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4. 有効性の概括評価

4.3 臨床有効性データに含めた試験の概要

全体として、第2相試験6試験で、臨床用量又は有効性をサポートするデータが得られ、国内 で実施した1試験を含む第3相試験4試験で、LDV/SOF投与レジメンの主な臨床有効性データが 得られている。

第2相試験では、SOF及びLDVの用量選択の裏付け[P7977-0221試験、P7977-0422(PROTON)

試験及びGS-US-248-0120試験(本項、第4.4.1章及び第2.7.3.2.1.2.1項)]、未治療及び前治療のあ るジェノタイプ 1 の HCV 感染患者の臨床有効性データ[P7977-0523(ELECTRON)試験及び GS-US-337-0118(LONESTAR)試験(本項、第4.4.2.1.2章; 第2.7.3.2.2.1.2項)]、並びに未治療 のジェノタイプ3のHCV感染患者の臨床有効性データ[P7977-0523(ELECTRON)試験Part 6、

投与群18(第2.7.3.2.2.1.1項)]が得られている。

第3相臨床試験4試験[GS-US-337-0113試験、GS-US-337-0102(ION-1)試験、GS-US-337-0109

(ION-2)試験及びGS-US-337-0108(ION-3)試験]はLDV/SOF配合錠を用いて実施された(本

項、第4.5章、第2.7.3.2.3項)。GS-US-337-0113試験では、未治療及び前治療のあるジェノタイプ

1(1a及び1b)の日本人慢性HCV感染被験者を対象にLDV/SOF±RBVの12週間投与を評価した。

本試験では代償性肝硬変を有する HCV 感染患者の組入れを最大で 40%まで可能とした。

GS-US-337-0102(ION-1)試験及びGS-US-337-0109(ION-2)試験では、未治療のジェノタイプ1 HCV感染患者及び前治療のあるジェノタイプ1 HCV感染患者を対象に、それぞれ12週間又は24

週間の LDV/SOF±RBV投与を評価した。両試験では、代償性肝硬変を有する HCV感染患者の組

入れを最大で20%まで可能とした。GS-US-337-0108(ION-3)試験では、未治療のジェノタイプ1 HCVに感染した非肝硬変患者を対象に、8週間のLDV/SOF±RBV投与と12週間のLDV/SOF投与 を評価した。上記第3相試験の概要を表2.5.4 - 2に、詳細については第2.7.3.1.1.2.2項に示す。

• GS-US-337-0113試験は第3相多施設共同ランダム化非盲検試験であり、未治療及び前治療

のあるジェノタイプ1の日本人HCV感染患者にLDV/SOF±RBVを12週間投与したとき の抗ウイルス効果、安全性及び忍容性を評価した。本申請には、全ての被験者が治験薬投 与終了12週後の来院を完了した時点、又は試験を早期中止した時点での主要安全性評価 項目の解析結果及び主要有効性評価項目(SVR12)の解析結果を含めた。未治療の被験者 約150例をLDV/SOFを12週間投与する群(投与群1)又はLDV/SOF+RBVを12週間投 与する群(投与群2)のいずれかに1:1の割合でランダム割付けした。前治療のある被験 者約150例についてもLDV/SOFを12週間投与する群(投与群3)又はLDV/SOF+RBVを 12週間投与する群(投与群4)のいずれかに1:1の割合でランダム割り付けした。未治 療の被験者の投与群1又は投与群2へのランダム割付けは、スクリーニング時の肝硬変の 有無により層別化した。前治療のある被験者の投与群3若しくは投与群4へのランダム割 付けでは、スクリーニング時の肝硬変の有無及び前治療への反応性に基づく分類(無効、

再燃/ブレークスルー、IFN治療不耐容)により層別化した。スクリーニング時に

Child-Pugh 分類Aの代償性肝硬変を有する被験者を最大40%まで組入れ可能とした。有 効性の主要評価項目は最大の解析対象集団におけるSVR12とした。未治療の被験者のう ち肝硬変を有していない被験者では、Hochberg検定法を用いて、有意水準0.05で、ファ ミリーワイズの第一種過誤率(family-wise type I error rate)を確実にコントロールし、投与

群1及び2のSVR12率を、両側直接確率1標本二項検定を用いて、補正したヒストリカ

ルコントロールのSVR率である63%と比較した。未治療で肝硬変を有する被験者及び前 治療のある被験者では、各群のSVR12率について、二項分布(Clopper-Pearson法)を用 いて点推定及び正確な両側95%信頼区間を算出した。副次的有効性評価項目は、ウイルス 学的治療不成功、SVR4及びSVR24を達成した被験者の割合、投与中にHCV RNAがLLOQ 未満となった被験者の来院ごとの割合、並びにHCV RNA量(log10 IU/mL)とベースライ

ンからWeek 12までの変化量及びウイルス学的耐性分析などとした。

• GS-US-337-0102(ION-1)試験は第3相多施設共同ランダム化非盲検試験であり、未治療

のジェノタイプ1のHCV感染患者にLDV/SOF±RBVを12週間又は24週間投与したとき の抗ウイルス効果、安全性及び忍容性を評価した。約200例の被験者を組み入れた後(パ

ートA)、中間解析実施時点での観測された傾向に基づき条件付き検出力アプローチを用

いて、LDV/SOF±RBVの12週間投与の無益性を評価した。条件付き検出力が5%以上(ウ イルス陰性化率の観測値60%以下に相当)となった場合に、無益と判断して試験を中止す ることとしたが、5%以上とはならなかった。その後、約600例の被験者を追加し、4つの 投与群にランダム割り付けした(パートB)。合計870例の被験者を以下の4つの投与群 のいずれかに1:1:1:1の割合でランダム割付けした:LDV/SOF(90 mg/400 mg)を24 週間(投与群1)、LDV/SOF(90 mg/400 mg)+RBV 1000又は1200 mg/日の1日2回(BID)

