と線分PBは平行である1
線分Pλ,0Bノ,B0 がそれぞれ平行であるので系3.!.3より,線分
Pλと線分Pλは平行である.
ゆえに,Pλ⊥PBより,Pλ⊥PBとなる.
一方で,視点をeとすると,定理3.1.5によりe吻とP0は平行である.
また,PσはPAとPBに垂直である.線分PBと線分PBは平
行,線分P瓦と線分Pλは平行であることより,Pσ⊥πであり,つま り碗⊥πとなる. 口
なお,消点がO個のとき,直方体状の見取図は直方体実現不可能である.
定理3.3.5図3.10のように線分PB,σ〃,λα,線分Pλ,0B ,Bσ ,
線分Pσ,B〃,λB が平行な直方体状の線画Dは,いかなる視点eの
中心投影についても直方体として立体実現可能でない.
A
C
A
図3.10:消点をもたない直方体状の線画D
証明 もし,3組の線分が平行な線画がある中心投影について直方体とし て立体実現可能であるとすると,系3.1.3より,PλとPλが平行,PB
とPBが平行,P0とP0が平行となるが,Pλ,PB,Pσは投影面上
の三つの線分であり,三つが互いに垂直とはなりえないので矛盾である.
したがって,線画Dは直方体で立体実現可能でない. 口 つまり,キャビネット図や等角図は中心投影図としては直方体で立体実 現可能ではないことが言える.
第3章 直方体としての立体実現 73
3.4 中心投影においての十分条件
さらに,直方体状のある線画Dが中心投影により直方体として立体実 現可能であるための十分条件について述べる.
∫:D■→πをある中心投影とする1このとき,直方体状の線画の各頂 点がある直方体の頂点の∫による像となっていたとしても,そこからただ
ちに立体実現可能とは言えない.例えば,次の図は直方体の手前の三つの 面をとりさったものの中心投影図となっている.この線画の頂点はある直 方体の頂点の投影像であることは明らかだが,立体実現可能とは言えない であろう、そこで,直方体の頂点が見えるかどうかの判定が必要となる.
図3.11:直方体の手前の3面をとりさったものの中心投影図
定理3.4.1D+内の視点をeとおき,D■内の直方体をP,λ,α,B,σ,
B ,Q,A とおく.中心投影において視点eからP,4,α,B,0,一B ,
〃が見えることと,
一一一≒ 一一一一チ 一一一一→ 一一一→
Pe=8Pλ十亡PB+uPσ
(3.3)
(ただし,5,亡,u<0とする)
と表せることは同値である.
証明 8,亡,u<0より,(3.3)はeが平面PλαBに関してσと逆側,平
面PB0〃に関してスと逆側,平面POB λに関してBと逆側と
いうことを示しているので,Qを除いた各頂点は視点eから.全て見える、
第3章 直方体としての立体実現 74
e● 壱
、 、
、 \
/
/
/
5
B
図3.12:P,λ,σ ,B,σ,B ,〃の全てが見える視点θの位置 一方で,8,士,uの一つでも,例えば8が正ならeが平面PB0λ に関
してλ側となり,P,B,σ,〃のいずれかが見えなくなる(5=0でも P,B,σ,〃のどれかが見えない).
したがって,eから直方体の頂点が見えるならば(3.3)のように表せ,
8,亡,u<0となる. □ 消点が三つのとき,定理3,3.2の必要条件は直方体実現可能であるため の十分条件でもある.
定理3.4.2図3.13のように線分Pλ,B0 ,σB が消点吻をもち,線
分PB,0λ ,A0 が消点吻をもち,線分P0,AB ,B〃が消点叱 をもつ直方体状の線画Dにおいて,三角形ω〃B①oが鋭角三角形とす
る.このとき,線画Dは叫,吻を直径とする球,吻,吻を直径とする球叱,吻を直径とする球の交点のび側の点を視点eとする中心投影に関
して直方体実現可能である.
証明線画は投影面π上にあるとする.定理3.3.1により三角形物吻叱 が鋭角三角形であるから, ム,吻を直径とする球,吻,吻を直径とする 球ωo,のλを直径とする球の交点が二つあり,D+側の点をeとする.こ
のとき,半直線eP上にPを適当にとる.Pから剛,あ,碗方向に
伸びる半直線の投影像が線分P叫,P吻,P〃σなので,この半直線上に五がeλの延長線上,万がeBの延長線上,6がe0延長線上となるよ
うにとる.
第3章 直方体としての立体実現 75
、〆VB
A
D.、一
㌔.. む
VA
図3.13:消点叫,吻,吻をもつ直方体状の線画D
このとき,剛,碗,碗が互いに垂直なので,線分1戸z,P百,Pδ も互いに垂直となる さらに,PBσ〃,P0ムB・,P4Bαが長方形
となるように,〃,B ,0 をとり,PλBOA B αρが直方体となるようにQをとる.B〃とPσは平行,0〃とPBは平行よ.り,〃の 投影像は線分吻Bと線分吻0の交点で〃に一致する.
同様に,0B とPλは平行,λB とP0は平行より,B の投影像 は線分岨0と線分化λの交点でB に一致する1
また,線分■σとP百は平行,線分百σとPスは平行より,σの 投影像は線分吻λと線分吻Bの交点で0 に一致する.
つまり,求めた直方体のP,A,B,σ,〃,B ,αの投影像がP,λ,B,
0,〃,B ,αになっているので,あとはP,λ,B,0,〃,B ,αがeか ら見えることを確かめればよい.まず,λ,B,σのとり方から,
一一一一合 一一一一合 一一一一→
P瓦=α耐, =戸〕事=β誌, 】亨百=7砺
(ただし,α,β,7>0)
と表せる.
