4.1 QFP 型 SKIROC2 実装試作機性能評価
4.1.1 測定系
外観
図4.1がセットアップの写真である。ビームはシリコン検出器からSc ECALの方に流れ る。本実験では、シリコン検出器を1層ビーム上流に設置し、その後ろにAHCALのシンチ レータ検出器全14層を設置した(図4.2)。本解析では、AHCALの情報は用いないため、説
図4.1 セットアップの外観。ビームは右手前か ら左奥へ流れる。
図4.2 検出器の配置図。解析では、左第一 層目のシリコン検出器だけを用いた。
明は省く。
DAQ
本 実 験 で 使 用 す る 試 作 機 はFEV8 と 呼 ば れ る1 ピ ク セ ル 5 mm角 も の が 18 × 18で ピ ク セ ル 状 に 切 ら れ て い る 、厚 さ 320µmの シ リ コ ン 半 導 体 を 4つ の SKIROC2で 読 み 出 す 形をとった検出器である(図4.5)。シリコン半導体には、100 V印加した。読み出しの概略 図は、図4.3に示す。シリコン半導体からの信号は、SKIROC2によって読み出し、デジタ ル信号にして4つまとめて DIF(Detector InterFace)に送る。その後、LDA(Linked Data Aggregator)を介してPCへ送られる。CCC(Clock and Control Card)は、ビームのタイミ ング(spill)や検出器に与える2.5MHzのクロックを供給している。LDA、CCC、DIFは以 下に簡単な説明を記述する(図4.4)[13]。
• DIF
複数のASICからのデータをひとまとめにしてPC側へ送る。
• LDA
複 数 のDIFとPC、CCC間 で の デ ー タ と コ マ ン ド の 送 受 信 を 媒 介 す る 役 割 を 担 う 。 DIFとの通信用ポートとしてHDMIソケットを10個持つ。CCCから送られてきた コマンドは、LDAを介してDIFへ送られる。ASICから送られたデータは、イーサ ネットを介してPCへ送られる。
4.1 QFP型SKIROC2実装試作機性能評価 55
• CCC
各層のクロックの同期を行う。LDAとCCC間ではHDMIケーブルによって繋がれ ている。CCCには、ビームのタイミング情報であるspill signal(400msの時間幅を持 つ信号でこの信号が来ている間だけDAQのゲートが開かれる。)とクロックを外部よ りを受けるためのLEMOポートがある。本ビーム試験では、AHCALと同期をする
ためにAHCALからクロックとspill信号を受けて測定を行った。
ソフトウェア
DAQを動かすソフトウェアはCalicoesと呼ばれる、シリコン電磁カロリメータDAQ 専用のものを用いた。このソフトウェアを用いてSKIROC2へSlow Control や測定 開始、終了などのコマンドを送っている。
図4.3 読み出しの概念図。実線:データの流れ、破線spillとclockの流れ。
図4.4 Slab DIF LDA CCC。
チャンネルマスク
SKIROC2は、ノイズの多いチャンネルを無効にするチャンネルマスクの機能が付いてい
る。本シリコンスラブに搭載されているシリコン半導体は18×18の324ピクセルとなってい る。しかし、読み出しのSKIROC2は4つしかないため256チャンネルしか読み出せない計
56 第4章 電磁カロリメータ試作機でのSKIROC2性能評価
図4.5 FEV8拡大図。
算となる。そのため、幾つかのチャンネルは、2つまたは4つを1つのチャンネルとして結 合して読み出している。そのようなチャンネルは、他のチャンネルより多く信号やノイズを 出してしまうため、マスクして測定を行っている(図4.6)。本実験では、feedback capacitor
図4.6 シリコンパッドのチャンネル割り当て。大きな数字がSKIROC2のIDである。[14]
を1.2 pFで測定をおこなっている。本解析では、唯一結合されたチャンネルの無いchip3を
用いて、SKIROC2のS/N評価を行った。
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