第2章 防災体制の整備 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲ 31
第9節 ライフライン確保体制の整備 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲ 51
3 空港施設(新関西国際空港株式会社)
空港管理者は、滑走路等空港施設の応急復旧及び航空機事故に伴う消火活動のための体 制を整備する。また、災害発生後直ちに空港施設の被害状況の把握及び安全点検を行うた めの、応急点検体制の整備に努める。
第11節 避難行動要支援者支援体制の整備
担当 市長公室、福祉部、市民生活部、事業者
防災関係機関は、災害時の情報提供、安否確認、避難誘導など様々な場面において、要配 慮者に配慮したきめ細かな対策を行うための体制の整備に努める。
1 避難行動要支援者等に対する支援体制整備
市は、国が策定した「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針(平成 25 年 8月策 定)」及び大阪府 が改訂する作成 指針(旧:災害時要援護者支援プラ ン作 成指針)
を活用して、全体計画を整備するとともに、避難行動要支援者を適切に避難誘導し、安否 確認等を行うための対応に努める。また、平常時より避難行動要支援者に関する情報を把 握し、避難行動要支援者名簿を作成する。
避難行動要支援者名簿については、居住状況や避難支援理由を適切に反映したものを定 期的に更新するほか、避難支援等に携わる関係者(警察機関など)に対し、避難行動要支 援者本人の同意を得た上で、避難行動要支援者名簿を提供し、多様な主体の協力を得なが ら、避難行動要支援者に対する情報伝達体制の整備、避難支援・安否確認体制の整備、避 難訓練の実施等を図る。その際、名簿情報の漏えいの防止等必要な措置を講じる。
なお、全体計画に加え、避難行動要支援者名簿の作成に合わせて、平常時から、個別計 画の策定に努める。
(1) 避難支援等関係者となる者
避難行動要支援者の避難支援には多くの団体・個人の協力が必要となるため、消防機関、
府警察、民生委員、池田市社会福祉協議会、自主防災組織に加え、地域に根ざした団体や 日ごろから避難行動要支援者と関わる者などを関係者とする。また、多様な主体からの協 力を得る必要があることから支援者の拡大に努める。
(2) 避難行動要支援者となるものの範囲
市は避難行動要支援者として、生活の基盤が自宅にある者のうち、以下の要件に該当す る者とする。
ア 要介護認定3〜5を受けている者
イ 身体障害者手帳1・2級(総合等級)の第1種を所持する者(免疫障害を除く)
ウ 療育手帳Aを所持する者
エ 精神障害者保健福祉手帳1級を所持する者 オ 75 歳以上の高齢者のみの世帯の者
カ 上記以外で市の支援を必要とする者
ただし、避難行動要支援者として要件を満たさない場合でも、以下のケースにより避難 行動要支援者として避難行動要支援者名簿に掲載することができる。
・避難支援等関係者等が必要と判断したとき
・上記要件から漏れた者が自らの命を主体的に守るため、自ら避難行動要支援者名簿へ
の掲載を市に求めたとき (3) 避難行動要支援者名簿の作成
市は、避難行動要支援者名簿を作成するにあたり、避難行動要支援者に該当する者を把 握するために市の関係部局部で把握している避難行動要支援者の下記の個人情報を池田市 が情報管理しているシステムから抽出し、名簿を作成する。
ア 避難行動要支援者名簿の記載事項
避難行動要支援者名簿には避難行動要支援者に関する次の事項を記載し、又は記録す るものとする。
・氏名
・住所又は居所
・生年月日
・性別
・電話番号その他の連絡先
・要支援等を必要とする理由
・前各号に掲げるもののほか避難支援等の実施に関し、市長が必要と認める事項 イ 名簿の更新
市は、避難行動要支援者の状況は常に変化しうることから、避難行動要支援者名簿を 更新する期間や仕組みをあらかじめ構築し、避難行動要支援者名簿を最新の状態に維持 する。また更新された情報は、市及び避難支援等関係者間で共有を図ることとする。
ウ 情報の適正管理
