分析
第2期
分析
足利市の 圏構造
分業の地域的集団形成 中心地域形成
比較 社会的分業
立地条件
他地域における圏構造
足利市の地域性
この論文は、地理的事象を社会的分業、立地条件の視点から歴史的に分 析し、その発達過程を二期に時代区分をする。次に、地域構造の視点から 分析し、圏構造を明らかにする。さらに他地域との圏構造と比較すること によって、その地域構造の特質を究明している。ここで得られる方法概念 は、分析視点としての「社会的分業」、「立地条件」、「構造」である。
探究のパターンとしては、時系列および構造による分析と比較のタイプで
ある。
(5)松本秀明「海岸平野にみられる浜堤列と完新世後期の海水準微変動」
Vol.57 (10)
この論文は、地理的事象の5つの事例について、形態的に分析し、それ の特徴と共通性を実証的に把握するため、現地調査を行い、それらを比較
・総合して事象の成因とその形成時期を究明している。ここで得られる方 法概念は、分析視点としての「形態」である。探究のパターンとしては、
分析、調査、比較・総合のタイプである。
(6)北畠潤一「大阪平野の北部丘陵地における住宅地化」Vol.57(1
0)
この論文は、地理的事象をメッシュ法で分析し、「住宅地化の最も強く 影響するのは、傾斜方向である」という作業仮説をたて、次にそれを現地 調査によって検証し ている。探究のパターンとしては、分析、作業仮説、
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(5)
浜堤列
騰
断面測量ボーリング 仙台平野調査
八郎潟と南部平野 石巻平野
田名部平野 青森平野
比較 総合
堆積物の測定
浜堤列の成因・形成時期
(6)
メッシュ法
現地調査
大阪北証陵の_」L住宅地化の
住宅地化
仮説
検証
宅地化の特性 調査、検証のタイプである。
(7)佐倉保夫「豪雨時の表層土壌中の熱環境変化」Vol.57(9)
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人エ降雨実験
仮説
土壌水
聞
分
観測データ
観測
表層土壌中の熱環境変化に開する特性
幽
この論文は、「懸垂水帯と毛管;水帯では、降雨にともなう地温変化にも 当然差異が生ずる」という仮説を検証するため、実験を行い、観測データ を集め、それを分析して仮説を実証したものである。探究のパターンとし ては、仮説、実験、分析、検証のタイプである。
以上の7例の分析の結果、いずれの論文も、探究プロセスにおいては①
「調査・実験」、②「分析」、③「類型化」、④「比較」、⑤「総合」、
⑥「仮説・検証」の6つの要素の組台わせの中に含まれていることが明ら かどなった。このことは、実例として示さなかった他の17の論文につい ても全て同様であった。ただ、分析視点は、引例だけでも、「分布」、
「機能」、「時系列」、「社会的分業」、「立地条件」、「構造」と、研 究目的と分析対象の性格によってさまざまである。また、表現形式につい てみると、「地図処理」と「数学的処理」の2つがあった。なお、「モデ ル化」は、「数学的処理」に含めて考える。
2 方法の記号的表現
前項では、24のサンプル分析から、地理学の研究は、6っのファクタ ーの組合わせの内に全てが包含されることが明らかとなった。それでは、
この組合わせは、どのように類型化され、また高校地理教育の方法論とし て体系・弗れるのであろうか。そのために1ま、齢わせの具体例を数多く 収集し、方法視点ごとに整理していく必要があろう。組合わせを求めてい
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:方法は、原則的には、前項でのサンプルの分析と同様である。しかし、
凄
は、あまりにも具体的で繁雑になり過ぎ、多くの事例分析には不適当で ある。多くの事例分析のためには、記号表現が便利である。以下、記号に よって分析作業を進めていくことにする。作業を進める前に、論文分析の 視点を明確にしておく必要がある。第1点は、研究者が分析・処理対象と
しているものは何かという点である。これは、調査観測や実験観測による もの、あるいは統計資料や歴史資料によるものなどの既存の資料データが ある。ここでは前者を「調査・観測」、後者を「デrタ」とする。またそ れらに含まれない対象を「地理的条件」とする。第2点は、分析・処理視 点は何かである。まず分析視点については、前項で述べた通り、その視点は 無数に存在する。ここでは、地理学的視点を重視して次のように整理、統 合する。すなわち、「分布」、「形態」、「構造」、「属性」、「時系列」
とし、それ以外の視点を全て「分析」とする。処理視点は、「地図処理」
と「数学的処理」の2っである。第3点は、どのような手法が用いられて いるかという点である。これには、「分類・類型」、「比較」、「総合」
の3つがある。第4点として、結論として何を求めているかという点であ る。これには、地域性などでいう「特色」、結合関係などでいう「関係」、
応用地理学などにみられる「価値的提言」の3っに整理されよう。次に、
これらの論文分析視点にそれぞれ以下のような記号をつけることとする。
分析・処理対:象:0
調査・観測:1、データ:Da、地理的条件(Daの補集合):GC
分析・処理視点:A分布:Di、形態:F、構造:st、属性:At、時系列:T、分析 (Di,F, S七,At,Tの補集合):An、地図処理:Mp.数学 的処理:Mt
手法:M
分類・類型:C1、比較:Co、総合:Sy
結論=C
特色:Ch、関係:R、価値的提言:V
以上の記号を用いて前項で取り上げた事例の(1)、(2)を表現すれ ば、以下のように簡略化して示される。