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特別な患者集団及び状況下における安全性

ドキュメント内 2.7.4 臨床的安全性 (ページ 99-105)

2.7.4 臨床的安全性

2.7.4.5 特別な患者集団及び状況下における安全性

ペガシス及びコペガスの企業中核データシート(Core Data Sheet:CDS,1.6参照)及び国内 臨床試験成績を基に,以下の項目における安全性情報を記載した。

2.7.4.5.1 内因性要因

(1)

腎障害患者への使用:

国内で実施した

PEG-IFNα-2a

及びリバビリン併用療法の

C

型代償性肝硬変を対象とした2試 験(JV19595及び

JV19889)においては,クレアチニンクリアランスが50 mL/分以下の患者は

リスクが高いと考え対象から除外した。したがって,国内では

C

型慢性肝炎患者と同様,腎 障害患者における

PEG-IFNα-2a

及びリバビリンの安全性は検討されていない。

社における企業中核データシート(Core Data Sheet;CDS,1.6参照)には,リバビリ ン製剤は,クレアチニンクリアランスが

mL/分

の対照被験者と比べ,腎機能障害患者で は の 及び の上昇が認められたと記載されている。また,血清クレアチ

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ニンが 患者又はクレアチニンクリアランス

mL/分

の患者において,リ バビリン製剤の経口投与時のクリアランスは減少し,リバビリン血漿中濃度の増加が認められ たとの報告がある。米国及び欧州においては,腎障害患者における安全性及び有効性に関する データは不十分であるため,リバビリン投与を極めて慎重に行い,また有害事象が発現した場 合は,投与中止を含む処置を考慮することとしている。

また,PEG-IFNα-2a の

CDS

には,血液透析患者のクリアランスが

%~ %減少していると

記載されており,PEG-IFNα-2a の初回用量は変更の必要はないが,有害事象の発現により減量 することとしている。

以上,腎障害患者を対象とした

PEG-IFNα-2a

及びリバビリン併用療法の国内臨床試験経験が ないこと,海外での使用に関する注意を勘案し,現行の添付文書どおりクレアチニンクリアラ ンスが50 mL/分以下の腎機能障害のある患者には

PEG-IFNα-2a

とリバビリンの併用治療は投与 禁忌と考えている。

(2)

肝障害患者への使用

社の

CDS

では,軽度,中等度,重度の肝機能障害の患者と正常な肝機能を有する対 照群患者にリバビリンを単回投与したときの薬物動態は,肝機能障害の程度に関わらず,いず れも対照群と同様であったと報告されている。リバビリンの薬物動態に対する肝機能障害の影 響が認められなかったことから,肝機能障害のある患者へのリバビリンの用量調節は必要ない と考えられる。しかしながら,国内で実施した2試験(JV19595及び

JV19889)においては,非

代償性肝硬変患者はリスクが高いと考え対象から除外した。したがって,非代償性肝硬変患者 等の重度の肝機能障害を有する患者における

PEG-IFNα-2a

とリバビリン併用療法の安全性は 検討されておらず,現行の添付文書どおり重度の肝機能障害を有する患者には

PEG-IFNα-2a

とリバビリンの併用治療は投与禁忌と考えている。

(3)

心疾患のある患者又は既往のある患者

PEG-IFNα-2a

とリバビリン併用療法において認められるヘモグロビン減少により心疾患に関

連した有害事象発現のリスクが高くなることが予想される。第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV19595)に おいて,心疾患関連の有害事象を検討したところ,ヘモグロビン濃度が10 g/dL 未満に低下し た時期に,動悸,心拍数増加等重症度が軽度の事象は認められたが,中等度以上の事象は認め られなかった。一般臨床試験(JV19889)においても,ヘモグロビン濃度の変動は第Ⅱ/Ⅲ相臨 床試験の結果と大きく異ならず,心疾患に関連した有害事象で特記すべき事象は認められなか った。

一般的に

PEG-IFNα-2a

とリバビリン併用療法においては,ヘモグロビン減少に起因する心疾

患に関連するの有害事象に注意が必要であり,現行の添付文書どおり心疾患を有する患者又は その既往を有する患者には,PEG-IFNα-2a 及びリバビリンとも慎重に投与することとし,更に,

