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5.1 社会保険処理に使用される用語

5.1.1 算定基礎届(定時決定)

健康保険・厚生年金保険の被保険者が実際に受ける報酬と、標準報酬月額がかけ離れたものとならないよう に毎年7月に被保険者の標準報酬を年金事務所長等に届け出て標準報酬月額を決め直すこととされています。

この決定を「定時決定」といい、定時決定を行うために年金事務所等に提出する届書を「算定基礎届」とい います。

●処理対象

毎年7月1日現在の被保険者全員が対象となります。

ただし、6月1日以降に被保険者の資格を取得した人及び7月、8月、9月のいずれかの月において随時改定の 対象となる人は除かれます。

●算定方法

算定基礎月である4月、5月、6月に支払われた報酬の平均額を標準報酬月額等級区分にあてはめて決定しま す。算定基礎月に支払われた報酬とは、実体は何月分に属そうとも、現実に、4月、5月、6月に受けた報酬、

つまり支払ベースで計算します。

例えば、4月1日から4月30日までを5月10日に支払う場合は、5月に受けた報酬として計算されます。

なお、この決定には各月の支払基礎日数が17日以上あることが必要となりますので、17日未満の月がある ときは、その月を除いて決定することとなります。尚、パートタイマーについても支払基礎日数が17日以 上が条件となりますが、3ヶ月とも17日未満の場合は15日以上あることが必要となります。短時間労働者は 11日以上あることが必要となります。

5.1.2 報酬

標準報酬月額の対象となる報酬とは、被保険者が事業主から労務の対償として受けるものをいい、金銭、現 物の別を問わず原則として全て報酬となります。

5.1.3 標準報酬月額

被保険者が受け取る報酬は支払い方法や金額が異なり、個々の報酬を基準として保険料を算定していては業 務が煩雑化してしまうことになります。そこで事務上の便宜を図るため、被保険者が実際に受ける報酬をい くつかの等級に区分した報酬にあてはめていきます。このあてはめられた報酬のことを標準報酬月額と呼び ます。健康保険料は1等級から47等級、厚生年金は1等級から30等級で管理しています。

5.1.4 支払基礎日数

月給制の場合は、月の暦日数が支払基礎日数となりますが、欠勤による給与の控除が行われた場合には、給 与規程等により事業所が定めた日数から欠勤日数を控除した日数が支払基礎日数となります。

5.1.5 戻り算定

5.1.6 月額変更届(随時改定)

毎年1回の定時決定により決定された各自の標準報酬月額は、原則として1年間使用されますが、この間の昇 給や降給などにより、報酬の額に大幅な変動があったときは、実態とかけ離れた状態になるため、実際に受 ける報酬と標準報酬月額との間に隔たりがないよう、定時決定を待たずに報酬月額の変更届を行います。こ れを「随時改定」といい、年金事務所等に提出する届出を「月額変更届」といいます。

●処理対象

月額変更届は、次の3つの全てに該当したときに行われます。1つでも欠ければ届出は必要ありません。

①算定開始月の前月から算定開始月にかけて固定的賃金に変動があった

②3か月とも支払基礎日数の条件を満たす

③変動月からの3か月間に支給された報酬の平均月額に該当する標準報酬月額と これまでの標準報酬月額との間に2等級以上同じ方向に改定されている

●算定方法

固定的賃金は増加しても、それ以上に残業手当など非固定的賃金が減少したため、3か月間の平均額が結果 として2等級以上下がった場合、また、逆に、固定的賃金は減少しても、それ以上に残業手当など非固定的 賃金が増加し、3か月間の平均額が2等級以上上がった場合などは、たとえ2等級以上の差を生じても随時改 定には該当しないものとして取り扱い、月額変更届けの提出は必要ありません。

以下、報酬の変動と3ヵ月の平均額との関係は次のとおりです。

報酬

固定的賃金

増額 増額 減額 減額 増額 減額

非固定的賃金

増額 減額 減額 増額 減額 増額 3 ヵ月の平均額

(2 等級以上の差) 増額 増額 減額 減額 減額 増額 月額変更届の必要 必要 必要 必要 必要 不要 不要

随時改定は、改定後の標準報酬月額と実際の収入がかけ離れないよう、固定的な賃金が変動した場合に 行われることを条件としています。固定的賃金とは、稼動や能率に関係なく、支給額や支給率が決まっ ているもので、基本給のほかに毎月決まって支給される家族手当や役付手当てなどがあります。

5.1.7 固定的賃金

支給額・支給率が決まっているもの

基本給(月給、週給、日給)、家族手当、通勤手当、住宅手当、役付手当、勤務地手当など

5.1.8 非固定的賃金

稼動実績などによって支給されるもの。

残業手当、能率手当、日直手当、勤務手当、精勤手当など

5.1.9 保険者算定

5.1.9.1 過去1年間の報酬平均より2等級以上差がある場合

業務の性質上、季節的に報酬が変動することにより、通常の方法によって報酬月額の算定を行うことが著し く不当であると認められたる場合、「保険者算定」の対象となります。

「当年の 4、5、6 月の 3 か月間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額」と、「前年の 7 月から当 年の 6 月までの間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額」の間に 2 等級以上の差を生じた場合 であって、当該差が業務の性質上例年発生することが見込まれる場合(いずれも支払基礎日数が 17 日未満の 月を除く。)が該当します。

5.1.9.1.1 届出方法について

前年7月~当年6月の平均にて算定基礎届を提出する場合、次の資料の添付が必要となります。

各様式については、提出先の年金事務所、または健康保険組合に確認をして下さい。

Socia は以下の資料についてのシステム対応はしておりませんので、別途作成いただく必要がございます。

●業務の性質上例年見込まれるものである理由を記載した申立書

前年7月~当年6月の平均にて算定基礎届を提出する場合、被保険者が保険者算定の要因に該当すると考え られる理由を記載した「申立書」を作成提出する必要があります。

●被保険者の同意書

前年7月~当年6月の平均にて算定基礎届を提出する場合、該当の被保険者から、保険者算定申し立てに 関 する「同意書」を受け取る必要があります。

※このように比較し2等級以上の差があり、これが例年見込まれ れば、前年7月から当年6月の給与(年3回以下の賞与は含みませ ん。)の平均額により標準報酬月額を算定します。

5.1.9.1.1.1 申立書(様式例1 記載例)

5.1.9.1.1.2 標準報酬月額の比較及び被保険者の同意書(様式例2)

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