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本研究における倫理的配慮について

ドキュメント内 Doctoral Thesis (ページ 43-47)

2.1 本研究における倫理的妥当性

本研究の実施にあたっては,GCP,ヘルシンキ宣言,臨床研究に関する倫理指針に準拠 する.本研究による対象となる者(以下「対象者」という.)の不利益は発生しないが,対 象者の人権擁護には最善を尽くすこととする.

本研究の開始にあたり,医療法人敬愛会における倫理審査委員会および熊本大学大学院 生命科学研究部,臨床研究・医療技術承認にかかわる倫理委員会に申請され,承認されて いる.

本研究中で行われる医療行為については通常の診療にて行われる検査の範囲内であり,

研究参加者に対する行為の安全性は担保されている.本研究へ参加することによる対象者 への臨床的および経済的な利益や不利益はない.しかしながら,本研究に含まれる医療行 為には通常検査を含んでおり,研究対象者の病状を正確に知ることが可能となり,臨床的 に有益な情報を得ることができる.また,不利益としては使用薬剤による副作用が考えら れるが,本研究で用いる診断薬は日常診療において用いられるものであり,その可能性は 同様である.

研究への参加依頼を行う際には,研究の目的,方法を説明し,同意が得られた対象者へ 検査を実施する.その際には個人が特定されることがないこと,また研究協力への参加を 決定した後も自由に取り消すことが可能であることを伝える.

対象者の権利擁護のために,具体的に以下のような対策を講ずる.

2.1.1 本研究における対象者の人権保護

本研究における対象者の包括的同意は,社会医療法人敬愛会の個人情報に関する文書に より得られているが,その中にいつでも個人情報の使用の中止を申し入れることができる 旨説明されている.また,社会医療法人敬愛会および熊本大学医学部付属病院のホームペ ージ上で公開する事項の中に中止を申し入れるための窓口も掲載するため,自由に中止を 申し入れることが可能である.

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本研究における対象者の個人情報は,社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 核医学 検査室において削除され,画像には符号がつけられる.個人を特定するための対応表は,

社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 核医学検査室が保管するが,これらにより,個 人を特定することはできないことを伝え同意を得る.

また,本研究への参加は自由意志であり,研究の同意を得た後でも研究協力の中止や取 り消しができることを伝える.また,その申し出によっても不利益を被らないことを伝え て同意を得る.

対象者への研究依頼は,検査依頼医によって行われ,研究の目的,意義,方法を説明し,

同意が得られた対象者に検査を実施する.また,対象者となった個人や施設は特定されず,

また研究協力への参加を決定した後も,取り消すことができることを伝える.

インフォームド・コンセントに必要な項目を同意説明文中に記載する.同意書について は必ず文書にて研究開始前に取得し,核医学検査室にて保管する.

2.1.2 個人情報の保護の徹底

対象者には研究識別番号が付与され,個人情報と研究データの連結可能匿名化を行うが,

対象者の氏名等の個人情報は,共同研究機関へ知らされることはない.

画像データに含まれる個人情報は,管理責任者を決め一括して集中管理し,研究や研究 発表の際には患者情報の秘匿を徹底する.管理責任者は研究責任者とする.さらに,画像 の圧縮や暗号化による安全性の向上,氏名などの患者情報の削除,使用後のデータの削除 などを確実に行う.画像も個人情報であるが,その情報が外部に漏れることがないように 万全の体制で行う.また,本研究結果が公表される際にも個人情報が公表されることは一 切ない.

2.2 対象者の選択方法

2.2.1 対象者の選択および除外について

本研究の対象者は,神経内科専門医により神経内科疾患(主にPD,DLBおよび関連疾

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患)が疑われた外来患者を主な対象とし,その診断のために画像検査(心筋交感神経機能 シンチ)の依頼のある全例を対象とする.

研究の期間は,医療法人敬愛会理事長の承認日および熊本大学大学院生命科学研究部長 の承認日から平成30年3月31日までとする.

対象者の選択および除外については,基本的に検査を依頼する専門医によって行われる.

対象者となる者は,1) 通常の診断のために 123I-MIBG を用いる画像検査が依頼された外 来患者,2) 本研究の参加に関して同意が得られる者,3) 30分以上ガンマカメラのベッド 上で安静が可能と判断された者,として1)から3)すべてを満たす者で年齢や性別を問わな い.

本研究への参加除外については,1) 画像試験を望まない者,2) 本研究の参加に関して 同意が得られない者,3) 30分以上ガンマカメラのベッド上で安静が困難な者,4) 専門医 の判断により対象として不適当と判断された者とする.

本研究の中止基準については,1) 本研究の参加に関し同意の撤回があった場合,2)重篤 な有害事象を生じた場合,3) 検査開始後に検査続行が困難な状態(静止困難,検査拒否 等)が発生した場合,4) 検査予約日に来院しなかった場合,5) 次項で述べる本研究に使 用する画像データが得られない場合,として判断する.

2.2.2 本研究で用いる画像データ

本研究における撮像プロトコルを図 2.1 に示す.低中エネルギー汎用型 (low medium energy general purpose: LMEGP) コリメータを装着した検出器を胸部前面に配置し,

123I-MIBG 111 MBqをボーラス注入しながら,同時に経時的収集を20分間行う.経時的

収集中15から20分のタイミングにて胸部のplanar前面 (anterior: ANT) 像とplanar 左前斜位 (left anterior oblique: LAO) 像を各5分間収集し,引き続きSPECT撮像を行 う.

経時的収集の条件は,マトリクスサイズは128×128,収集倍率は1.45,ピクセルサイ

ズは3.3 mmで行った.planar収集の条件は,マトリクスサイズは256×256,収集倍率

は1.45,ピクセルサイズは1.7 mmで行った.SPECT収集の条件は,マトリクスサイズ

は,64×64,収集倍率は1.78,ピクセルサイズは5.4 mmで設定し,収集角度は360度

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(1検出器あたり180度),収集方式はstep & shootで楕円軌道,収集時間と投影方向は 20 (sec/view)で60方向とした.

すべての収集において,エネルギーウィンドウを159 kev±10%で設定し,2 検出器型

SPECT装置 e. cam signature (東芝社製) を用いて行った.また,散乱補正および吸収補

正は行っていない.

図2.1 本研究における撮像プロトコル概要

図2.1に示したプロトコル中,15分目 (早期相) のplanar像 (ANT, LAO) と3時間 目 (後期相) のplanar像 (ANT, LAO) は日常臨床で用いているプロトコルである.

本研究では,早期相のLAO画像および後期相のANTとLAO画像は本研究の解析対 象外とした.よって本研究で用いられる画像データは,経時的平面像 (dynamic planar 像) と早期相のplanar ANT像およびSPECT画像とした.

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