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4.2 線源を使用したデータとシミュレーションの比較
s35
Entries 843317
Mean 1408
RMS 5.206
/ ndf
χ2 36.2 / 30
Prob 0.2016
C 1904 ± 1253.8 c 1409 ± 0.4 σ 1.952 ± 0.072 D 1.148e+04 ± 1.520e+04 β 1.245 ± 0.235 G 11.95 ± 1.42 H 4.684 ± 0.604
Gamma Energy [keV]
1380 1390 1400 1410 1420 1430
Count
1 10 102
103
s35
Entries 843317
Mean 1408
RMS 5.206
/ ndf
χ2 36.2 / 30
Prob 0.2016
C 1904 ± 1253.8 c 1409 ± 0.4 σ 1.952 ± 0.072 D 1.148e+04 ± 1.520e+04 β 1.245 ± 0.235 G 11.95 ± 1.42 H 4.684 ± 0.604
152Eu) Gamma Ray Spectrum (
(a) 1408 keVピークへのフィッティング
h_gE
Entries 165576
Mean 5885
RMS 28.29
/ ndf
χ2 61.77 / 74
Prob 0.844
C −13.61 ± 8.07 c 5895 ± 1.5 σ 5.678 ± 1.301 D 72.2 ± 132.7 β 5.297 ± 3.235 G 0.3913 ± 0.3246 H 1.986 ± 0.327
Gamma Energy[keV]
5840 5860 5880 5900 5920 5940
Counts
0 10 20
h_gE
Entries 165576
Mean 5885
RMS 28.29
/ ndf
χ2 61.77 / 74
Prob 0.844
C −13.61 ± 8.07 c 5895 ± 1.5 σ 5.678 ± 1.301 D 72.2 ± 132.7 β 5.297 ± 3.235 G 0.3913 ± 0.3246 H 1.986 ± 0.327
115In) Gamma Ray Spectrum (
(b) 5892.5 keVピークへのフィッティング 図4.4 各γ線ピークへのフィッティング結果。(a)は152Eu線源の1408 keVピークへ のフィッティング、(b)はIn(n, γ)反応の5892.5 keVピークへのフィッティングである。
Gamma Energy [keV]
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
Sigma [keV]
0 2 4 6 8
/ ndf
χ2 7.492 / 3
Prob 0.05777
F 0.112 ± 0 A 0.0009027 ± 2.689e−05 B 1.389 ± 0.09156
/ ndf
χ2 7.492 / 3
Prob 0.05777
F 0.112 ± 0 A 0.0009027 ± 2.689e−05 B 1.389 ± 0.09156
Energy Dependence (Sigma)
(a) 標準偏差σのγ線エネルギー依存性 Gamma Energy [keV]
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
Tail [keV]
0 2 4 6 8 10
/ ndf
χ2 1.329 / 3
Prob 0.7222
I 0.9795 ± 0 J 0.1193 ± 0.1231 K 0.0006157 ± 0.0001781
/ ndf
χ2 1.329 / 3
Prob 0.7222
I 0.9795 ± 0 J 0.1193 ± 0.1231 K 0.0006157 ± 0.0001781
Energy Dependence (Tail)
(b) 裾の広がりβのγ線エネルギー依存性 図4.5 Ge検出器のエネルギー分解能のγ線エネルギー依存性。(a)は標準偏差σのエネ ルギー依存性、(b)は裾の広がりβのエネルギー依存性を示す。横軸はγ線エネルギーを 示し、縦軸はそれぞれ(a)標準偏差、(b)裾の広がりを示す。
4.2 線源を使用したデータとシミュレーションの比較
作成したシミュレーションがデータを再現するかを確認するために、データとシミュレー ション間で主に3種類の比較を行った。1つ目は線源を用いたγ 線エネルギースペクトルの 比較、2つ目は線源をビーム軸方向へ移動した際の各Ge検出器の応答の比較、3つ目はダブ ルヒット分布の比較である。
前節で、シミュレーションのエネルギー分解能のキャリブレーションには、In(n, γ)反応や
26 第4章 Geant4を用いたモンテカルロシミュレーション
152Eu線源を使用した。そこで、他の線源のデータを再現するシミュレーションが作成でき ているかを確認するために、本節では137Cs線源を用いて取得したデータについて議論する。
4.2.1
137Cs 線源を用いた γ 線エネルギースペクトルの比較
図4.6は137Csを検出器中央部(図3.4の試料設置位置)に設置した際のGe検出器1個の シングルヒットの応答を示している。137Csはβ 崩壊によって137Baの準安定同位体に崩壊 し、その後基底状態になる。この基底状態に落ちる際に661.7 keVのγ 線を放出するため、
Ge検出器で取得されるγ 線スペクトルには 661.7 keVに全吸収ピークが存在する。発生し たγ 線がGe検出器中で完全にエネルギーを落とし切ると全吸収ピークイベントとなるが、
