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短い無補強円筒殻の捩りおよびせん断荷重下での弾塑性座屈解析

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 36-40)

Moss 型 LNG船の球形タンクのタンクスカート上部はリング補強円筒殻であるが,本節では,

まず付与する荷重(せん断荷重と捩り荷重)の違いによる円筒殻の弾塑性座屈強度の影響を確認 するため,解析対象および解析領域はFig. 3-2に示すリング材間の1区画を解析領域(以後1リ ングモデルと呼ぶ)とした.1リングモデルの寸法は,Moss型LNG船のタンクスカートの実寸 法を参考に,半径𝑅 = 20,000(mm),板厚𝑡 = 50(mm),長さ𝐿 = 2,000(mm)とした.

FEM解析には汎用FEM解析ソフトMSC.Marc 2017を用い,弾塑性大変形解析を実施した.増 分計算においては弧長増分法を用いた.

3.3.1 解析モデル 3.3.1.1 捩り荷重

解析モデルをFig. 3-3 (a) に示す.捩り荷重を作用させるため円筒殻全周分をモデル化した.

使用要素は4節点24自由度の薄肉シェル要素(要素No.139)を用い,メッシュ分割は軸方向に 16要素,周方向に1,008要素の一様分割とした.

捩り荷重に対する計算では,円筒座標系を用いて境界条件を設定した.まず,円筒下端部に対 し軸(𝑧)方向変位,半径(𝑟)方向変位および周(𝜃)方向変位(𝑢𝑧, 𝑢𝑟および𝑢𝜃)を拘束した.さらに,円 筒上端に対し,𝑟方向変位を拘束するとともに,円筒の中心にダミー節点を設け,これと円筒上端 部の各節点とを剛体結合し,ダミー節点に𝑧方向軸周りの強制回転変位を与えた.回転角は上下端 ともに自由とした.また,𝑧方向変位については, 円筒上部で一様に直線保持しつつ,𝑧軸方向に 引張力が生じないように自由に移動させるようにした.

3.3.1.2 せん断荷重

解析モデルをFig. 3-3 (b) に示す.せん断荷重を受ける場合は変形が対称性を有することを考 慮して半円筒モデルとした.使用要素は4節点24自由度の薄肉シェル要素(要素No.139)を用 い,メッシュ分割は軸方向に16要素,周方向に504要素の一様分割とした.

せん断荷重に対する計算では,直交座標系を用いて境界条件を設定した.まず,円筒下部に対 しては𝑥, 𝑦および𝑧方向変位(𝑢𝑥, 𝑢𝑦および𝑢𝑧)を拘束した.円筒上端に対しては,𝑦方向変位を拘 束したまま𝑥方向に強制変位を与えた.回転角とは上下端ともに自由とし,𝑧方向変位は, 円筒上 部で一様に直線拘束しつつ,𝑧軸方向に引張力が生じないように自由に移動させるようにした.ま た,0度および180度の位置に対称条件を付与した.

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(a) For torsional load

(b) For shearing load

Fig. 3-3 Calculation Model, loading condition and constraint conditions

2,000(mm)

20,000(mm) t=50(mm)

z x y

Center of cylinder at top end (Dummy node)

around z axis;enforced rotational displacement connecting with all nodes

at top end of cylinder using RBE2

all nodes at top end;

u

r

=0

u

z

; uniform displacement

all nodes at bottom end ; u

=u

r

=u

=0

z x y

all nodes at top end ;

u

y

; constraint, u

x

; uniform enforced displacement

all nodes at bottom end ; u

x

= u

y

=u

z

=0

at 0 deg. and 180deg.; u

y

=

x

=

z

=0

2,000(mm) 20,000(mm)

t=50(mm)

31 3.3.2 材料物性

材料は Moss 型 LNG 運搬船のタンクスカート部に使用される材料である,アルミニウム合金

A5083材を想定し,ヤング率を70,000(MPa) ,降伏応力(0.2%耐力)を120(MPa) ,ポアソン比

を0.33とした.応力-ひずみ曲線は,国立研究法人物質・材料研究機構(NIMS)の低サイクル疲 労データシートNO.61 32) に記載されているMonotonic Stress Strain Propertyを参考にFig. 3-4 のように作成した.

Fig. 3-4 Stress-strain curve assumed to be of AL-5083

3.3.3 形状初期不整の付与

円筒殻の座屈強度の低下に及ぼす初期不整の影響因子として,「形状初期不整」と「溶接残留応 力」が挙げられるが,溶接残留応力が座屈強度の低下に及ぼす影響は形状初期不整のそれに比べ て小さいと考えられることから,本研究では形状初期不整が座屈強度の低下に及ぼす影響を対象 とする.

形状初期不整が弾塑性座屈強度に与える影響を確認すべく,形状初期不整をあらかじめ解析モ デルに付与した解析を行なう.初期不整形状は,捩りおよびせん断荷重下でそれぞれ線形座屈固 有値解析を行ない得られた1次の座屈モードとした.

Fig. 3-5に線形座屈固有値解析により得られた1次座屈モードを示す.Fig. 3-5に示す座屈モー

ドに対して,解析モデルの各節点でのモード変位量(最大値が 1.0 となるように正規化したモー ド変位量)を抽出し,所定の最大初期不整量を考慮した上で,初期不整のないモデルに付与した.

0.0 0.2 0.4 0.6

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(a) For torsional load

(b) For shearing load Fig. 3-5 Initial imperfection mode

(First buckling mode obtained to the linear buckling analysis)

y

x

torsional load

y

x

shearing load

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ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 36-40)