実際の棚づくりで悩ましいのが社会学と哲学・思想の境界があいまいである ことです。たとえば「フランクフルト学派」
(批判理論)は社会学・哲学ともに 重要なキーワードです。「カルチュラル・スタディーズ」もまた、両方の棚で コーナーをつくることができます。これらは哲学と社会学の研究者が研究領域 を横断していることに起因します。実際の書店の棚づくりでは、どちらが適当 かという絶対的な正解があるわけではなく、それぞれの顧客や店の物理的制約 などを考慮して柔軟に対応すべきです
(本手引ではさし当たって「フランクフルト学 派」は哲学・社会学双方に、「カルチュラル・スタディーズ」は社会学の棚に置いています)。
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ャ ー ト 棚 チ
社会学方法論 数理社会学エスノメソドロジーグランデッド
・セオリー・アプローチ
インタビュー
質的研究法
辞典・入門書 有斐閣アルマシリーズ有斐閣社会学 市民社会論バウマンボードリヤールブルデュー
社会学史 パーソンズミードジンメルデュルケム 出版ネットテレビ新聞ジャーナリズム論
社会調査 量的調査統計データ解析フィールドワーク 日本の社会学者 鈴木涼美古市憲寿開沼博宮台真司大澤真幸橋爪大三郎盛山和夫見田宗介富永健一 M・デイヴィスD・ハーヴェイ都市社会論
フランクフルト学派 ハーバーマスホルクハイマーアドルノ
構築主義 上野千鶴子 社会ネットワーク NPOコミュニティ連帯つながりソーシャルキャピタルR・パットナム ウェーバー 北田暁大吉見俊哉西垣通メディアリテラシー社会情報学マクルーハンメディア論 ストリートカルチャーポップカルチャーアニメマンガサブカルチャー
社会学者・理論 エリアスゴッフマンギデンズルーマン
社 会
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ジェンダー ワークライフバランス男女共同参画社会男性学性同一障害バトラー江原由美子上野千鶴子フェミニズム 帝国論・グローバリゼーション チョムスキークレオールS・サッセン
現代日本社会論 死刑人権時事評論社会評論社会問題
若者論 ワーキングプアニートフリーター玄田有史本田由紀生きにくさロスジェネ サステイナビリティコモンズ開発環境社会学
社会運動 新しい社会運動全学連・全共闘1968
格差社会 湯浅誠ベーシックインカム排除不平等貧困階層 カルチュラル・スタディーズ R・ウィリアムスS・ホールギルロイ
家族社会学 千田有紀山田昌弘 ナショナリズム A・スミス想像の共同体小熊英二
ポストコロニアリズム スピヴァクバーバサイードオリエンタリズム 原発問題安全学ヒューマンエラー法政大学出版局危険社会U・ベック
リスク社会学ケア 市野川容孝ケアの社会学ケアリーディングス 障害学 立岩真也
医療社会学 福祉社会学
a質 的 研 究 法b
数値を用いて量的なデータを重視した定量的研究に対 して、インタビューやフィールドワークなどから得ら れる質的な情報を重視した研究方法。定性的研究とも いう。社会学だけではなく、心理学、教育学など他の 人文系の研究でも用いられることが多い。
a構 築 主 義b
社会構築主義、社会構成主義。現実の社会現象や社会 問題は、それが「問題である」と定義する人々の活動 によって初めて構築されていくものであるという理論 的視点。児童虐待、DV、セクシュアルハラスメント など、従来は個別の問題とみなされていた現象が社会 問題化される過程で理論的役割を果たした。上野千鶴 子、赤川学などが日本に紹介。
a希 望 学b
個人の内面の問題とされてきた「希望」を社会にかか わる問題ととらえ、2005年、東京大学社会科学研究 所が中心となって立ち上げた研究プロジェクト。
aS S M調 査b
「社会階層と社会移動全国調査(SSM調査)」とは、
1955年以来現在に至るまで、日本社会学会によって 10年ごとに行われている大規模な定量的調査。日本 最大規模の調査である。この調査結果は、近年ますま す重要なトピックである階層や平等や貧困や格差を論 じる際には不可欠の一次資料となる。
aベ ー シ ッ ク イ ン カ ムb
すべての市民は政府から最低限の生活を維持するため
に必要な現金を支給されるべきとする構想ないし運 動。福祉社会学では従来より紹介されていた議論だ が、ゼロ年代以降の日本社会の貧困化、格差を反映し てか、とりわけ近年運動系の若い著者に引用されてい る。パリース『ベーシック・インカムの哲学』(勁草 書房、2009年)、フィッツパトリック『自由と保障』(勁 草書房、2005年)、ヴェルナー『ベーシック・インカム』
(現代書館、2007年)など。
aカ ル チュラル ・ス タ デ ィーズb
イギリスのマルクス主義系の研究者によって70年代 に始められた思想・文化運動。欧米で広がり90年代 に日本にも紹介され始めた。サブカルチャー、メディ ア、エスニシティ、ネイション、ジェンダーなど研究 対象は広範囲に及ぶ。バーンズ&ノーブルなどアメ リカの書店に行くとCultural Studiesコーナーがとても 充実していて驚く。Law、Economic、Philosophyなど と同じボリュームの品揃えで、大分類を構成してい る。それだけ重要ということ。
aケ アb
ケアとは狭い意味では介護、介助、育児など、自立で きない個人を援助すること。長い間、家族のなかで行 われる私的な領域であるとみなされてきたこれらの行 為を、社会的に位置づける機運が近年高まっている。
最近では、立岩真也や上野千鶴子らの仕事によって、
社会学の主要な分野を形成するようになってきた。
aリス ク 社 会 論b
社会が発展するにしたがって人々の生活水準は向上し あらゆる危機は減少するという19世紀の社会学者の
キ ー ワ ー ド 要
重
見方を裏切って、科学技術の進歩と環境の変化は人類 に大きなリスクをもたらすに至った。そうした観点か ら近年「リスク」もまた社会学の研究対象として俎上 に上った。86年チェルノブイリの原発事故をうけて 書かれたドイツの社会学者ウルリヒ・ベックの『危険 社会』(法政大学出版局、1998年)はヨーロッパで広く読 まれた名著。そして、いうまでもなくこの「リスク社 会論」は3・11の東日本大震災と福島原発事故を経験 した日本人にとって最重要のテーマとなるであろう。
aソ ー シ ャル ・キ ャピタルb
「社会関係資本」と訳される。コミュニティに属する 人々の自発的なつながりを促すことで社会の効率性を 高めることができるとする政治思想。ブルデューに よって提起され、パットナムの『孤独なボウリング』
(柏書房、2006年)が全米でベストセラーになり有名に なった。コミュニティ論やネットワーク論で盛んに論 じられている。
aグ ロ ー バ リ ゼ ー シ ョンb
経済や社会や文化などが国家を超えて世界規模で関連 していることを指す。国民国家がオープンになるとい う側面とともに、世界的規模に拡大する経済的格差や 貧困問題など、その負の側面を指摘する論調も多い。
aナ シ ョ ナ リズ ムb
第一義的には国家主義、民族主義、国民主義などの意 味。ベネディクト・アンダーソンやアンソニー・スミ スなどが著名。アンダーソンは主著『想像の共同体』
(書籍工房早山、2007年)において、遺伝的近親性などの 生物学的つながりよりも、その成員が「共同幻想」を
共有することが国家の成立の要件であると指摘した。
日本におけるナショナリズム問題を論ずるときには、
戦後思想史上の最重要テーマ「天皇制」が、昭和天皇 の戦争責任とともに今なお問われ続ける。
社 会
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