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ドキュメント内 思春期における美術教育の一考察 (ページ 71-75)

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 では、次は上のような方法で、自分で、  自分にとって大切なテー

マ 探すのである。この時期、学級では、良好なコミュニケーショ ン環境が出来、次の行事(合唱コンクール)に向かって、 「自分たち で曲をさがす」ということになる。つまり、今度は「自分達の手で」

という目的意識が出てくるのである。

1.月 目標【美術を学ぶ姿勢をつくる】

「鑑賞」

 自分でテーマをつくるという事は難しい。そこで、生徒は教科書の 掲載作品や美術全集からテーマを探そうとする。夏休みの課題「美術 館へ行こう」のレポートも動員して、美術鑑賞の入り口に導く。そし て、共感できる作品と自分のテーマを発見していくのだが、そこで次 に多様な表現方法にぶつかるのである。

 これは 美術を学ぶ 姿勢をつくることであり、テーマを決定し探 究していくという他教科にも共通の学ぶ姿勢である。中学校では、受 験を中心に考えたカリキュラムが多いが、こういつた自ら学ぶ姿勢に 導くカリキュラムが必要である。それには、 美術に直接触れる機会 を持つ事が必要である。例えば、美術館の見学や、文化財と直接触 れる事が出来る郊外学習を計画し、それまでに、そこで何を学ぶのか を、研究する。つまり、間接的知識と直接的接触による学びのちがい

を体験させるのである。

2・3月 目標【表現方法を考える】

[自分のテーマで油絵を描こう]

 これまでの美術鑑賞の中で、生徒は西洋美術が中心に扱われている ことに徐々に気づいてくる。教科書にも油絵の作品が多い。今まで描 いたことのない「油絵」とは何だということになり「油絵を描いてみ よう」という事になる。各自テーマを決め、構想を練り、エスキース を準備する。この構想を練る段階で、自分のテーマに添った 気持ち  (心・イメージ) を、どう見る人に伝えるかという事を中心にして、

造形要素の学習をする。

(注1)この時期までに、学級や学年集団づくりのなかで、集団討議 の指導が行われ、提案、討議、決定(問題解決)のプロセスをつくる 事が出来る環境が出来てくるので、授業においても利用できる。

(注2)この場合は1学期の[自分の頭像]制作にからめて、具象彫 刻に焦点を当てている。

〈中学校2年〉 テーマ『自然』

 中学校2年は、それまでの発達段階での自然との直接的体験をベー スにして、それを 捉え直し ながら、人間の自然認識の歴史である 美術の歴史を必然的にたどる学習をする。ゆえに、この学年のテーマ

を『自然』とする。

4・5・6月 目標【表現方法を考える】

[油絵を描こう]

   油絵の描き方 など、特定の表現方法は指 導せず、絵の具の特性と筆、一等(注1)の使

もとに、自分の表現方法を追求する。生徒には当初、何らかの油絵に 対するイメージがあるようで、始めて油絵を描くという興味と、絵の 具を思いきり塗っても塗り直せて失敗がないという安心感から、思い 切りよく塗り重ねて行くが、徐々に塗るだけでは絵にならないことが わかり、 かく ことに気づいてくる。つまり、材料や筆触などの触 覚的なものから視覚的なものに気づくのである。そして、次第に、絵 の具の混色、重色、筆の使い方にも注意するようになる。さらに、そ の過程において、様々な表現方法が発見される。それを捉えて、教師 は様々な表現方法と過去の美術作品との関係を解き明かす事となる。

ただし、この表現方法は、自分のテーマに添った 気持ち(心・イメ ージ) を、どう「表現」するかという方法である事を忘れず、何度

も 気持ち(心・イメージ) を確認しながら進めなくてはならない。

7月 目標【表現方法を考える】

[美術館へ行こう]

 1年時と同じように夏休みの課題とするが、油彩画の制作経験をして いるので、作者の気持ちや、より多様な表現方法への探究が深まる。

 9.月 目標【自然から美術を学ぶ】

 [水彩画の特徴を知ろう]

一度油彩画を描いてみると、水彩画と   の違いが見えてくる。小学校の

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  時、水彩画が苦手になったのはな ●瀞●●●○●●●●●●●●●●

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  ぜかを考えると、水彩画の材料や、、      ⑮

 韻、それに・水・という媒体の論題罎

 扱い方に細心の注意が必要である・

  ことがわかる。そこで、もう一度      ∫、  //t■L胆..1、瀦

  「色づくり」 (混色の練習)から

 始める。そして、その中で学ぶべき大切なことは、絵の具も水もその  他の材料も自然の物質からつくられているという事である。

10月 目標【自然から美術を学ぶ】

[石を描く]

 道ばたに落ちている一つの「石」も、自然の結晶であり、その中に 個々の歴史を持っている。その自然の結晶に「色づくり」で見つけた

自然の色を探しながら水彩で描くのである。そうすると、注意深く、

細かく(点描でもある)色が重ねられ、立体感も生まれてくる。そし て、それぞれの石の特徴(歴史)が浮かび上がってくるのである。そ の中で生徒は、一つの石を通して、自分と自然との直接的なつながり を感じるのである。これが日本人の伝統的な自然観であり、みずみず しい水彩表現に正に適しているように思える。

11月 目標【自然から美術を学ぶ】

[自然から学ぼう]

   [石を描く]から、更に、他の自然物からも直接学ぼうとする姿勢  を導く。身近な色々な自然物(木の葉、草花、貝殻…  )を集め描  いてみると、色だけではなく、様々な質感や、光や影の効果、

 それによる立体感表現が出来るようになってくる。

12・1・2月 目標【 自然 をテーマに描く】

[未来へ残す絵を描こう]

 こうして色々な自然物を描きながらその歴史をたどれば、 描ける という自信と共に、様々なイメージが浮かんでくる。そこには自然 と触れ合った経験が思い起こされ、生徒はそれをたどりながら、さら に自分のテーマを探すのである。大きな自然の中で遊んだ経験を持つ 子供は少なくなったが、公園や身近な場所に様々な遊びや思いが残っ ており、見慣れた場所が季節の光や夕日によって変化する感動や、よ く釣りにいく池や海での出来事など様々な思いや感動が出てくる。そ れを表現するために取材(スケッチ)をするのである。ここからさら

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