第4章 キャパシタ容量算定法
4.1 線形負荷時における検証
4.1.1 算定手法
検証に用いる電力平準化システムを図
4.1
に示す。負荷はRL
負荷とし,負荷 の切替周期をT
とすると,周期T
の期間で補償に必要となるエネルギーは瞬時 電力の積分で与えられるため,次式で表わされる。
Tv
ui
L uv
vi
L vv
wi
L wv
ui
s uv
vi
s vv
wi
s wW
1 0 _ _ _ _ _ _dt
(4.1)
さらに,電源電流
i
s_u及び負荷電流i
L_uの関係が図4.2
のような関係を周期的 に繰り返すものとすると,上式は次式のように表せる。
Tv
ui
L ui
s uW
1 0 _ _2
3 dt
(4.2)
なお,この条件において並列負荷接続時について考えると,図
4.2
の0s~0.05s
のように電源電流に比べ,負荷に大きな電流が流れる。つまり,並列負荷接続 時は電力平準化装置から系統側に電力を供給するため,EDLC
は放電期間となり キャパシタ電圧は下降する。また並列負荷非接続時について考えると,図4.2
の0.05s~0.1s
のように電源電流に比べ,負荷に流れる電流は小さくなる。つまり,並列負荷非接続時は電力平準化装置が系統側から電力を吸収するため,
EDLC
は 充電期間となりキャパシタ電圧は上昇する。第4章 キャパシタ容量算定法
一方,本システムで扱う電力平準化システムが補償可能である範囲のキャパ シタ電圧の上限を
V
max,下限をV
minとすると,キャパシタが蓄積するエネルギ ーW2は,静電エネルギーの式より次式で表わされる。
min2
2 max
2
2
1 C V V
W
EDLC (4.3)
W
1=W
2の関係から,キャパシタ容量C
EDLCを導出する。この関係から導出され たC
EDLCは電力平準化システムにおいて周期T
の期間でW
1のエネルギー量を補 償する場合に,電力平準化装置に用いるEDLC
が最低限必要とするキャパシタ 容量となる。ここで
V
max及びV
minは,電力平準化装置が補償可能なキャパシタ電圧の上下 の限界電圧であり,V
maxはEDLC
定格電圧,V
minは電源電圧とインバータの直流 電圧及びフィルタリアクトルL
f の関係より算出する。Vmin の導出に用いる電圧 ベクトル図を図4.3
に示す。本システムにおいて負荷が決定されれば,必要となる補償電流が定まる。さ らに補償電流の値より,電力平準化装置から系統との連系点に補償電流を流す ために必要となる電圧が求められ,その電圧と電源電圧及び電源電圧と補償電 流の位相差に対して余弦定理を適用することで,Vmin を算出することができる。
なお,電圧ベクトルの大きさが
2 2 V
min[V]となっているのは,V
minが直流電圧であり,実効値が
2 2 V
min[V]に相当する交流電圧を出力するためには電圧ベクトルの
大きさの2
倍の直流電圧が必要であるためである。算出されたV
minを式(5.3)に 適用しC
EDLCとW
2との関係式を導く。第4章 キャパシタ容量算定法
ここで,W1
=W
2とすることで与えた条件下で最低限補償に必要なEDLC
のキ ャパシタ容量を算定することができる。つまり与えた条件の下で算定された容 量のキャパシタを用いた場合,キャパシタ電圧v
EDLCは周期T
の間で,並列負荷 接続時についてはV
maxからV
minまで変動し,非接続時はV
minからV
maxまで変動 することになる。なお,式(4.2),(4.3)を
W
1=W
2としてまとめると,次式が導出される。
T u L u s uEDLC
v i i
V C V
0 _ _
2 min 2
max
3 dt
(4.4)
i L
L
f電源
i s
i c
L
L9L
sR
sR
L9C
EDLCv EDLC
L
L10R
L10Power smoothing system Load5 Voltage
source
Controller
図
4.1
電力平準化システム第4章 キャパシタ容量算定法
Load switching
0 20.0
-20.0 -10.0 10.0
i L _ u , i s_ u , i c_ u [A ]
i s_u i L_u1
0 0.05 0.1 Time[s]
i c_u
i L_u2
図
4.2
各電流の関係V
min2
V
s_u_max2πfL
f電源電圧相電圧
補償電流を流すために 必要な電圧 電源電圧相電圧と
補償電流の位相差
I
c_u_max2
2 2
図
4.3
電圧ベクトル図第4章 キャパシタ容量算定法
ドキュメント内
電気二重層キャパシタを用いた
(ページ 51-55)