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磁気分離システムの構成

第 4 章 対向型超伝導バルク磁石を用いた 有機染料水溶液の磁気分離有機染料水溶液の磁気分離

4.2 超伝導磁石

4.4.3 磁気分離システムの構成

対向型超伝導バルク磁石を用いた磁気分離システム

対向型バルク磁石を用いて行う磁気分離実験のシステム図を図4.16に、分離実験中の 磁極付近の写真を図4.17に、実験中の全体の写真を図4.18に示す。

図4.16: 磁気分離実験のシステム図

システムは、懸濁水を入れたタンク、ポンプ、流量計とバルク磁石からなる。図4.16よ り水の流れを以下に述べる。まず、懸濁水の原液をポンプ(誘導モータポンプWPS-101 : 岩谷電気製作所)でくみ上げ、配管部(アクリル管)と原液に戻す二つの流れに分ける。

原液に戻す流れを調節することにより、ポンプに負担をかけず、水量の調節を行うことが 出来るようになる。次にバルク磁極部分へ流して磁気力により分離する。磁極部には、超 伝導バルク磁石の磁極間にアクリル管を配置する。バルク磁極部分においては磁極の下か ら上に向かうように懸濁水を流す。重力による影響を軽減し、より長い時間懸濁水を磁場 にさらすためである。そして、浄化水を回収する。アクリル管内に磁性ステンレス網フィ ルタ(磁性フィルタ)を充填して行うHGMSとフィルタを使用しないOGMSの二種類の 実験を行った。

図4.17: 磁気分離実験中の磁極付近の写真

図4.17は、磁性フィルタを充填したHGMSの実験中の磁極付近の外観の写真である。

図4.18: 磁気分離実験中の全体の写真

図4.18は、磁気分離している際の写真であるが、水の流れは前述の通りである。

磁性ステンレス網フィルタ1枚の写真を図4.19に、フィルタを20枚並べた写真を図4.20 に示す。フィルタの仕様を表4.6に示す。また、実験に用いたアクリル管(外径:W110 mm、H240 mm、D50 mm、内径:W50 mm、H180 mm、D50 mm)、フィルタを充填した アクリル管を図4.21、図4.22に示す。アクリル管は、フィルタを挿入した後、ステンレ ス製(SUS304 : 磁石にはつかない)のプレートで上下にふたをして、磁極間に装着した。

図4.19: 磁性ステンレス網フィルタ(1枚)

図4.20: 磁性ステンレス網フィルタ20枚

表4.6: 磁性フィルタの仕様 材質 磁性ステンレス JIS企画 SUS 430

線径 100 μm 大きさ 70×50 mm

磁性フィルタは、磁性ステンレスのメッシュを70×50 mmのプラスチックの板で固定 したもの(巻きつけたもの)である。これを20枚アクリル管に挿入して用いる(図4.22)。

図4.21: 実験に用いたアクリル管

図4.22: 磁性フィルタを充填したアクリル管

5× 105M濃度ののOrange とCrystal violetの染料水にMAC(0.1g / 100 mL)及び

RNIP(1g / 100 mL) を添加した懸濁水をそれぞれ磁極部分へ流し、流量を流量計(

NF20-PTN、愛知時計電機)で0.5、1.0、1.5、2.0 L / minに変えながHGMSとOGMSによる実 験を行った。浄化水を採取して、表3.1に示した最大吸収波長で吸光度を紫外可視分光光 度計によって評価した。以下の式から分離率(%)を求めた。

Separation ratio(%) = (1 Asep

Aini)×100 (4.5)

ここで、Asepは、分離実験後の浄化水の吸光度、Ainiは、染料水溶液の吸光度である。