分割投与を24週間(投与群2)、LDV/SOF(90 mg/400 mg)を12週間(投与群3)及び LDV/SOF(90 mg/400 mg)+RBV 1000又は1200 mg/日のBID分割投与を12週間(投与群

4)。ジェノタイプ(1a、1b又は1a/1b混合)及びスクリーニング時の肝硬変の有無によっ

て被験者を層別化し、ランダム割付けした。治験薬を1回以上投与された被験者865例中 136例(15.7%)でスクリーニング時に肝硬変が認められた。有効性の主要評価項目は、最 大の解析対象集団におけるSVR12(治験薬投与終了12週後のHCV RNA量がLLOQ未満 と定義)とした。今回の申請では、GS-US-337-0102試験の12週間投与群におけるSVR12 評価時点までの完全なデータを含めた。この方法についてFDAと協議し、LDV/SOF±RBV の12週間投与により、肝硬変を有する被験者及び有していない被験者のそれぞれ90.0%

以上でSVR12が得られた場合、LDV/SOFの初回申請には24週間投与群の有効性データ

は必要ではないとの見解に同意が得られた。したがって、今回の申請では、投与群3及び 4(12週間投与群)、並びにパートAの全ての被験者における有効性の主要解析の結果を 含めた。12週間投与群(すなわち投与群3及び4)の全ての被験者が治験薬投与終了12 週後の来院を完了した時点、又は試験を早期中止した時点で、主要有効性評価項目(SVR12)

の解析を行った。パートAに組み入れられた被験者については、治験薬投与終了24週後 の来院までに得られた全ての有効性及び安全性データを確定し、解析対象とした。パート Bに組み入れられた24週間投与群の被験者については、投与中の有効性及び安全性デー

タの全てを確定し、解析対象とした。また、データベース固定の時点で得られている投与 終了後の追加安全性データも含めた。最終解析は、全ての被験者が治験薬投与終了24週 後の来院を完了した時点、又は試験を早期中止した時点で実施する。これらのデータは最 終CSRにて報告する。有効性の主要解析では、4つの投与群それぞれのSVR12率を、両 側直接確率1標本二項検定を用いて、補正したヒストリカルコントロールのSVR率60%

と比較した。有意水準0.05でファミリーワイズの第一種過誤率(family-wise type I error rate)

を、また有意水準0.0125で各主要仮説それぞれの第一種過誤率を確実にコントロールする ため、Bonferroni補正法を用いた。副次的有効性評価項目は、ウイルス学的治療不成功、

SVR4を達成した被験者の割合及びSVR24を達成した被験者の割合、投与中にHCV RNA がLLOQ未満となった被験者の来院ごとの割合、並びにHCV RNA量(log10 IU/mL)とベ ースラインからWeek 8までの変化量及びウイルス学的耐性分析などとした。また、探索 的有効性評価項目は、ALT正常化、健康関連QoL及び抗ウイルス活性と人口統計学的特 性及びベースライン特性との関連性などとした。

• GS-US-337-0109(ION-2)試験は第3相多施設共同ランダム化非盲検試験であり、前治療

のあるジェノタイプ1のHCV感染患者にLDV/SOF±RBVを12週間又は24週間投与した ときの抗ウイルス効果、安全性及び忍容性を評価した。被験者の約50%がPI+Peg-IFN+RBV レジメンによる前治療を受けていた。今回の申請では、全ての被験者が治験薬投与終了12 週後の来院を完了した時点、又は試験を早期中止した時点で実施した安全性及び有効性解 析の結果を含めた。中間解析には、全ての被験者について治験薬投与終了4週後の来院ま でに得られた安全性データ、並びに24週間投与群(投与群1及び2)の被験者については 治験薬投与終了12週後の来院まで、また12週間投与群(投与群3及び4)の被験者につ いては投与終了24週後までに得られた有効性データを含めた。スクリーニング後、441 例の被験者を以下の4つの投与群のいずれかに1:1:1:1の割合でランダム割付けした:

LDV/SOF(90 mg/400 mg)を24週間(投与群1)、LDV/SOF(90 mg/400 mg)+RBV 1000 又は1200 mg/日のBID分割投与を24週間(投与群2)、LDV/SOF(90 mg/400 mg)を12 週間(投与群3)及びLDV/SOF(90 mg/400 mg)+RBV 1000又は1200 mg/日のBID分割 投与を12週間(投与群4)。ジェノタイプ(1a又は1b;ジェノタイプ1a/1b混合の被験者 は1aとして層別化)、スクリーニング時の肝硬変の有無及びHCVの前治療に対する応答 性(再燃/ブレークスルー又は無効)により被験者を層別化しランダム割付けした。治験薬 を1回以上投与された440例の被験者(1例の被験者では同意撤回のため治験薬が投与さ れなかった)のうち88例(20.0%)でスクリーニング時に肝硬変が認められた。有効性の 主要評価項目は最大の解析対象集団におけるSVR12とした。有効性の主要解析では、4つ の投与群それぞれのSVR12率を、両側1標本二項検定を用いて、補正したヒストリカル コントロールのSVR率25%と比較した。有意水準0.05でファミリーワイズの第一種過誤 率をコントロールするため、Hochberg検定法を用いた。また、4投与群それぞれのSVR12 率について、Clopper-Pearson法に基づく両側95%正確信頼区間も算出した。副次的有効性 評価項目は、ウイルス学的治療不成功、SVR4及びSVR24を達成した被験者の割合、投与 中にHCV RNAがLLOQ未満となった被験者の来院ごとの割合、並びにHCV RNA量(log10