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考察

ドキュメント内 Doctoral Thesis (ページ 85-88)

第 4 章 3 次元的心筋摂取定量法の開発

4.4 考察

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元的心筋摂取定量法の開発が可能になる.模擬LBDファントムを作成することにより,

低カウント疾患を表現した.この模擬ファントムから得られたpolar mapカウントは

planarカウントと直線的な関係が確認された.このことは,polar map解析を用いて本

定量法へ適応可能であることを示しており,安定した心筋の同定手法として期待できる と考えられる.

4.4.3 polar map用CCF (𝐶𝐶𝐹𝑆𝑃𝐸𝐶𝑇)

123I-MIBGを封入した心筋ファントムを臨床と同じ幾何学的配置になるようにして撮影

し,Polar map解析から心筋のトータルカウントを得た.さらに,心筋内の放射能濃度 (MBq/ml) と単位時間あたりのカウント (cps) の比より 𝐶𝐶𝐹𝑆𝑃𝐸𝐶𝑇 を算出した.

polar mapにおけるピクセルのカウントは,心筋壁の最大カウントを反映したもので

あるが,planar画像とのカウント直線性が確認されているためCCFを作成することが できた.

本研究では吸収補正や散乱線補正は加味されていないが,正確なCCFを求めるにはこ れらの補正が必要になると思われ,今後の課題となる.また,ファントムの心筋とは異 なり,実際の心筋は常時動いていることから,この静的動的な違いの影響も含まれると 考えられ,これも検討課題となりうる.さらには,polar map解析においてはROI設定 の取り方にも影響を受けることが考えられる.特に心基部の設定においては変動要因と なりうる.将来的にROI設定が自動処理できるようになれば,この影響を小さくするこ とが期待できる.

4.4.4 SPECT uptake indexとH/Mの比較

planar画像とpolar map画像による心筋カウントは,ファントム実験同様に直線性が

保たれており,実際の臨床例においてもpolar map画像を用いることの妥当性が示され た.polar map解析では簡便に心筋全体を同定でき,多少の心筋局所的な低下部位があ っても容易にROI設定が行える.さらに言えば,PDやDLBのような無集積例でさえ も,肺や肝臓など隣接臓器を参考にすることで,心筋の大きさを推定してROI設定する ことが容易であった.これは,LBD疾患においては大きなメリットである.

polar map画像とCCFを作成したことで,3次元的心筋摂取指標を構築できた.ROC

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解析により,有意差は認められなかったものの,SPECT uptake indexはH/Mやplanar

uptake indexよりも診断能が高いという傾向が示された.LBDとnon-LBDのオーバー

ラップはSPECT uptake indexの方が最も少なかった.表4.3に各方法におけるLBDと

non-LBDのオーバーラップ人数とその割合を示す.planar画像を用いる2次元的解析法

では,オーバーラップの人数が多く,SPECT を用いることで大幅に減少していることが

わかる.planar画像では投影方向の位置情報が捉えられず,心筋全体の情報が埋もれてし

まっている現象だと解釈できる.一方,SPECT を用いることで,心筋全体のカウント情 報が得られ,より良く疾患の状態を表現可能になったと考えられる.

また,SPECT uptake indexは,入力および出力カウントを放射能濃度へ変換している ため,コリメータなどのシステム性能へ依存しないことが利点である.

表4.3 H/M,planar uptake index,SPECT uptake indexにおけるLBD群とnon-LBD 群のオーバーラップ数と割合.

Diagnosis Method n ( %)

LBD vs non-LBD

H/M 11 15.1

Planar uptake (%) 16 21.3

SPECT uptake (%) 4 5.3

LBD, Lewy body disease; H/M, Heart to mediastinum ratio

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