実際には Ge検出器中で全エネルギーを落とし切る前に γ 線が検出器外部へ出てしまうイ ベントが存在する。このために、全吸収ピークより低エネルギー側でコンプトンエッジや裾 を形成する。コンプトンエッジや裾の高さはGe結晶のサイズや検出器群の構成物質に大き く依存する。図4.6は全吸収ピークの幅、コンプトンエッジや裾の高さなどについてシミュ レーションがデータを再現していることを示している。ピークより高エネルギー部分でのず れは主に信号の重複(パイルアップ)に起因しており、全吸収ピークの測定レートよりも十 分に低いため考慮しなくて良い。
Gamma Energy [keV]
450 500 550 600 650 700
Count
1 10 102
103
104
Data Simulation
Cs Gamma Ray Spectrum
137
図4.6 137Csに関するデータとシミュレーションのγ線エネルギースペクトル。横軸は γ線エネルギー[keV]、縦軸はイベント数を示す。
4.2 線源を使用したデータとシミュレーションの比較 27
4.2.2
137Cs 線源をビーム軸方向へ移動した際の各 Ge 検出器の応答の比較
検出器中央部に線源を設置した場合については、シミュレーションが測定データを再現し ていることが確認できた。ここでは、線源位置をビーム軸方向へ動かした際にシミュレー ションがデータを再現するかを確認する。線源の位置を動かすと Ge検出器の立体角が変わ るため、全吸収ピークの高さやコンプトンエッジ、裾の高さが変わる。そこで、ここでは全 吸収ピークのイベント数に注目して、線源の位置をビーム軸方向に動かした際に各Ge検出 器の全吸収イベント数がどのように変動するかについて確認した。ここで、ピーク位置より 2σを全吸収イベントとした。
図4.7(a)は横軸に検出器中央部からの距離、縦軸に各Ge検出器の応答とクラスタ中央の
Ge検出器の応答の比を取ったグラフである。線源をビーム軸下流(+方向)に動かすと、下 流に位置する検出器(検出器角度70.9◦)の立体角が増えるために全吸収イベント数は増加 し、反対にビーム軸上流(−方向)に位置する検出器(検出器角度109.1◦)の立体角は減少 するため、全吸収イベント数は減少する様子が確認できる。ビーム軸0 cmに位置する(検出 器角度90◦)検出器については、各測定点でクラスタ中央の検出器と立体角が同等であるた め、比に変化は見られない。
図4.7(b)に各測定点でのデータとシミュレーションの比を示す。各検出器、各測定点に関
してデータとシミュレーションの比は誤差の範囲内で1であり、ビーム軸上の各点でシミュ レーションがデータを再現していることがわかる。
Position[cm]
−10 −5 0 5 10
Acceptance
0.5 1 1.5
2 Data, 70.9 [deg]
Data, 90 [deg]
Data, 109.1 [deg]
Simulation, 70.9 [deg]
Simulation, 90 [deg]
Simulation, 109.1 [deg]
Position Dependence of Acceptance
(a) 137Csをビーム軸方向に動かした際の中央のGe 検出器に対する各Ge検出器の応答。横軸は検出器中 央部からの距離、縦軸は各Ge検出器の応答と中央の Ge検出器の応答の比を示す。
Position[cm]
−10 −5 0 5 10
Data/Simulation
0.8 0.9 1 1.1 1.2 1.3
70.9 [deg]
90 [deg]
109.1 [deg]
Data/Simulation Ratio
(b) 137Csのビーム軸方向の移動に関する各測定点で のデータとシミュレーションの比。横軸は検出器中央 部からの距離、縦軸はデータとシミュレーションの比 を示す。
図4.7 137Csをビーム軸方向に動かした際の各線源位置での応答
28 第4章 Geant4を用いたモンテカルロシミュレーション
4.2.3 ダブルヒット分布
シングルヒットについてはデータとシミュレーションに良い一致が確認できたため、次に ダブルヒットについて確認する。隣り合う2つの検出器にエネルギーデポジットが存在し、
かつ2つの検出器でのエネルギーの和が全吸収イベント(661.7 keV)となるようにイベント 選別を行うと、図4.8(a)、(b)の分布が得られる。図4.8(a)はクラスタ中央のGe検出器と斜 めのGe検出器間でのダブルヒット分布について示しており、図4.8(b)はクラスタの斜めの Ge検出器同士間でのダブルヒット分布について示している。各図について、データとシミュ レーションが一致していることが確認できる。図4.8(a)が300 keV付近について非対称な分 布をしているのに対して、図4.8(b)が対称な分布となっているのは、中央の検出器と斜めの 検出器では立体角が僅かに異なるためである。各Ge検出器は、図4.9のように配置されてい る。これは試料位置からクラスタ型Ge検出器を見た際に、各Ge検出器間に隙間ができない ように設置されているためである。
Gamma Energy[keV]
0 100 200 300 400 500 600
events
0 100 200 300 400 500
/ndf.=2.33 χ2
Double Hit
Data Simulation
(a) 中央に位置する検出器と斜めに位置する検出 器間でのダブルヒット分布。
Gamma Energy[keV]
0 100 200 300 400 500 600
events
0 50 100 150 200 250 300 350
/ndf.=1.23 χ2
Double Hit
Data Simulation
(b) 斜めに位置する検出器同士間でのダブルヒッ ト分布
図4.8 ダブルヒット分布のデータとシミュレーションの比較。横軸はγ 線エネルギー [keV]、縦軸はイベント数を示す。
試料
ビーム軸
図4.9 各Ge検出器の配置