため、

県営住宅課に「被災者住宅支援窓口」を設置。 (県営住宅課)

● 県営住宅及び県公社賃貸住宅への一時入居を受け付けるとともに、入居可能な公営住宅等に 関する情報提供や住宅支援に関する相談対応を実施。 (県営住宅課)

相談件数(県営・公社住宅のみ) 122件

一時入居者数 世帯数・人数

延べ入居者数 現入居者数 県営住宅 25世帯74人 12世帯37人 市町村営住宅 62世帯144人 38世帯86人

県公社住宅 2世帯7人 1世帯4人

市公社住宅 3世帯6人 2世帯4人

計 92世帯231人 53世帯131人 (平成30年2月19日現在)

◎ みなし仮設住宅の提供

【提供の準備】

● 被害の状況に鑑み、県営住宅等への一時入居だけでは被災者に対応できないと判断し、直ちに

(2)住宅支援

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みなし仮設住宅(借上型応急仮設住宅)の提供を検討。 (住宅計画課)

● 「災害時における民間賃貸住宅の提供及び媒介に関する協定」に基づき、(公社)福岡県宅地 建物取引業協会(以下、宅建協会)に対し、みなし仮設住宅として利用可能な民間賃貸住宅の情 報提供及び被災者への賃貸について協力を要請。 (住宅計画課)

【入居者の募集、入居開始】

● 7月12日、朝倉市、東峰村及び添田町に「相談・受付窓口」を設置(朝倉市は避難所を巡回 する相談窓口も併せて設置)。

朝倉市及び東峰村には、窓口業務を支援するために職員を派遣。

(7月12日から8月27日まで延べ102人派遣) (住宅計画課)

● 宅建協会に対し、朝倉市の窓口に住宅のあっせん等に対応する相談員の派遣を依頼。

(7月12日から8月20日まで延べ141人派遣) (住宅計画課)

● 7月14日から申請を受付、7月18日から入居開始。(累計で291世帯751人が入居)

(平成30年2月19日現在) (住宅計画課)

● 朝倉市及び東峰村の復興計画策定にあたり、活用可能な補助事業等について情報提供、助言を

実施。 (住宅計画課)

◎ 木造応急仮設住宅の建設・提供

● 朝倉市及び東峰村からの要請を受け、木造応急仮設住宅の建設・提供を行った。

木造による仮設住宅建設については、県内の建設業関係3団体で構成する福岡県建築物災害 対策協議会との協定に基づき、同協議会会員の施工により実施。 (県営住宅課)

・建設戸数 107戸 (107世帯 221名)

第1期工期 7月19日~ 8月17日 57戸 第2期工期 8月19日~ 9月15日 43戸 第3期工期 9月20日~10月18日 7戸

市町村 建設場所 規 模

朝倉市 (85 戸)

杷木小学校運動場

(朝倉市杷木林田)

一般住戸 47 戸 [1DK:14 戸 2DK:23 戸 3K:10 戸]

福祉型住戸 1 戸 [2DK: 1 戸 ] 集 会 所 約 60 ㎡

みんなの広場

(朝倉市頓田)

一般住戸 27 戸 [1DK:14 戸 2DK: 9 戸 3K: 4 戸]

福祉型住戸 3 戸 [2DK: 2 戸 3DK: 1 戸]

集 会 所 約 40 ㎡ 朝倉ゲートボール場

(朝倉市宮野)

一般住戸 6 戸 [1DK: 2 戸 2DK: 3 戸 3K: 1 戸]

福祉型住戸 1 戸 [2DK: 1 戸]

東峰村 (22 戸)

旧宝珠山小学校運動場

(東峰村大字宝珠山)

一般住戸 20 戸 [1DK: 7 戸 2DK: 9 戸 3K: 4 戸]

福祉型住戸 2 戸 [2DK: 1 戸 3DK: 1 戸]

集 会 所 約 40 ㎡

4 被災者の生活再建支援

79 評価できる点

◎ 住宅確保の支援を迅速に実施

● 発災後直ちに、「被災者住宅支援窓口」を設置することにより、県営住宅等への一時入居や市 町村営住宅の相談窓口の案内など、住宅確保に向けた総合的な支援を迅速に行うことができ

た。 (県営住宅課)