コントロールの困難な心疾患を有する患者に対し,PEG-IFNα-2a とリバビリンの併用治療は投 与禁忌と考えている。

(4)

高齢患者(65歳以上)への使用

PEG-IFNα-2a (180)群(第Ⅱ/

Ⅲ相臨床試験(JV19595)及び一般臨床試験(JV19889)を併

合),PEG-IFNα-2a (90)群及び観察群について,発現した有害事象を年齢別(65歳未満,65歳 以上)に集計し,表 2.7.4.9-14に示した。また,PEG-IFNα-2a (180)群及び

PEG-IFNα-2a (90)群

いずれの投与群においても年齢別で10%以上発現率が異なる有害事象を表 2.7.4.5.1-1に示す。

65歳以上の患者で65歳未満より発現率が10%以上高い有害事象は,ヘマトクリット減少であ

った。また,ヘモグロビン減少も

PEG-IFNα-2a (180)群及び PEG-IFNα-2a (90)群で,65歳以上

でそれぞれ84.0%及び92.0%,65歳未満の患者でそれぞれ79.4%及び66.7%と65歳以上で発現率 が高かった。

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一方,65歳未満の患者で65歳以上より発現率が10%以上高い有害事象は,頭痛,関節痛及び 抱合ビリルビン増加であった。

国内で実施した2試験(JV19595及び

JV19889)では,高齢者においては非高齢者に比しヘマ

トクリット減少等の有害事象が多く発現したのみであったが,一般的な注意として

PEG-IFNα-2a

とリバビリン併用療法を高齢者に投与する場合には慎重に投与することが必要であると考 えられた。

表 2.7.4.5.1-1 年齢別で発現率が10%以上異なる有害事象(JV19595,JV19889,SAFETY)

_______________________________________________________________________________________________________

PEG-IFN PEG-IFN Body System/ 180 mcg 90 mcg Observation Adverse Event/ + RBV + RBV Group Age in years N= 88 N= 61 N= 33 No. (%) No. (%) No. (%) _______________________________________________________________________________________________________

65歳以上で発現率が10%以上高い有害事象

ヘマトクリット減少 <65 34/ 63( 54.0%) 17/ 36( 47.2%) - 65- 21/ 25( 84.0%) 20/ 25( 80.0%) - 65歳未満で発現率が10%以上高い有害事象

頭痛 <65 35/ 63( 55.6%) 20/ 36( 55.6%) 2/ 22( 9.1%) 65- 7/ 25( 28.0%) 8/ 25( 32.0%) - 関節痛 <65 28/ 63( 44.4%) 17/ 36( 47.2%) 1/ 22( 4.5%) 65- 8/ 25( 32.0%) 6/ 25( 24.0%) 1/ 11( 9.1%) 抱合ビリルビン増加 <65 10/ 63( 15.9%) 6/ 36( 16.7%) - 65- 1/ 25( 4.0%) 1/ 25( 4.0%) - _______________________________________________________________________________________________________

[表 2.7.4.9-14を改変]

(5)

小児への使用:

公表文献にて,リバビリン製剤単剤(6~10 mg/kg/日)を1~10歳の小児

HIV

感染患者に反 復投与した場合の忍容性が確認され,薬物動態については,最高血中濃度やバイオアベイラビ リティーが成人と同様であるとの報告がある2)

国内で実施した2試験(JV19595及び

JV19889)では,年齢20歳以上の患者を対象としたこと

から,小児を含む20歳未満の患者における

PEG-IFNα-2a

とリバビリンの安全性は評価されて いない。また,PEG-IFNα-2a 製剤には1バイアル中に10 mg のベンジルアルコールを添加物と して含有している。ベンジルアルコールを過剰に投与された場合に,重度の代謝性アシドーシ ス,痙攣発作,脳症,血小板減少症,血清ビリルビン上昇,腎不全,進行性の徐脈,心血管虚 脱等の事象が発現したとの報告がある3)-6)。これらの症状は,体重が2,500 g 以下の新生児でベ ンジルアルコールの1日投与量が99~234 mg/kgで発現しており,特に,1,500g未満の早産児で 致死的な副作用が発現した。したがって,現行の添付文書どおり,低出生体重児,新生児,乳 児,3歳未満の幼児を禁忌と考えている。

(6)

