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極座標表示 (polar map)

ドキュメント内 Doctoral Thesis (ページ 30-33)

第 1 章 序論

1.2 核医学画像の撮像原理

1.2.5 極座標表示 (polar map)

極座標 (polar map) 画像とは心筋全体の薬剤集積状態をひとつの画像像で見渡せる表 示法である[23,51].polar mapは円形状で表示されるもので,心尖部から基部に向かって 押しつぶされたような画像となる.円の中心部は心尖部で外縁部は心基部を表している.

図1.8にpolar map画像作成の基本原理を示す.

図1.8 心筋壁に対するプロファイルカーブ

SPECT 再構成後,短軸像の中心部より外則に向かいプロファイルをとると,心内膜側

と心外膜側にかけての正規分布状のカウントカーブが得られる.このカーブのピークは最 高カウントを表しており,およそ心筋壁の中央部にあたる部分のカウントピーク値として カーブが得られる.心筋壁の大きな障害 (梗塞など) がある場合は,必ずしも心筋壁の中 央部が最高カウントを示すわけではない.

心基部から心尖部にかけての各短軸断面を得るとき,心内腔が確認できるドーナツ状の 短軸断面では図1.8のようにプロファイルカーブをとることができる.心尖部などは短軸 像からではなく,長軸断面上の心内腔中心部から心尖部外側へ向かって放射状にプロファ イルをとることで,カウントを得ることができる.

心筋の側壁から前壁,中隔,後壁と反時計回りにプロファイルを順次とり (図1.8),あ

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る短軸断面におけるプロファイルの最高カウント値を回転角度ごとに並べると,図1.9の よ う な カ ウ ン ト カ ー ブ が 得 ら れ る . こ れ を , サ ー カ ム フ ィ レ ン シ ャ ル カ ー ブ (circumferential curve) という.

図1.9 サーカムフィレンシャルカーブを複数断面で作成

図1.9のカーブは,ある短軸断面で得たカーブデータであるが,前壁や側壁などの筋 肉活動が盛んな部位では心筋が発達しているため,その最高カウント値も高くなる.こ のような解析を行うことで,各方向における最高カウントの関係を知ることができる.

このように,ある断面だけではなく,心基部から心尖部にかけて各断面のサーカムフィ レンシャルカーブをとり,断面ごとに並べると,図1.10のような直交座標図が得られ る.SPECT再構成画像での短軸,長軸などの断面図は,この直交座標系で表示されてい るが,この座標図は一般的な画像表示方法であり,画素の1辺の大きさが同じで正方形 状になっており,画像上のどの画素でも同じ大きさとなる.

サーカムフィレンシャルカーブデータから得られた直交座標を極座標変換するとpolar map画像を得ることができる.直交座標図上における心尖部側の断面を一点に凝縮し て,凝縮点が極座標系の中心部に位置するように一点化する.同時に反対側である心基 部側の断面を引き延ばして極座標系の中心部を取り囲むように円形状に変換すること で,polar mapを得ることができる.

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図1.10 直交座標から極座標への変換

直交座標図ではどの位置でも同じ大きさであり,表示される心筋障害の程度を面積の 広がりで知ることができるが,polar map画像では画像中心部と辺縁部では画素のサイ ズが異なることから,面積で障害の程度を図ることは困難である[33].しかし心筋の全体 像を俯瞰して観察することができるため,障害の分布を一度に観察することができる.

また,polar map画像上のピクセルに表現されている値は,画素で計数されたカウント 値ではなく,心筋壁プロファイル上の最高カウント値である.このことから,polar map 画像内の画素の最高値を100%とした相対的な表示で利用され,通常は定量画像としては 利用されない.

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ドキュメント内 Doctoral Thesis (ページ 30-33)

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