◎ 県が住宅を借り上げるとともに、入居審査等の事務処理を合理的に行ったことで、みなし仮設

住宅を速やかに提供できた

● 「平成24年7月九州北部豪雨」の際のみなし仮設住宅は、被災市町村が借り上げて提供した が、今回は県が借り上げて提供した。このことにより、入居資格に係る住宅被害状況の把握等を 市村、みなし仮設住宅の提供準備を県が、それぞれ行うという役割分担が明確となったことで早 期に支援体制が整い、被災者への的確な相談対応と速やかな住宅提供を行うことができた。

(住宅計画課)

● り災証明書の発行に時間を要する中、「二次災害を受ける恐れがある」、「ライフラインが途絶 している」、「避難指示等を受けている」などにより、長期にわたり自らの住居に居住できない と市町村長が認める被災者の入居資格審査が円滑に行えるよう、市村と協議して事務の手順や 様式を定めることにより、速やかな入居を図った。 (住宅計画課)

● 損害保険料支払い後でなければ貸主が入居を認めないことが多いため、損害保険料の支払い を緊急払いで対応し、速やかな入居を図った。 (住宅計画課)

◎ 宅建協会が相談対応等を行うことで、みなし仮設住宅を円滑に提供できた

● 朝倉市に設置した「相談・受付窓口」に宅建協会から毎日会員(2~3名)を派遣してもらい、

被災者に対し直接、タブレットを使った物件紹介、仲介業者へのあっせん等を行ってもらったこ とで、賃貸住宅の情報提供、借上げ申請を円滑に行うことができた。 (住宅計画課)

◎ 防災協定の締結等、平常時からの準備により、木造応急仮設住宅を速やかに建設・提供

● 木造の応急仮設住宅の建設については、平常時から、標準となる平面プランの設定を行ってい たことや、福岡県建築物災害対策協議会と協定を締結し、作業員の手配、資材の入手についての 検討を行うなど体制整備を図っていたため、速やかに工事に着手することができた。

(県営住宅課)

● 発災直後から、朝倉市及び東峰村と応急仮設住宅の建設地や建設戸数について協議を重ね、併 せて、協定相手である福岡県建築物災害対策協議会と協議、準備を進めたことにより、速やかに

提供を行うことができた。 (県営住宅課)

4 被災者の生活再建支援

80 課題

◎ 木造の応急仮設住宅の設計上の工夫、供給体制の充実

● 施工をスムーズに行うため、細部の納まりの工夫などが必要。 (県営住宅課)

● 災害時における木造応急仮設住宅の供給体制の充実が必要。 (県営住宅課)

対応策

◎ 「福岡県応急仮設住宅建設・管理マニュアル」の内容の充実

● 応急仮設住宅の建設については、施工をスムーズに行うための細部の納まりの工夫、県産木材 等の利用推進のための協力事業者のリスト化等、「応急仮設住宅建設・管理マニュアル」の改訂 を行う。(平成29~30年度梅雨前) (県営住宅課)

◎ 平常時からの供給体制の充実

● 木造応急仮設住宅の供給体制の充実を図るため、新たな団体との協定締結に向けた協議を進 める。(平成29年度~) (県営住宅課)

● 県における応急仮設住宅の供給体制等について、市町村へ情報提供、説明を行う。

(平成29年度~) (住宅計画課・県営住宅課)

◎ 朝倉市及び東峰村から受託し災害公営住宅等を整備

● 自力再建が困難な被災者の住まいを確保するため、朝倉市及び東峰村から受託し、災害公営住 宅等を整備する。(平成30~31年度)

建設予定戸数 朝倉市:83戸、東峰村:16戸 (県営住宅課)

今回の対応実績

◎ 感染症発生予防のための消毒液の供給(再掲)

● 東峰村及び東峰村小石原支所より、消石灰(消毒剤)が不足しているとの相談があり、農業共 同組合(JA)と調整を図り、現地へ供給されるよう手配を行った。(がん感染症疾病対策課)

● 避難所に十分な手指消毒液が行き渡るよう手指消毒液100本を購入し、北筑後保健福祉環 境事務所に搬入し、健康管理支援チーム等により順次避難所への配布を行った。その後、手指消 毒液50本を追加購入し、必要に応じて再配布した。 (がん感染症疾病対策課)

● 東峰村小石原支所から要請があったため、自宅にいる被災者に手指消毒液60本を提供した。

(がん感染症疾病対策課)

(3)生活支援