市は、避難行動要支援者名簿について適正な情報管理が行われるよう、情報セキュリ ティ対策については、総務省の『地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関 するガイドライン』に基づき遵守を徹底する。
また、災害等によっては市の機能が著しく低下することを考え、避難行動要支援者名 簿のバックアップ体制を検討する。また、災害による停電等を考慮し、電子媒体での管 理に加え、紙媒体でも保管しておく。
エ 名簿情報の提供及び漏洩防止
市は、避難行動要支援者名簿の情報について、あらかじめ避難支援等の実施に必要な 限度で避難支援等関係者に提供するものとする。ただし、名簿情報の提供にあたっては、
要支援者に名簿情報を提供することの趣旨や内容を説明したうえで、意思確認を行うも のとする。
さらに、避難支援等関係者が適正な情報管理を図るよう、以下の適切な措置を講ずる。
・避難行動要支援者名簿には避難行動要支援者の秘匿性の高い個人情報も含まれるた め、当該避難行動要支援者を担当する地域の避難支援等関係者に限り提供する
・市内の一地区の自主防災組織に対して市内全体の避難行動要支援者名簿を提供しな いなど、避難行動要支援者に関する個人情報が無用に共有、利用されないよう指導 する
・災害対策基本法に基づき避難支援等関係者個人に守秘義務が課せられていることを 十分に説明すること
・施錠可能な場所への避難行動要支援者名簿の保管を行うよう指導する
・受け取った避難行動要支援者名簿を必要以上に複製しないよう指導する
・避難行動要支援者名簿の提供先が個人ではなく団体である場合には、その団体内部 で避難行動要支援者名簿を取扱う者を限定するよう指導する
・名簿情報の取扱状況を報告
・避難行動要支援者名簿の提供先に対し、個人情報の取扱いに関する研修を開催する (4) 避難のための情報伝達
ア 避難準備情報等の発令・伝達
市は、自然災害発生時に避難行動要支援者が円滑かつ安全に避難を行うことができる よう、「自主避難の呼び掛け」「避難注意情報」等の避難準備情報、避難勧告、避難指示 の発令等を判断基準に基づき適時適切に発令し、関係機関及び住民その他関係のある公 私の団体に伝達する。また、必要があると認めるときは、避難のための立退きの準備等 の通知又は警告を行う。
特に、避難行動要支援者が円滑に避難のための立退きを行うために、着実な情報伝達 及び早い段階での避難行動を促進できるよう、その発令及び伝達に当たっては、以下の 配慮を行う。
・高齢者や障がい者等にも分かりやすい言葉や表現、説明などにより、一人一人に的 確に伝わるようにすること
・同じ障がいであっても、必要とする情報伝達の方法等は異なることに留意すること
・高齢者や障がい者に合った、必要な情報を選んで流すこと イ 多様な手段の活用による情報伝達
自然災害発生時は、緊急かつ着実な避難指示号が伝達されるよう、広報車による情報 伝達に加え、携帯端末等を活用した緊急速報メールなど、複数の手段を有機的に組み合 わせる。
さらに、避難行動要支援者自身が情報を取得できるよう、日常的に生活を支援する機器 等も活用するなど、多様な手段を活用して情報伝達を行う。
(5) 避難支援等関係者の安全確保
避難支援等関係者は、名簿情報に基づいて避難行動要支援者の避難支援を行う。
市は、避難行動要支援者の避難支援については、避難支援等関係者等が、地域の実情や 災害の状況に応じて、可能な範囲で避難支援等を行えるよう、安全確保に十分に配慮する。
このため、避難支援等関係者等の安全確保の措置を決めるに当たっては、避難行動要支援 者や避難支援等関係者等を含めた地域住民全体で話し合って、ルールを決め、計画を作り、
周知するように努める。
(6) 福祉サービスの継続と関係機関の連携
福祉サービスの災害時における運用方針等に関し、府や国と密接に連絡をとるとともに、
介護・医療的ケアなどの福祉サービスの継続に必要な体制を確立する。
他の地方公共団体等からの広域的な応援派遣・受入れも活用しつつ、発災後も福祉・医 療関係部局や福祉サービス提供施設等必要な人員を確保し、関係者と密接な連携を図る。
(7) 訓練の実施
避難行動要支援者の避難誘導や避難所生活での支援について、自治会や自主防災組織、
民生委員・児童委員、福祉サービス事業者等も参加した訓練を実施する。