→
_ 一一一夕
また,eP=λeP (ただし,λ〉0)とおく.
定義3.2.1で直方体状の線画の各面は凸としたので,∠λPB,∠BP0,
∠σPλ<πであり,Pは三角形物吻ωoの内部である1
第3章
直方体としての立体実現 76e }与 一 一 、 与 一 二 、 、
、 、
D+
X・
片
VA
VC
_ 人1
B
, C
P 、.
、
、_A
_ ...一Q
,C ・・
、! BI
D一
図3.14:直方体PλBσ〃B αQ
ゆえに,
→
eP=ん副十王砧十mε売
(ただし,ん十Z+m=1かつん,王,m>0である)
となる.ゆえに,
→
_ 一一一→
Pe=一λeP
:一入(ん誠十1碗十m碗)
一(一¥)粛・(一労)毒・(÷)元
かっ,一昔,一着,一半<Oとなり,定理3.4.1よりP,瓦互こ可否ア,σ はeから見える.
したがって,直方体状の線画Dは直方体実現可能である. □ 消点が二つのときも,定理3.3.3の必要条件が直方体実現可能であるた めの十分条件になっている.
第3章 直方体としての立体実現 77 定理3.4.3図3.15のように線分PB,0〃,λαが消点吻をもち,線 分Pσ,λB ,B〃が消点吻をもち,線分Pλ,Bα,0B が平行で
ある直方体状の線画Dにおいて,吻吻⊥Pλとする.このとき,吻,吻 を直径とする球と吻,吻を通り,投影面πに垂直な平面の交田上の任意のe∈D+を視点とする中心投影に関して,線画Dは直方体で直方体実
現可能である.
V・・1こ.. M ・、
℃ B
図3.15:消点吻,叱をもつ直方体状の線画D
証明ωB,吻を通り投影面πに垂直な平面をδとおく.吻,ωoを直径
とする球と平面δとの交田上にe∈D+をとると,魂⊥腕となる.
また,平面δの法線ベクトルは投影面πと平行であり,平面δは吻,ωC を含むので法線ベクトルは吻ωσと垂直となる.
→ 一一一合 一一一→
よって,Pλが平面δの法線ベクトルでPλ⊥魂,Pλ⊥腕と
なる.
_ 一一一→
半直線eP上にPを適当にとる、PからPλ方向に伸びる半直線の
_ →
投影像が半直線P.4となるので,PからPλ方向に伸びる半直線上に
■を,zがeλの延長線上となるようにとる.また,Pから魂,碗
方向に伸びる半直線の投影像が線分P吻,P oなので,この半直線上に百がθBの延長線上,∂がe0の延長線上となるようにとる.このと
一一一一} __ __
き,Pλ,魂,魂が互いに垂直なので,線分PZ,PB,P0も互いに 垂直となる さらに,PλBα,PB0〃,P0λB が長方形となるよ
うに,万,百ア,σをとり,PABσ〃一B αQが直方体となるようにQ
をとる.
また,B〃とPσは平行,0〃とPBは平行より,〃の投影像は 線分吻Bと線分吻σの交点で〃に一致する.
ス豆はP∂と平行,6百はPzと平行なので,百7の投影像は線分 →
叱λと0を通って,Pλと平行な直線との交点B と一致する.同様
第3章
直方体としての立体実現 78に,スσはP百と平行,百σはP■と平行なので,σの投影像は線 →
分吻λと,Bを通ってPλと平行な直線との交点αと一致する.
D+
V日
VC
、、oミ。、、ミ ・字
.一E.AI..・・..
、、
、 、
メ( }、 ご、9二榊ζ\こ !、
^、・.、
、
、
、
、 、
B
P
A
BI
D i
図3.16:直方体PλBσ〃B αQ
つまり,求めた直方体のP,A,B,σ,〃,B ,αの投影像がP,λ,B,0,
〃,B ,αになっているので,あとはP,λ,B,σ,〃,B ,αがeから見 えることを確かめればよい.
∠λPB,∠BP0,∠λP0<7rより,Pは吻,ωoに関してλ側,ま
た,吻,ωoはPλに関して逆側となる.ゆえに,線分Pλの延長と線分吻吻の交点を〃とおくと,M一は線
分吻ωoの内分点で,H
eM一=ん碗十王魂
(ただし,た十1=1,ん,1>Oである)
と表せる(図3.15参照).
ゆえに,
一一→ → 一一一一一}
eP=eM.十MP
H
=ん砺十Zあ十mPλ
(ただし,ん十1=1,ん,工,m>0)
第3章
直方体としての立体実現 79 と表される.→
_ 一一一÷
ゆえに,Pe=_λeP (ただし,λ>0)とおくと,
→
_ 一一→
Pe=一λeP
→ ;一λ(ん碗十J魂十mPλ)
ここで,λ,B,σのとり方から,
一一一一→ 一一一一合 一一→
__ 一一一一手 __
Pλ=αPA,1戸百=β魂,P0=7碗
(ただし,α,β,7>0)
と表せるので,
昆一(一半)元・(一苦)元・(一手)元
かっ,一苦,一着r半<Oとなり,定理3.4.1よりP,瓦互6,刀,可σ はeから見える.
したがって,直方体状の線画Dは直方体実現可能である. 口 最後に,消点が一つのとき,直方体実現可能であるための十分条件を次 のように述べる.
定理3.4.4図3.17のように線分PB,ムσ ,0〃が平行,線分Pλ,