Relative
a c t i v i t y (
%) 3-3-1-3.MDH活性測定用試薬の基本的性能
Wongら47)が報告している方法と本法を使用して、精製したc-MDHとm-MDHの 活性測定値を比較した(Table6)。彼らの方法に比べて本法は、c-MDHには1.47倍、
m-MDHには1.89倍の高い感度を示した。また、Wongらの方法は内因性IDHの影 響を回避するために37℃、60分間インキュベートを要するが、長時間のインキュベー
ションにより、c-MDHで3%、m-MDHで11%の失活を生じ、本法より低値を示し た。
●
Table6.CompansonofMDHisozymeassays
( mni .
)
MethodIncubation time
c-MDH m-MDH
AB
A c t i v i t y
(/U L
)
ReIative
a c t i v i t y (
%)
A c t i v i t i y
(/U L
)
このように、GHClはマトリックスの違いによる影響を受けないこと、m-MDHを阻 害しないでc-MDHのみを選択的に阻害することから、GHClが最適であると考えられ た。GHClの必要量はc-MDHのみを完全に失活させる必要があるため1.4mol/Lとし た。
同一血清の10回連続測定での同時再現性を見るため、正常値付近(平均値;T-MDH
13.6、m-MDH63U/L)および異常高値付近(平均値;T-MDH42、9U/L、m-MDH23.5U/L)で検討した。変動係数(CV値)は、FMDHでは0.7%~2.5%、m-MDHで
は1.8%~6.7%であった。また、同じ血清を用いての10日間測定での日差再現性は、
すべて5%以内であり高い精度を示した。
精製したc-MDH(2,000U/L)、m-MDH(2,000U/L)を用い高値測定限界を検討し
-28-
60 5
95.7 141.0
100 147
260 493
100 189
A;methodofWongetal.B;proposedmethod.
20
回帰式は、y=1.46x+6.87(N=30;y=本法、x=電気泳動法)となった(FYgl5)。
n=30 r=0.922
y=1.46x+6.87
5 0
︵ヨヘコ︶で○二一①﹇こつ①の○ユ○﹄Q
40
● 30
.
夕 霧 .
た結果、T-MDH測定用試薬はc-MDHで約800U/Lまで、m-MDHで約1,000U/L までの原点を通る直線性が確認された。m-MDH測定用試薬では、m-MDHで2,000
U/Lまで直線性が確認され、c-MDHは約2,000U/Lまで99.6%以上が阻害され検 出されなかった。これらは日常検査に供するに充分な測定範囲にあった。
本法と電気泳動法との相関をm-MDHアイソザイムに関して検討した。正常範囲内 の検体30例、m-MDH高値の検体30例について検討した。正常範囲内の30例は本法 では測定できたが、電気泳動法では感度が低くm-MDH活性のバンドが検出されなか
ったため相関の対象から除外した。m-MDH高値検体での相関は、相関係数r=0.922、
1 0
0
0 1 0 2 0 3 0
E l e c t r o p h o r e s i s m e t h o d ( U / L
)
methodandproposedmethodfor
F
i g . 1 e c l e n e e w t b e 5 n o i a t l e r o r C . t r o p h o r e s i s
m-MDHactivity
-29-
共存物質であるビリルビン(~40mg/dl)、乳ビ(Intra-lipos③、~1%)、アスコルビ ン酸(~50mg/dl)、グルコース(~1,000mg/dl)などのMDH測定値への影響、また
抗凝固剤のクエン酸、EDTA、ヘパリンによる影響はいずれも認めらず、本法の良好な 精度が確認された。ヘモグロビン(~500mg/dl)は、赤血球にc-MDHが高濃度に含ま れるため、TLMDH測定では正誤差となり溶血検体での測定は不可能であった。
血清中の内因性乳酸とLDHの存在は、反応系に用いるNADをNADHに還元する ことから正誤差をもたらす。そこで、この乳酸とLDHの複合干渉を防ぐために、LDH 活性の阻害剤としてオキザミン酸48)約60,mol/Lを測定試薬に添加すると、乳酸1
,mol/LとI-DH(LD-1,LD-5)5,000U/Lの存在下での血清MDH測定値への影響は 5分間の反応で完全に回避された。
正常値の設定は健康診断の検体625例(男性340名、女性285名)について、'F MDHおよびm-MDH活性を測定し、正常範囲をパラメトリック法により算出した。
'PMDHの正常範囲は平均値±SDで16.2±3.9U/L,m-MDHの正常範囲は平均値
±SDで5.2±2.5U/Lであり、男女差は認められなかった。
-30-
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