性別

PEG-IFNα-2a (180)群(第Ⅱ/

Ⅲ相臨床試験(JV19595)及び一般臨床試験(JV19889)を併

合),PEG-IFNα-2a (90)群及び観察群について,発現した有害事象を性別に集計し表

2.7.4.9-15に示した。また,PEG-IFNα-2a (180)群及び PEG-IFNα-2a (90)群いずれの投与群においても性

別で10%以上発現率が異なる有害事象を表 2.7.4.5.1-2に示す。

女性で男性に比し発現率が10%以上高い有害事象は,ヘマトクリット減少,頭痛,脱毛症,

悪心,熱感,注射部位そう痒感,下痢,食欲不振,胃不快感,嘔吐,注射部位内出血であった。

一方,男性で女性に比し発現率が10%以上高い有害事象は,血中リン減少,血中非抱合ビリ

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ルビン増加,抱合ビリルビン増加であった。

表 2.7.4.5.1-2 性別で発現率が10%以上異なる有害事象(JV19595,JV19889,SAFETY)

_______________________________________________________________________________________________________

PEG-IFN PEG-IFN Body System/ 180 mcg 90 mcg Observation Adverse Event/ + RBV + RBV Group Sex N= 88 N= 61 N= 33 No. (%) No. (%) No. (%) _______________________________________________________________________________________________________

女性で発現率が10%以上高い有害事象

ヘマトクリット減少 Male 26/ 57( 45.6%) 15/ 31( 48.4%) - Female 29/ 31( 93.5%) 22/ 30( 73.3%) - 頭痛 Male 24/ 57( 42.1%) 11/ 31( 35.5%) 1/ 24( 4.2%) Female 18/ 31( 58.1%) 17/ 30( 56.7%) 1/ 9( 11.1%) 脱毛症 Male 11/ 57( 19.3%) 5/ 31( 16.1%) - Female 12/ 31( 38.7%) 10/ 30( 33.3%) - 悪心 Male 9/ 57( 15.8%) 5/ 31( 16.1%) 2/ 24( 8.3%) Female 11/ 31( 35.5%) 9/ 30( 30.0%) 1/ 9( 11.1%) 熱感 Male 11/ 57( 19.3%) 2/ 31( 6.5%) - Female 10/ 31( 32.3%) 7/ 30( 23.3%) - 注射部位そう痒感 Male 10/ 57( 17.5%) 3/ 31( 9.7%) - Female 9/ 31( 29.0%) 8/ 30( 26.7%) - 下痢 Male 8/ 57( 14.0%) 4/ 31( 12.9%) 5/ 24( 20.8%) Female 8/ 31( 25.8%) 8/ 30( 26.7%) - 食欲不振 Male 7/ 57( 12.3%) 4/ 31( 12.9%) 1/ 24( 4.2%) Female 8/ 31( 25.8%) 8/ 30( 26.7%) - 胃不快感 Male 6/ 57( 10.5%) 1/ 31( 3.2%) 1/ 24( 4.2%) Female 8/ 31( 25.8%) 7/ 30( 23.3%) 1/ 9( 11.1%) 嘔吐 Male 3/ 57( 5.3%) 1/ 31( 3.2%) 1/ 24( 4.2%) Female 5/ 31( 16.1%) 4/ 30( 13.3%) - 注射部位内出血 Male 2/ 57( 3.5%) - - Female 5/ 31( 16.1%) 3/ 30( 10.0%) - 男性で発現率が10%以上高い有害事象

血中リン減少 Male 14/ 57( 24.6%) 10/ 31( 32.3%) 3/ 24( 12.5%) Female - 3/ 30( 10.0%) - 血中非抱合ビリルビン増加 Male 10/ 57( 17.5%) 6/ 31( 19.4%) - Female 2/ 31( 6.5%) 1/ 30( 3.3%) - 抱合ビリルビン増加 Male 10/ 57( 17.5%) 6/ 31( 19.4%) - Female 1/ 31( 3.2%) 1/ 30( 3.3%) - _______________________________________________________________________________________________________

[表 2.7.4.9-15の改変]

(7)

体重

PEG-IFNα-2a (180)群(第Ⅱ/

Ⅲ相臨床試験(JV19595)及び一般臨床試験(JV19889)を併

合),PEG-IFNα-2a (90)群及び観察群について,発現した有害事象を体重別(60 kg 未満,60

kg

以上)に集計し表 2.7.4.9-16に示した。また,PEG-IFNα-2a (180)群及び

PEG-IFNα-2a (90)群

いずれの投与群においても体重別で10%以上発現率が異なる有害事象を表 2.7.4.5.1-3に示す。

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体重60 kg未満の患者で60 kg以上の患者より発現率が10%以上高い有害事象は,ヘマトクリ ット減少及び胃不快感であった。

一方,体重60 kg以上の患者で60 kg未満の患者より発現率が10%以上高い有害事象は,血中 リン減少,血中非抱合ビリルビン増加及び抱合ビリルビン増加であった。

表 2.7.4.5.1-3 体重別で発現率が10%以上異なる有害事象(JV19595,JV19889,SAFETY)

_______________________________________________________________________________________________________

PEG-IFN PEG-IFN Body System/ 180 mcg 90 mcg Observation Adverse Event/ + RBV + RBV Group Weight at BL N= 88 N= 61 N= 33 in kg No. (%) No. (%) No. (%) _______________________________________________________________________________________________________

体重60 kg未満の患者で発現率が10%以上高い有害事象

ヘマトクリット減少 <60 23/ 31( 74.2%) 15/ 21( 71.4%) - 60- 32/ 57( 56.1%) 22/ 40( 55.0%) - 胃不快感 <60 7/ 31( 22.6%) 5/ 21( 23.8%) 2/ 15( 13.3%) 60- 7/ 57( 12.3%) 3/ 40( 7.5%) -

体重60 kg以上の患者で発現率が10%以上高い有害事象

血中リン減少 <60 2/ 31( 6.5%) 2/ 21( 9.5%) - 60- 12/ 57( 21.1%) 11/ 40( 27.5%) 3/ 18( 16.7%) 血中非抱合ビリルビン増加 <60 1/ 31( 3.2%) - - 60- 11/ 57( 19.3%) 7/ 40( 17.5%) - 抱合ビリルビン増加 <60 1/ 31( 3.2%) 1/ 21( 4.8%) - 60- 10/ 57( 17.5%) 6/ 40( 15.0%) - _______________________________________________________________________________________________________

[表 2.7.4.9-16を改変]

(8)

肝細胞癌既往

国内2試験における安全性評価例のうち,肝細胞癌既往を有する患者は,第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験

(JV19595)において

PEG-IFNα-2a (180)群7例,PEG-IFNα-2a (90)群3例及び観察群1例で,一般

臨床試験(JV19889)では2例であった。第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験及び一般臨床試験における肝細胞 癌既往の患者に発現した有害事象をそれぞれ表 2.7.4.9-17及び表 2.7.4.9-18に,重症度別有害 事象をそれぞれ表 19及び表 20に,中止に至った有害事象をそれぞれ表

2.7.4.9-21及び表 2.7.4.9-22に示した。

これらの患者のうち,肝の悪性新生物が認められたのは,第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV19595),

PEG-IFNα-2a (180)群で7例中2例(症例番号5117及び5142)及び PEG-IFNα-2a (90)群で3例中2例

(症例番号5005及び5066)であり,第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験の観察群及び一般臨床試験では認めら れなかった。肝の悪性新生物の発現率は

PEG-IFNα-2a (180)群で増加することはなかった。肝

細胞癌既往例全例では,肝の悪性新生物発現は13例中4例(30.8%)で,肝細胞癌既往のない 患者に比し発現頻度が高い可能性が考えられた。

肝細胞癌既往の患者において発現率が高い有害事象は発熱,倦怠感,赤血球数減少,ヘモグ ロビン減少,白血球数減少,ヘマトクリット減少,リンパ球数減少,好中球数減少,アラニ ン・アミノトランスフェラーゼ増加,血小板数減少,アスパラギン酸アミノトランスフェラー ゼ増加等であり,これらは肝細胞癌既往の有無に係わらず第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験及び一般臨床試 験で多く発現した事象であった。

重篤な有害事象は,PEG-IFNα-2a (180)群に3例4件(肝の悪性新生物2例:症例番号5117,

5142),基底細胞癌1例:5134,蜂巣炎1例:5117),PEG-IFNα-2a (90)群に2例2件(肝の悪性

新生物2例:症例番号5005,5066)及び観察群に1例1件(限局性結節性過形成:症例番号6030)

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